自由に学べる環境で協力する姿勢を育む

数学の知識を土台にして、各部員が自由に研究を行う立教池袋中学校・高等学校の数理研究部。研究テーマは、コンピュータプログラミング、ゲームやCGの作成、二足歩行ロボットの開発など、実に多彩。数年前の卒業生が残した「好きなときに、好きなことを、好きなだけ」という言葉が、数理研究部のユニークさをよく表していると言えるでしょう。次期部長に選ばれた高2の野矢淳くんは、数理研究部の魅力を次のように語ります。

「数学やゲームなど、自分の好きなことについて話ができる仲間がたくさんいることがうれしいです。何かをつくるときも、皆でアイデアを出し合ったり、互いの得意分野を生かして進められるので、とてもやり甲斐があります」

文化祭の展示では、中3以上の部員はすべての展示について来場者に説明できるよう、内容を理解しておくのが同部のルール。この意味について、顧問の内田芳宏先生が教えてくれました。

「一人ひとりが日頃の活動を通じて自らの技量を高めると同時に、ほかの部員と情報や目的を共有することが大事。その経験を通して、コミュニケーション能力を養ってほしいと考えています」

活動の成果を披露するために、数学オリンピックやパソコン甲子園といった大会に積極的に出場するのも、数理研究部の特徴。全国の腕自慢が各地から集まってくる大会で、これまで多くの先輩たちが活躍し、優秀な成績をおさめてきました。

また、数学の知識を応用して経済学や金融工学といった分野にもチャレンジし、日経ストックリーグという金融経済のレポートコンクールにも毎年出場しています。同コンクールで中2のときから連続入賞を果たしている部長の横尾一塁くんは、6年間の活動を振り返って「コミュニケーション力がアップした」と語ります。

「前年度は、東京の地域ビジネスを経済的に考察する論文を発表しました。大会出場を通じて、自分の考えをきちんと論理立てて説明し、相手にわかりやすく伝える力が磨かれました。この能力は、将来必ず役立つものだと思います」

数学を学ぶ楽しさを、大勢の部員と共有できる環境が一番の自慢。「自由にパソコンを使えることや、OBとの絆が強いのも魅力です」(横尾くん)

中学生部員は、内田先生がつくった部活専用の数学問題集で基礎力をしっかりと鍛える。中2の段階で、高1・2レベルにあたる三角関数、指数・対数、数列などを学習する。

「各種大会への出場は、日頃の成果を客観的に知るためであり、上位入賞が目的ではありません。部員の知的好奇心と粘り強さを育むことこそが目標です」(内田先生)

取材・文/堀雅俊 写真/東京フォト工芸(桑原克典)

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