左:『すごい人のすごい話』荒俣宏【著】/ 13年4月刊/イースト・プレス/ 1,680円 Amazonで購入
右:『ほんとのこと言えば? 佐野洋子対談集』 佐野洋子【著】/ 13年4月刊/河出書房新社/ 1,575円  Amazonで購入

日々、子どものためにがんばっているお父さんお母さんも、たまにはひと息つきたいですよね。今回は楽しく読めて元気が出る対談本を紹介します。

まずは佐野洋子の『ほんとのこと言えば?』。『100万回生きたねこ』で知られる絵本作家であり、名エッセイストでもある佐野さんが、小沢昭一、河合隼雄、明石家さんま、谷川俊太郎、阿川佐和子などの著名人とさまざまなテーマで語り合っています。亡くなって3年近く経ちますが、佐野さんの融通無碍な言葉は今でも生命力を失っていません。中でもすばらしいのが、女優の岸田今日子さんと子育てについて話している回です。

子どもの前では背伸びしてしまうという岸田さんは、佐野さんのことを〈偽善的なところがない〉と称賛する。でも、佐野さんは息子に〈母さんは人間としてはまあまあだけど、母親としてはみっともない〉と言われたことがあるのだそうです。才能あふれる2人が、いいお母さんになろうとしてついやってしまったことを打ち明け合い、〈母って、みんな恥ずかしいのかしら〉〈恥ずかしいものなのよ〉と意気投合するところが素敵。


対談集の魅力は、異なる個性を持った人が出会い、化学反応を起こすことによって、見える世界が広がるところにあります。荒俣宏の『すごい人のすごい話』では、中学生の頃から読んで感激した本の著者に手紙を書いて勝手に弟子入りしてきたという荒俣さんが、すごいと思っている人と歓談する。土地からの発想で『忠臣蔵』の謎にせまる竹村公太郎、育毛・発毛をめぐる噂を一刀両断してみせる医学者の板見智、コミックにあらわれたアメリカ社会の問題を読み解く町山智浩、四国のお遍路が果たしていた役割について語る早坂暁といった、各界の碩学が登場。聞き手の荒俣さんも博覧強記の人だから、知的好奇心を刺激する話がどんどん出てきます。


たとえば、国立科学博物館の鈴木一義さんがゲストの回。江戸時代のモノづくりや科学技術がいかに優れていたか、大名たちがどれほど幅広い教養と高いモラルを身につけていたかということを、2人が具体例を挙げながら語っていく。こんなすごい日本人がいたのかとわくわくするエピソードが満載なので、ぜひ子どもにも教えてあげてください。



『ツリーハウス』
角田光代【著】
13年4月刊/文藝春秋/ 700円
Amazonで購入

新宿で中華料理店を営む一家に生まれた良嗣は、祖父の死を機に自分のルーツに興味を持ち、祖母とひきこもりの叔父を連れて大連へ向かう。過去と現在を行き来しながら愛すべき家族の歴史を紐解く長編です。




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