クイズ感覚で親も中学入試問題に挑戦!
「わかるオモシロさ」「解ける喜び」を再発見してください。 

地図(あ)、(い)は日本の「前線」を表しています。次の問いに答えなさい。

 

問1 地図(あ)、(い)は「生物季節観測」の結果を表したものです。それぞれ一般的に「何前線」と呼ばれているか、植物に関する漢字を用いてそれぞれ答えなさい。

問2 地図(い)の場所Aでは、日付が-20日となっています。その理由を答えなさい。


制限時間 2分 難易度 ★★★☆☆
渋谷教育学園渋谷中学校(平成25年度 一部改)

  問1は問題文の「植物に関する」が大きなヒント。
  問2は地図を立体的に捉える視点が大切です。

教科にとらわれない視点が大切 さまざまな現象に対する感度を高めよう

カチ恵 

まあ、まるで理科のような問題ですわね。以前に、こういう図をどこかで見た気がしますわ。

先生

確かに、理科でよく目にする図ですよね。日本の気候や地形に関しては、理科的な視点からの出題もあれば、社会科的な視点から出される場合もあります。人々の生活に関わる問題を広く扱う社会科では、こういう出題があるということを知ってもらいたいと考え、今回は取り上げました。

カチ恵 

なるほど、そういうことでしたのね。ただ、これほどややこしい図ではなかったと思いますわ。

先生

一般的な図では、日付だけではなく、月も入っています。

カチ恵 

そうでしたわよね。でも、春か秋かがわかれば、それだけで地図の内容を判断できてしまいますものね。

先生

ということは、もう答えがおわかりのようですね。

カチ恵 

はい。(あ)は桜前線、(い)は紅葉前線ですわ。

先生

正解! さすがです。

カチ恵 

まず、前線といえば桜と紅葉が思いつきましたの。桜は南から、紅葉は北から訪れるものですわよね。

先生

具体的に地図のどの部分で見分けましたか?

カチ恵 

関東地方の日付を見て、北海道と比べてみました。

先生

そうですね。自分の住んでいる地域を基準にして北海道や九州と比較するのが一番わかりやすいでしょう。

カチ恵 

数字に表すと、こんなにも差があることに改めて驚かされますわ。桜なんて、北海道での開花は関東地方の翌々月になりますのね。

先生

有名な弘前の桜も、ゴールデンウィークくらいが見頃です。南北に長い日本列島では、各地の気候に相当な違いがあるということがわかります。

カチ恵 

関東地方の31日というのは3月ですわよね。何だか年々早くなっている気がしますわ。今年も関東地方では3月下旬には満開でしたし。地球温暖化の影響もあるのでしょうか?

先生

長いスパンで考えれば、そうした気候の変動も読み取れますよね。さて、問2の理由は書けましたか?

カチ恵 

記述問題でしたわよね。でも、それほど難しくないと思いますわ。「標高が高いから」というような答えでよろしいのかしら?

先生

はい、いいでしょう。このあたりは中部山岳地帯と呼ばれる3000メートル級の山々が連なっています。紅葉の名所には、標高の高いところが多いですよね。

カチ恵 

今回は図にこそ一瞬、戸惑いましたが、常識的な問題ですわね。幾分易しめではございません?

先生

大人にはそうかもしれません。ただ、子どもたちの感覚はまた違います。桜も紅葉も、子どもは大人のようにありがたがりませんからね。

カチ恵 

うちの子どもたちも、どんなに桜がきれいに咲いていても、ほとんど関心がありませんわ。子どもって、そういうものですわよね。

先生

子どもは、季節の変化を大人ほど意識しません。季節感の乏しい時代でもありますし、そういった部分では大人がリードしてあげたいですね。

カチ恵 

一年中エアコンの効いた部屋にいると、寒暖の差も感じられませんわよね。理科の先生がよくおっしゃるように戸外に連れ出し、自然に触れ合わせることでしょうか?

先生

その通りです。自然の植生を見たり、寒暖を体感することです。道ばたの葉っぱにも、まず大人が関心を持たなければ子どもは興味を持ちません。あと、これは理科だから社会科だからと分けないことも大切ですよ。

カチ恵 

ん?どういう意味ですの?

先生

理科と同じ現象を見ても、人々の生活に結びつければ社会科になります。教科で分けず、体系的につかんだほうがよいでしょう。

カチ恵 

確かに、納得ですわ。子どもたちには普段の生活の中で、いろいろな現象に対するアンテナの感度を高めておいてほしいですね。

A.
問1:(あ)桜前線 (い)紅葉前線
問2:周りより標高の高い山がたくさんあるから


問1:  桜前線とは、日本各地の桜の開花予想日を結び、地図上に示した線のことです。例年、3月下旬に日本列島に上陸し、北上していきます。一方、カエデが紅葉した日を結び、地図上に示したものが紅葉前線です。例年、10月から11月にかけて日本列島を南下します。
問2:  Aの場所は中部山岳地帯にあたり、北アルプスをはじめとする標高の高い山々が連なっています。したがって気温が低くなるため、紅葉前線が周囲の地域より早く訪れます。

さわやかな新緑の季節です。芽吹き始めた木々の美しさを満喫しに、子どもと一緒に出かけてみてはいかがでしょうか。

齊藤 啓先生
四谷大塚渋谷校舎専任講師。趣味は築地めぐり。市場から“食”を洞察している。

都市部にいると、見えないものがたくさんありますわね。子どもたちと秋色に染まる山々を眺める機会を持ちたいものですわ。

真堅カチ恵さん
何ごともカッチリ、キッチリ進める教育お母さん。子どもは中2と小6兄弟。

取材・文/西田知子 写真/アーク・フォトワークス(清水亮一)、石井和広 イラスト/曽根愛

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