自由な校風のもとさまざまな個性が集結

----女子学院には、それぞれどんなきっかけで入学

間所 私は、小5の時に行った文化祭です。それまで、"静かでおしとやか"というお嬢様学校のイメージがあったのですが、実際に見て、いい意味で裏切られました。ざっくばらんな雰囲気で、そこが気に入ったんです。
桑田 私は、母が女子学院のOGなので、小さい頃から母に連れられ、学校を訪れていました。制服がなく自由な雰囲気だったのと、親の転勤による休学や退学などに対して寛容なところが決め手でしたね。
齊藤 桑田さんは実際に中2から高2まで、お父さんのお仕事の関係でイギリスに行ってたもんね。
桑田 そうそう。うちは父が転勤のある仕事だったから。一応退学という形にはなるんだけれど、簡単な編入試験だけで、留年扱いにならずに再入学させてくれたんです。
齊藤 私の入学の理由は、御三家で一番自由な校風だと感じたから。成績が届かず、もともと第一志望ではなかったけれど、直前期に成績が一気に伸びたので、思い切って受けたら合格できました。

----自由な雰囲気が大きな動機になっているようですね。入学してみて、実際はどうでしたか?

間所 ある意味で、思ったより厳しかったというか(笑)。ミッション系の学校だから、当然といえば当然だけど、けっこうしっかり聖書を勉強して、礼拝も毎朝あって。カチッとしているところがあるんだなあと。
桑田 そうそう。締めるところはきっちり締める。
齊藤 自由というのは、あくまで”自分の責任のもとの自由”。何でもやりたいことやっていいわけじゃないんだなって、すぐにわかりました。それでも他校に比べたら、緩いとは思いますが(笑)。
桑田 生徒は、みんな思ったことをばんばん言ってくるという感じで、自己主張がしっかりした子が多いな、と感じました。
齊藤 そう。いい意味でアクが強くて、私は最初、戸惑いましたね。そのことで桑田さんに相談したくらい(笑)。まあ、そのうちに免疫がついてくるのですが(笑)。
間所 確かにアクが強いよね。でもそれは私たちも同じなんじゃ……(笑)。そんな生徒ばかりなのに、なぜかみんな仲よかったよね。合わない人がいたら、積極的に歩み寄りはしないにせよ「あの娘はあの娘だから」と、互いに個性を尊重し合う。よくある派閥間の揉め事なんかはありませんでしたね。
桑田 全く接点がなさそうな、オタクな子と活発な子が、同じ場所で仲よくやっているあの光景は、社会人になってもなかなか見られないと思います。個性がうまく融合する女子学院という場所を、よく表している光景だよね。
齊藤 私も「○○ちゃん苦手なの」みたいな会話をした記憶はないですね。どんな個性も個性として認め合う姿勢が仲のよさの理由かも。
桑田 だからなのか、10年ぶりに会う友人とも全く変わらずに接するし、卒業が昨日のことのように話せるよね。
間所 私も中高時代の友人とはいまだに仲がいいですね。社会人になっても変わらずコンスタントに遊べるのは、本当に幸せなことです。


先生との距離は近い生涯の恩師が見つかる

----先生と生徒の関係はどうでしたか?

齊藤 先生は、思っていたよりずっと親身になって相談を聞いてくれました。基本的に生徒の言うことを否定せず、一緒に考えてくれる。私は学校とは別のグループで女子サッカーをやっていて、その道に進むことも考えていたけれど、その時も「大学には行かなきゃだめ」なんて言われずに、「じゃあどうするか考えましょう」と現実的な話をしてくれました。私も思春期で、よく反発もしていたけれど、この言葉はうれしかったなあ。
桑田 ちょっと道から外れても見捨てないし、生徒の身になって考えてくれる。それはミッション系の学校の特徴だと思いますが、女子学院は特にその傾向が強いですね。

----間所さんは教職課程を取る上で、母校である女子学院に教育実習に行かれたそうですね。現在教師として働いていらっしゃいますが、女子学院の先生はどんな特徴があると思いますか?

間所 先生は、生徒をひとりの「人間」として見ているという印象があります。そもそも私が教師を志したのも、高2の時の担任である小野寺先生への憧れからでした。化学の先生だったのですが、授業がとてもおもしろくて、化学が嫌いな人でもいつのまにか好きになっているほど。生徒一人ひとりに目を配り、精神的につらい時には、すっと手を差し伸べてくれる。小野寺先生だけでなく、女子学院にはそのような先生がたくさんいます。
齊藤 私は、中1の時に英語を教わった先生に、英語が好きになるきっかけをもらいました。私はそれまで英語を勉強したことがなかったので、アルファベットも満足にできないような状態で……。授業中、先生は英語しか話しませんでしたから、ちんぷんかんぷん。そんな私を気にかけてくれて、よく「大丈夫?」と声をかけてくれました。それがあったから英語の勉強をがんばれたし、留学も経験できました。英語のスキルは、社会に出てとても役に立っていますから、先生には本当に感謝しています。
桑田 私は、古文の先生に助けてもらいました。イギリスから帰ってきて、勉強していなかった古文がひとつもわからず嫌になりかけていた時、先生のわかりやすい授業のおかげで興味を持ち、気が付くと読めるようになっていました。大学受験の大きな助けになりましたね。ほかの先生にも、トークがおもしろい人がたくさんいて、たとえば地理の先生がヨーロッパについて授業するときに、オリーブの実物を持ってきて見せながら話すなど、工夫を凝らした授業が多かったです。いろいろな観点から話をしてくれるので、視野が広がりました。

----それぞれ、まさに「恩師」と呼べる先生と出会っていますね。

間所 私たちだけでなく、生徒の多くが"人生の師"と呼べる先生とめぐり会っているのではないかと思います。


体育祭には、笑えないあるジンクスが……

----印象的な学校行事は何ですか?

