自分に負けない心を養うための活動

 徳島県吉野川河口から、剣山山頂まで、野営と自炊をしながら歩ききった距離は、実に100キロ。毎年夏休みに行われる、1週間程度の合宿は、聖学院探検部における活動のメインイベントです。夏の合宿は、日頃の体力強化練習の成果が試される機会でもあり、入部1年目の部員は、ここで初めて長距離徒歩合宿を体験します。

「100キロを歩いてみて、想像していたものよりもずっと長い道のりだと実感しました」と、中学2年生の青山舜くんが最初の夏合宿を振り返ると、同学年の平戸太郎くんも頷きます。

「僕も、自分の限界に挑戦したいと考えて入部したのに、歩きながら何度もダメかもと思いました。先輩たちの励ましで最後まで乗り切り、日頃の練習の大切さがわかりました」

 部員の話に耳を傾けていた顧問の飛田欣吾先生が、笑顔で語ります。

「うちは運動能力を競い合う部活動とは異なり、目的はあくまでも自分自身に負けない心を作ること。中学生にとって100キロ歩行は体力的負担を強いますが、その分多くの気づきももたらします。彼らも、最初の合宿の頃から比べると、日々の体力強化に励み、野営や自炊の知識を先輩から教わったことで、ずいぶん成長しました」

 もうひとつの活動目的は、「探検」という部の名称に表されています。「探険」ではなく、あえて「探検」としているのは、訪れた土地のものを食べ、人と触れ合い、見識を高めてほしいという願いが込められているからだそうです。

「初めての土地で会った人に、自分からあいさつできるようになりました。電車で年輩の方を見かけたら、率先して席を譲れるようになったのも、探検部のおかげです」(佐藤礼央名くん)

「歩いた距離につれて、自信がついていくことが部活の魅力です。行動や考え方が変わってきたと、親にも言われるようになりました」(下田博文くん)

 能力の異なる者が協力し合うことで、さまざまなハードルを乗り越え、たくましくなる……。部長と副部長を務めるふたりの言葉には、そんな探検部の成果が感じられました。

合宿場所や、どのようなルートをたどるかなど、部活動の方針は高校生が中心となり、生徒の話し合いで決めている。そのため、活動を通して自主性を育むことができる。

20名分のごはんが炊ける大鍋は、部の必需品。焦げてしまうなど、失敗することもあるが「長距離を歩ききった後のごはんは最高!」と、部員たちは口を揃えて言う。

次の夏合宿地は九州を予定。部室の壁に貼られた日本地図には、これまでの合宿先と移動ルートが。その書き込みが増える程に、部員たちの貴重な経験も増えていく。

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