"なぜ?"を意識しながら何度も書いて覚える

まず、学習した内容をアウトプットできるようになるために、遠藤先生は口と手を動かすことを挙げます。
「国語と同じように、社会のテキストも音読させてください。ひと通り読み終わったら、すぐに問題に取り組み、音読で覚えた知識をアウトプットします。その後に答え合わせをすると、子どもが間違えた語句や、正解したけれど悩んでいた問題が出てくるでしょう。それらをノートに数回書かせることで、知識が定着します」
その際、子どもに心がけさせたいことがあります。
「それは、"なぜ?"を想起しながら、文字を書くことです。たとえば、"西郷隆盛"の文字をノートに書かせる場合、漢字を間違えずに覚えることはもちろん大事です。ただ、それだけに止まるのでなく、"西郷隆盛は薩長同盟や戊辰戦争で活躍し、江戸総攻撃の前に勝海舟と会談して……"などと、その人物に関わる事件などをイメージしながら文字を書く。親が、"これはどんなことをした人?"などと質問して、子どもに答えさせながら書かせるのも効果的です」
家庭学習をサポートする際には、ケアレスミスにも注意したいところ。
「"議院内閣制"の"院"の字を"員"と間違えるなどのミスをする子が多いので、親も注意してほしいと思います。これもまた、子どもが"なぜ?"を突き詰めていないから起こる間違い。"議会の信頼のもとに内閣が成り立つ政治の制度"ということをしっかり理解していれば、迷うことなく正解が出てくるはずです。こうした点を意識しながら、テキストの音読、ノートへの書き取りを繰り返すことにより知識が定着していきます」


間違いノートをつくりミスの傾向をつかむ

ステップ1の学習が身についた子どもには、「間違いノートをつくってほしい」と話します。
「このノートは正しい答えを書くことよりも、どういう間違いをしたのかを記録することが肝心です。まったく答えが出てこなかったのか、漢字を間違えたのか、別の知識と混同してしまったのか。問題を間違えた背景を振り返ることができるようなノートをつくりましょう」
さらに、「できるだけ細かく書き込むのがおすすめ」とアドバイスします。
「たとえば、テストで"議院内閣制?を〝議員内閣制"と書き間違えた場合、その内容を間違いノートに記します。それが2度目のミスなら、"正しくは議院内閣制、『員』と書くのは2度目"などと記します。また、子どもが正解した問題でも、その答えに自信がなさそうな場合は、"院と員がまだあやふや"などと書かせる。そうすると、ノートを見直したときに、復習すべきポイントがひと目でわかります」
間違いノートは、入試直前に見直すことで、得点アップにつながります。
「社会が好きな子どもでも、最初はノートづくりを嫌がるでしょう。しかし、その効果を実感すれば、自ら進んでやるようになります。親も辛抱強く見守ってほしいと思います」
遠藤先生は、間違いを繰り返す子どもにいつもかけている言葉があります。
「私は"間違えた問題は宝物だよ"と伝えています。入試本番で最高の結果を出すために、子どもが間違いを恐れない声かけを意識してください。どんな子どもも少しずつ成長します。間違いノートに目を通せば、それが実感できるはずです。間違えた理由を以前よりも具体的に書いている、漢字の書き間違いが減ってきたなど、小さな成長に目を向けて、子どもをサポートしていきましょう」

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