頭も感性もいっぱい使って、知的好奇心が刺激されました

自分のペースで勉強 楽しかった受験生活
現在、ジャズピアニストとして活躍する中島さち子氏。その中学受験は、"公立かフェリスか"の2択だったと言います。
「小学校がとても楽しかったので、最後まで公立に進もうか迷いました。でも、心を大事にする校風や、当時の校長先生の人柄に惹かれて、『私立ならフェリス』と早くから決めていました。受験したのはフェリスだけです」
そうしてフェリス合格に向けて歩んだ受験生活は、中島氏にとって"楽しいもの"だったそうです。
「いろいろなことを学んで、いっぱい吸収できるのが楽しくて仕方がなかったですね。小学校の授業や、教科書を読むだけではわからない、歴史の裏話などを知ることができるのが、特にうれしかったです。当時は文系だったんですが、算数の論証問題も好きで、自分のペースで勉強していました。寝ながら難しい問題を解いたりもしていましたから、母からは『勉強しなさい』より『早く寝なさい』とよく言われていたのを覚えています」
そして「小学生のうちに受験という経験ができてよかった」と続けます。
「中学受験の問題はおもしろいものが多くて、結構考えさせられたりもしますよね。ものすごくたくさんのことを覚え、頭も感性も使い、知的好奇心を刺激してくれました。一番吸収力のある時期に、そういう体験ができたのはとてもよかったと思います」


好きなことに打ち込む時間と環境に恵まれて
入学前、中島氏は「自由にさせてもらえる学校」というイメージを抱いていたとのこと。その通り、のびのびと充実した6年を過ごしたようです。
「学年全体で144人と生徒が少なくて、大体一度は同じクラスになるので、みんな仲がいいんです。もちろん、女の子なのでグループができたり、ぶつかり合うこともありましたが、そういうことも含めて、いろいろな個性の人たちに揉まれるのが楽しかったですね。今もふらりとライブに来てくれたりとか、長く続いている友だちがたくさんいます。先生も個性豊かでおもしろい方ばかりでした。中1のときの数学の先生はダンディな白髪の方で、定理を説明しながら『美しいですね~』といつもおっしゃるんです。その頃はまだ数学にハマっていなかったけれど、そういうこともあったから数学に惹かれていったのかもしれませんね」
高2のとき、中島氏は国際数学オリンピックに初出場。日本人女性として初めての金メダルを獲得。翌年にも連続出場し、銀メダルを獲得しました。
「英語も国語も大好きで、学校では文系の人だと思われていたので、みんなにびっくりされました。初めて参加したのがインド大会だったんですが、ものすごいカルチャーショックでした。インドの人は本当に時間にルーズで、信号もないに等しくて、『すごい国だな!』と感じました。そんな中、インドの人たちから日本の政治や経済、教育などについて矢継ぎ早に聞かれ、英語力の問題じゃなく、答えられなかったんです。日本ってどんなところか、自分はどんな人なのかと、改めて考えさせられました。次の年はアルゼンチン。その数年後に国家破綻をして、確かに貧しい国でしたが、ラテン系でみんなすごく明るく陽気なんですね。たとえばピアノを弾くとワーッと人が集まってきて、みんなで歌ってくれる。音楽も数学も世界共通語で、文化や歴史は違っても、同じように盛り上がれるんです。そういう多様性の中で、皆が共有できるという楽しい経験をしたことが、音楽の道を選ぶきっかけになったと思います」
国際数学オリンピックへの出場は、中島氏の人生に大きなインパクトを与えたに違いありません。「そういう経験ができたのも中高一貫校で受験がなく、好きなことに自由に打ち込める時間と環境に恵まれたから」と中学受験の意義を語ります。最後に、そんな自身の体験を踏まえ、現在、受験生をサポートしている保護者に向けて、次のようなメッセージを送ってくれました。
「小学校高学年から中学生にかけては吸収力が本当に強い時期なので、子どもの可能性を絶対的に信じてあげてください。ただ、どこにそのアンテナが向くかは人それぞれ。きっかけを与えてくれるものがそこに用意されていれば、子どもはどんどん吸収していくはずですから、そういうきっかけづくりを大切にしてあげてほしいですね」


中島氏に一問一答

Q1 どんな小学生だった?

のんびりとした楽観的な子ども。でも、勉強に対する姿勢もそうでしたが、ひとつのことにものすごく集中するところがありました。もっと幼いときには、川の流れを延々と3時間くらい眺めていたこともあったそうです。

Q2 他校にはない母校の魅力は?

“For Others”をモットーに、人としての心を大事にするところです。受験色の強い学校ではなく、授業でも考える力を重視。自分なりの意見をきちんと持ち、思いやりを持って伝えることができる女性の育成に力を入れています。

Q3 母校に向いているのはどんなタイプ?

のびのびと過ごしたい、元気な女の子に入学してもらいたいですね。よく"お嬢様学校"のイメージを持たれますが、女子校の中でみんな強くなっていきます(笑)。物怖じしない、自立した女性に成長できると思います。

Q4 中学受験に挑む子どもにひと言!

世の中には楽しいことがたくさん!しっかりとアンテナを張っておきましょう。そして、おもしろいなと思うものを見つけたら、失敗してもめげずに挑戦し続けることです。心が躍るような体験をいっぱいしてください。

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