間違えた問題に×をつけてからが勝負!

 松寺先生は偏差値45の子どもが取り組む内容として、「計算練習を毎日行ってほしい」とアドバイスします。「計算問題がまとめられたテキストを1日1ページこなすことが一つの目安です。その際に大切なのは答え合わせを行い、間違えた問題について"どこで間違えたのか、何の理解が足りないのか"を確認し、自分なりに納得する まで解答・解説を読み込む姿勢を身につけさせること。つまり、×をつけてからが本当の勉強なのですが、その点を理解していない子どもが少なくありません」
 さらに「偏差値45の子は、数の性質や図形問題などに取り組むときも答え合わせをした段階で勉強が終わっている」と指摘します。「まずは、比較的手をつけやすい計算問題で、間違いを突き詰める姿勢を確立させましょう。そうすれば、ほかの単元の問題でも真剣に間違いと向き合うようになるでしょう」
 計算練習に取り組む際は、計算式や筆算を大きく丁寧に書くことがポイントです。「筆算を小さな文字で雑に書く子どもが偏差値45レベルには多いですが、それは計算の過程を軽視している証拠です。夏休みを機に筆算を大きく書く習慣をつけさせてください。そうすれば間違いの原因がクリアになり、塾の先生からもより的確なアドバイスがもらえるようになるでしょう」
 さらに、単元別の学習について、次のようなアドバイスも。「偏差値45の子は、約数と倍数に関する知識が、まだあやふやになっています。ときには、4・5年生の頃に使っていたテキストを見返して復習することが必要でしょう。また、図形に関しては、面積や辺の比、相似などの問題が解けるかどうかがポイントです。この手の問題を苦手とする場合、問題に出てくる図形を子どもに書かせると、少しずつ理解が深まります。さらに問題文を読んで気づいた辺の比を書き込んだり、相似になっている図形同士を囲むなど、問題を解く手がかりを記入する作業を習慣にすると学力アップが見えてきます」
 偏差値45の子どもの中には、速さを苦手とする子も多くいます。「まずは、速さの三公式を使いこなせるようになること。そして、時速を分速に素早く換算するなど、単位を揃えられるようになることが苦手克服への近道です」

複雑な問題内容を図にまとめよう

 松寺先生は偏差値55の子どもについて、「基本的な学習姿勢はできている」と話します。「そこから、もう一歩踏み込んだ学習ができるようになると、偏差値60が見えてきます。その分岐点となる単元や問題を紹介しましょう」
 まず、数の性質に関しては、「約数・倍数に加え、素因数分解を使いこなして苦手な問題を解くことが肝心」と話します。「6年生の数の性質では、"1×2×3×4×……99×100と、1から100まで掛けて算出された数について、3で何回割れるか"などの問題に取り組みます。この場合、1から100までの間に3がどれだけ含まれるか素因数分解したと考えて解きます。まず3に着目し、次いで"9=3×3だから3が含まれる"などと考えながら、正解を導き出します」
 設問の数字が3のように素数だと理解できる子でも、"10で割る"という設問になると頭を悩ませます。「10 =2×5と考えて、2と5の両方に着目するような柔軟な発想が必要です。やみくもに解き方を覚えるだけでは、なかなか対応できません。子どもが苦労している場合は、5年生のテキストに戻り、素因数分解を基本から復習してみましょう」
 図形の単元では、回転移動や平行移動などの問題を解けるようになることがターニングポイントです。「図形が移動する様子を子どもに書かせましょう。テキストの解答・解説には移動の様子をまとめた図が載っているので、その内容をノートに写し、何が不足しているのか考えます。手間のかかる勉強ですから、ぜひ時間のある夏にやっておきたいものです」
 さらに速さの難しい問題、特に文章の長い問題にも挑戦する必要があります。「移動のスピードが途中で変わったり、二人の人物がある地点で出会う問題などが該当します。どんなに問題文が長く複雑になっても、移動の様子を図(またはグラフ)にまとめて条件を整理することが基本です。図の書き方は、塾の先生の真似をするところから始めましょう。偏差値55の子が夏の間に苦手分野を一つでも減らせれば、偏差値60以上が見えてくることでしょう」

偏差値65の子は何をする?

難しい総合問題を乗り越えよう

 偏差値70を目指すためには、図形と割合、数の性質と場合分けなど、二つ以上の単元が絡む総合問題をクリアしましょう。「このときも、間違いの原因を探ることが重要です。加えて、問題を構成する基本的な要素を一つひとつ明らかにし、理解不足の要素がないかを確認します」
 ただし、出てくる要素が多いので、子どもが解答・解説を見て自学自習するのは、かなり難しいでしょう。「まずは夏期講習で問題の解き方を教わり、それをもう一度復習する。そして、解いた内容を先生に見せ、理解不足の単元がないかをチェックしてもらいましょう。さらに、問題を解くスピードをアップさせることも大切です。その際も基礎力の充実と計算の練習が欠かせません。また最難関校では問1、問2の解答から問3の答えを導くタイプの問題がよく出されます。どうすれば問題全体をスムーズに解けるのか、見通しを立てる意識を持ちましょう」

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