目で楽しめる本
第10回
写真や絵画にたくさん触れ心を豊かにする時間を

そろそろ秋も終わりに近づき、冬の訪れを感じさせるこの頃。家にこもる時間が増えてくる方も多いかもしれません。こんなときこそ、普段あまり読まないような写真集や絵本を手に取ってみてはいかがでしょうか。

今回、そんな"目で楽しめる本"を、青山ブックセンター・武本さんにセレクトしていただきました。「紹介する本は、ぱらぱらと読むこともできますが、実はじっくりと読まないと理解を深めるのが難しい作品もあります。もちろん、すべてのページを時間をかけて読むのは大変。たとえ読み通さなくても、気になったページだけ読んでみるだけでも、十分心の栄養になります」

また、こういった作品を選ぶ際は、"ジャケ買い"がオススメだそう。「表紙やタイトルにインスピレーションを感じたら、ぜひ手に取ってみるとよいでしょう。自分の感性に従うと、新しい発見や気づきが得られる場合が多いですよ」

皆さんも、自分の感性に合うものをセレクトし、心を豊かにする時間をつくってみてはいかがでしょう。

『世界中のこどもたちが』
新沢としひこ【詞】、篠木眞【写真】10年10月刊/ポプラ社/ 1,365円

子どもたちの瑞々しい姿をモノクロ写真で味わう

『教科書にも掲載され、合唱で歌われることも多い「世界中のこどもたちが」という曲の歌詞に、カメラマン・篠木眞の写真を合わせた写真集。篠木氏は子どもを被写体にした写真を専門にしており、子どもたちの泣き笑いや、外で元気に遊ぶ姿など、さまざまな瞬間を切り取ったモノクロ写真が印象的。「忙しいと、親は子どもの些細な表情の変化を見逃しがち。でも、この瑞々しい写真を見ると、改めて子どもの表情の一つひとつを心に刻もうと思えますね」(武本さん)

『うちゅうの目
まど・みちお【詩】、奈良美智、川内倫子、長野陽一梶井照陰【写真】10年8月刊/フォイル/ 1,365円

詩と写真の両方から身近な視点で世界を描く

今年で101歳になる詩人、まど・みちおの詩に、新進気鋭のアーティストたちの写真を合わせた詩集。「りんごなど身近なものをキーワードに、平易な言葉で世界を描いています。写真だけでも十分作品として成立しています」と武本さん。

『かげ』
スージー・リー【作】10年8月刊/講談社/ 1,470円

上下逆にしても読める字のない絵本

韓国・ソウル生まれの作者が描く、文字のない絵本。「影と遊ぶ女の子を色味を抑えて描いているので、大人も子どもも想像力が広がります。上は現実世界、下は影の世界に分かれていますが、ひっくり返して読んでもおもしろいですよ」(武本さん)

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