日本文化を理解し同時に礼節を学ぶ

毎週金曜日になると、日本舞踊部の部員たちは校内にしつらえられた和室に集合し、浴衣に着替えて部活動の準備をします。西川流から指導者の資格を持つコーチを迎え、まずは全員で正座をしてあいさつ。コーチが一人ずつ指導を行う間、ほかの部員は自主練習に励んだり、先輩が後輩に助言をしたり。最後もきちんと正座し、お礼のあいさつで締めくくります。

部長の中澤靖佳さんは日本古来の伝統文化への関心から入部しました。

「動き方の異なる男踊りと女踊りがあり、さらに人物や物語まで表現するも のだとわかって、その奥深さに惹かれました。おかげで、能や歌舞伎といった伝統芸能にも興味が湧きました」

中学部長を務める森遙華さんが魅力を感じたきっかけは、部活動紹介で見た先輩たちのきれいな浴衣姿。浴衣への憧れから入部し、活動を通じて伝統文化を学ぶ大切さを考えるようになり、茶道部も兼部しているのだそう。

「大妻はほかにも華道部や箏曲部など、日本文化を学べる部活動が充実していると思います。5年後に開催される東京五輪には外国から大勢の人が訪れるでしょうから、日本文化の魅力を広く知ってもらうのに部活動の経験を役立てられたらうれしいです」

浴衣での活動のため、入部するとすぐに帯の結び方の練習をします。着物の着付けにも応用できる技術が身につくのは、日本舞踊部のさらなる魅力。オープンスクールでは、部員が着付け教室を開き、好評を得ています。「人の助けを借りずに浴衣をきれいに着られるようになると、それだけで楽しい気分になれます」(中澤さん)

部員たちの晴れ舞台は年2回。文化祭とひな祭り催事での舞踊の披露。練習の成果を発表して伝統文化の美しさを伝えます。顧問の赤間祥子先生は、発表の場に臨む部員たちに必ず言い聞かせていることがあるそうです。

「照明や音楽を担当する人がいないと成立しないわけですから、表に立つ身だからといって慢心せず、感謝の心を忘れないよう伝えています。自らの不注意などで、周囲に迷惑をかけない心構えを育むのも、部活動の目的です」

日本舞踊の稽古に使われるのは、学内にある畳敷きの広間。和室の凛とした雰囲気が部員の心を引き締める。中央の欄間に設けられた、大妻の校章をかたどった飾りが印象的。

日本舞踊に用いられる「舞扇」と呼ばれる扇子は、部員各自が購入して揃える。京都には品揃えの豊富な店が多いため、修学旅行時に購入する部員もいるそう。

「それぞれの発表の場で、悔いのない踊りを披露するのが一番の目標ですが、見た人たちに日本舞踊の良さを感じてもらえたら、もっと良いと思います」(中澤さん)

取材・文/堀雅俊 写真/東京フォト工芸(桑原克典)

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