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『モルテンおいしいです^q^』田辺青蛙【著】/ 15年1月刊/廣済堂出版/ 1,500円+税Amazonで購入
左:『絶対に行けない世界の非公開区域99 ガザの地下トンネルから女王の寝室まで』ダニエル・スミス【著】、 小野智子・片山美佳 子【訳】/ 14年12月刊/日経ナショナル ジオグラフィック社/ 2,200円+税Amazonで購入

だんだん暖かくなってくる季節。子どもたちと春休みや連休の旅行計画を立てている方もいるのでは? 今月はちょっと風変わりな旅の本をご紹介します。まずは『モルテンおいしいです^q^』。ホラー作家の田辺青蛙さんと、夫でSF作家の円城塔さんのアメリカ道中記です。モルテンとは童話『ニルスのふしぎな旅』で、ニルス少年を背中に乗せて運んでくれるガチョウの名前。大切な相棒であり移動手段でもあるモルテンを、目先の食欲に負けて食べてしまうような、行き当たりばったりの旅を表しているのだとか。

いつも穏やかで理性的なのに、海外へ「曲げわっぱのおひつ」を持って行くことを主張する円城さんと、好奇心旺盛でときどき怪奇現象にも遭遇してしまう田辺さん。作家夫婦のやりとりは淡々としていながら仲の良さが伝わってきて、読んでいて心が和みます。大陸横断鉄道のディナー、ファーマーズマーケットのバルサミコ酢につけた桃、「この世の天国」と言われるナパのワインなど、グルメ情報も満載。特にサンフランシスコでおいしいラーメンを探しまわるエピソードは楽しいです。あとがきの日米書店事情の比較も目からウロコでした。短い期間でも異邦人になってみると、母国の意外な一面が見えてくるのでしょう。

もう一冊のおすすめは、ダニエル・スミスさんの『絶対に行けない世界の非公開区域99』。立ち入りが制限されている公共の場所を、図版と文章で案内しています。権力者が秘密裏に集う森、最も危険な犯罪者を収容する刑務所、先住民が外部との接触を拒んでいる島……。どんなに交通網や通信網が発達しても行けない場所のガイドブックというところが新鮮です。

中でもこんなところがあったのかと驚いたのが、スバールバル世界種子貯蔵庫。いつどこでどんな災害が起こっても絶滅しないように、さまざまな国から植物の種を預かっている施設です。どんな未来が待っているかは、誰にも予測できません。異常気象や戦争のニュースが流れると不安も覚えます。それでも、自分の知らないところで、みんなのために備えている人がいるということに励まされました。実際に旅することができなくても、家にいながらにして、本は遠くへ連れて行ってくれます。どこでもドアを手に入れたような気分を味わってください。




『チャーリー・モルデカイ(1) 英国紳士の名画大作戦』
キリル・ボンフィリオリ【著】、三角和代【訳】
/ 14年12月刊/角川書店/ 800円+税
Amazonで購入

ジョニー・デップ主演映画の原作。マドリッドでゴヤの名画が盗まれた。臨時主任警視マートランドは、画商チャーリー・モルデカイを訪れる。芸術と酒とジョークが大好物のモルデカイが活躍する怪作ミステリー。





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