最後の最後まで成績は必ず伸びる
受験まで3か月を切り、いよいよ本番が近づいてきました。11月後半からの、いわゆる〝直前期"は、受験生にとって最後の難関。ここをどう乗り切るかが、合否を分ける鍵となります。
直前期に入ると、子どもたちは目の色を変え、危機感を持って勉強するようになりますが、直近の勉強の成果は意外に見えづらいもの。毎日必死でやっているはずなのに、テストや過去問の成績が振るわず、焦ったり悩んだりする子どもが続出します。しかし四谷大塚の講師陣は「この時期でも確実に成績は伸びる」と口を揃えます。
「12月、1月は〝ブラックボックス"と言われています。誰も予測できないほど、直前に一気に伸びる生徒が、毎年必ずいるからです」(永野先生)「12月まで偏差値60を超えたことがなかったのに、駒場東邦中に合格するなど、突然成績が伸びた実例は枚挙にいとまがありません。たとえ最後まで合格最低点に届かない成績であっても、直前期の勉強の成果が本番に表れる子はたくさんいます」(弦間先生)
このような先輩たちのように、直前期の勉強でしっかり成績を伸ばしていくには、どのような取り組みが必要なのでしょう。

数字に振り回されず問題の本質を押さえる
学習面でポイントになってくるのは、〝焦り"との向き合い方です。 メンタルにおいては、焦り過ぎるくらいがちょうどいい、と岩室先生。「私は〝もし明日入試だったら"と声をかけるようにしています。そして受かるかどうか考えさせ、足りない部分がたくさんあることを認識してもらいます。残り2か月くらいは、娯楽を捨て、勉強に没頭してほしいですから」(岩室先生)
しかしあまりに強く「時間がない」という思いにとらわれると、意外な落とし穴があります。「要点をまとめた〝まとめ本"に走るケースが多くあります。本の厚みも薄くて取りかかりやすいし、何となくまとまっているので効率的に見えるからでしょう。しかし実際にそれを1回解いたところで、さほど効果は上がりません。基礎教材は、手を広げず今までやってきたものに再度取り組むほうが、実は効率的なのです」(古川先生)「焦りからどこかで無理をして、体調を崩す子どもも中にはいます。そうならないように、親は冷静に子どもの様子を判断し、あきらかにオーバーペースならストップをかけてあげることも必要でしょう」(永野先生)
どの教科をどれくらい勉強すればいいのかについては、子どもの得手不得手によって大きく変わりますが、平均的には理科と社会の勉強の割合を増やすケースが多いよう。「国語の読解と違い、理社は、知識問題などすぐに得点につながる要素がありますから、直前期でも点数を伸ばしやすい科目と言えます。特に誰もが取れるような問題を落とさないような学習は必要です」(弦間先生)
ケアレスミス対策は重要な課題。それにより成績が大きく変わる子も多くいます。「直前期においても、簡単な問題を落とす〝エラー"が後を絶ちません。あと一歩で取り逃がしているような場合も多く、これがつぶせると偏差値が60を超えてくる子がかなりいます。過去問を丁寧に解いたり、『四科のまとめ』をしっかりやりながら、いかにエラーを減らすかに意識して取り組みましょう」(岩室先生)
また、直前期ではどうしてもテストの出来に一喜一憂してしまいがちです。しかし、数字に振り回されず、問題の本質を見ることも大切です。「合格可能性のパーセンテージが出ることで、子どものモチベーションはどうしても数字に引っ張られますが、大事なのは数字ではなく、テストでわかった弱点を、〝いつまでにどう克服するのか"です」(永野先生)「苦手分野は特に、テストを解きっぱなしにしてはいけません。できなかったら、その問題が基礎知識のどの部分をどう使うことで解答が導かれるかを確認します。今まで〝点"だった知識が、そうすることで〝線"としてつながり、応用力が生まれるのです」(古川先生)

無理に朝型にしなくてもOK
直前期、子どもの心はどうしてもナーバスになります。ときには親の言葉に過敏に反応しがち。親はどのように我が子をサポートすればいいでしょう。「もし気になることがあれば、本人に直接ぶつけるよりも、塾の先生から言ってもらうほうがいいでしょう。塾の先生の言葉は、意外に素直に受け止める場合が多いです」(永野先生)
学習面のサポートでは、子どもと一緒にスケジュールを立て、しっかり実行させてあげることが有効です。「足りないものをどう補うかを塾の先生にも相談しながら、1週間のメニューをできるだけ具体的につくりましょう。そのスケジュールを崩さずに勉強することが大切です。また、予定より早く終わったからといって、追加で課題を与えては子どものモチベーションが落ちてしまいます。あくまで一定のペースで行うよう親が導いてあげましょう」(弦間先生)
生活面で、講師陣の意見が一致したのは「無理に朝型にする必要はまだない」ということです。「確かに理想は朝型ですが、夜に勉強したほうが効率がいいなら、それでも問題はありません。朝型にするのは試験の2週間前でも間に合います。今、大切なのは、子どもが自分のペースを保てるかどうかです」(古川先生) また、「小学校は休ませないほうがいい」という意見も全員同じでした。「受験生である前に、小学生です。小学校に行くことで息抜きにもなりますし、生活にリズムができます。休ませて親とべったりになることが、子どものストレスになる場合もありますから、学校を休ませるのはおすすめしませんね」(弦間先生)
そして、直前期において最も重要なのはやはり〝家族の団結"。「志望校は、家族と本人が同じ方向を向けているかどうかが大切です。バラバラだと子どもは不安と混乱で勉強に力を注げません。ここまできたのですから、家族が一致団結して応援してあげてほしいですね」(岩室先生)

→次ページから、4教科の勉強法を紹介します。
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