齊藤 私はやっぱり体育祭ですね。
桑田 私も。体育祭は学年対抗で、毎年、新入生にはチームとして「色」が割り振られます。ちなみに私たちの色は黄色でした。
齊藤 加点対象のひとつである応援合戦も、自分たちの色を全面に出すから、色の印象は強いよね。学年対抗だから、高2が高3に勝つっていうような「下剋上」も起きるのだけれど……。
間所 「高3が下剋上されると、その年の大学合格率が落ちる」っていうジンクスがあって(笑)
桑田 実際、そうなっているんだよね。不思議だけれど。だから、高3になるとみんなもう必死でした。
齊藤 教室の中で、クラウチング・スタートの練習をしたり(笑)、朝練をやったり。二人三脚も、どんな組み合わせなら最速になるかをじっくり考えて、体力だけではなく、知力も総動員した思い出がありますね。
間所 齊藤さんは運動が得意だったから、体育祭でも活躍していたよね。文化系の人も戦略面や応援合戦で尽力して、みんな一丸となって取り組む行事の代表でした。

----都内有数の進学校でもあるわけですが、勉強に対して、生徒はどのように取り組んでいましたか?

間所 マイペースであることが女子学院の特徴だと思うのですが、勉強に関してもまったく同じ。大学受験を意識して早くから勉強に力を入れる人から、ぎりぎりまで部活に青春を燃やす人までさまざまです。私は聖歌隊を全力でやりすぎちゃって(笑)。いい思い出ではありますが、もう少し勉強してもよかったかなと思っています。
桑田 受験に対してスイッチが入るのは、学校全体としては遅い方かもしれません。7月の後半にある修養会が、高3の最後の行事で、それ以降は受験モードになるイメージです。修学旅行が高3の4月ですし、受験期でも家庭科のレポートなどがありますが、受験目的だけではない、人間教育に力を入れているということの表れなのだと思います。私は学校行事もがんばって、さらにテストの点にもいちいち一喜一憂していたから、いい意味で抜くところは抜いて生活すればさらに学校生活を楽しめたかも。
齊藤 私もちょっとサッカーをがんばりすぎたかもしれません(笑)。中学では生徒会に入っていて、他校と交流していたりもしたのだけれど、学年が上がるにつれサッカーにのめりこんでいきました。サッカーは学校外でやっていたから、どうしても学校内にいる時間が少なくなってしまって。もう少し、学校でできることを大事にしてもよかったのかな、と思います。


「自由と責任」について学べたことが財産に

----進学先として人気のある大学・学部や、周囲の方の大学卒業後の進路を教えてください。

間所 女子学院は理系が強い学校なのですが、私たちの代も進学先は半分以上理系でした。中でも多いのは医学部と薬学部。文系では、早稲田大学をはじめとした法学部が人気でした。
齊藤 私は今でも女子学院時代の友だちとよく会います。最近のフェイスブックの普及もあって、連絡も取りやすくなったけれど、仕事の第一線で活躍している人から、私のように出産を経験している人までさまざま。OGになっても、みんな個性的なところは変わりません。

----社会人になってみて、女子学院で学んだことが生きていると感じることはありますか?

間所 もちろんです。学んだこととして私が真っ先に思い出すのは、入学してすぐに聞かされた、矢嶋楫子初代院長の言葉です。「あなた方は聖書を持っています。自分で自分を治めなさい」という……。
桑田 私も同じ言葉が浮かびました!それが女子学院の本質にある共通のビジョンだからだと思います。集団の中の自由とは、ただの個人主義のことではなく、集団に対しての責任感や、自分で自分を律する心があってこそ成り立つものなんだということですね。
齊藤 女子学院でこの考え方を学び、身につけたことで、社会人になっても、迷わず自分のやりたいことに飛び込めるようになりました。その後どうなっても、結果に対しては自分で責任をとろうと思えるからです。私の場合、両親もこの女子学院の教えにとても共感し、私の意思や、やりたいことを尊重してくれているので、とてもありがたいですね。
間所 社会に出て、学校や先生という守られた空間から足を踏み出した時に、自分の責任で主体的に行動できるということは非常な強みになります。
桑田 女子学院の教育の根底にある精神は、そのまま社会で生きていく力になります。その意味で、女子学院で中高時代を過ごしたことが人生の財産になったと思いますね。

自分を律することの大切さを学べたことで、現在の自分があります。自分を律し、個性を受け入れる能力は、グローバルな時代の中では重要です。人を育てる立場となった今、改めて母校に感謝しています。


イギリスに行く直前、院長に会いました。勉強のことなどで注意を受けるかと思ったら「楽しんで。そして元気で戻っておいで」と言ってくださったんです。これぞ女子学院。何事も楽しむことが私の人生のスタンスとなっています。

何事も自分の責任、という考え方が身についたことで、今の自分があると思います。おかげで主体的に動け、結果的に後悔せずに我が道を歩むことができています。みなさんも、自己責任のもと、我が道を進んでください!


>一番上へ

サイトマップ
人気記事ランキング
01 特集
そのひと言が子どもを変える! 学力を伸ばすほめ方・励まし方
02 スペシャルウィーク
9歳までに身につけたい国語力
03 子育てに効く脳科学のお話
頭をよくする方法はある?

サイト内検索
 

RSS登録
これまでの特集記事



気になる記事ピックアップ
これまでに公開された記事の中から気になる記事をランダムでピックアップし、表示しています。