親が手を離したら成績アップ

母・朝美さん(以下、母)

塾に通い出した頃は泣きながら勉強してたよね。

有利佳さん(以下、有利佳)

夜遅くまでやっても、宿題が全然できなくって。朝も早く起きなきゃいけないから、睡眠時間が少なくなったし。

 父・幸次郎さん(以下、父)

小学校も遠くて電車で通ってたからね。

 有利佳

勉強の内容も、学校と全然違 うんだもの。

  母

学校では成績が上位だったから、いきなり世界が広がったんだよね。でも、そのうちめきめきと成績が上がっていったじゃない。

  有利佳

クラスが上がるとうれしいし、やれば上がるってわかったから、それを励みにしてがんばれたんだ。

  母

順位が上がるのが楽しくなったみたいだったね。それまでは個別指導塾に通ってたけど、意外と集団塾に向いているのかもって思った。

  父

お父さんは、最初はそういう〝競争〞には抵抗があったんだ。実は自分自身が中学受験に失敗していて、トラウマがあったから。だから、有利佳が嬉々として取り組み始めたのにはびっ くりしたな。

 有利佳

だけど、6年生の秋頃は、第 一志望の合格率がなかなか上がらなくて不安だったなあ。

  父

途中で志望校がステップアップしたせいもあるよね。

  母

最初は別の学校を第一志望にしてたんだけど、塾の先生から、渋谷教育学園渋谷は「自由で楽しい学校」って聞いて、いいなと思ったんだよね。

 有利佳

うん。だって、自由な学校に行きたいって思ってたから。

  父

見学に行ってみて、カルチャーショックだったね(笑)。売店にお菓子が売ってるし、昼休みにゲームをしてもいい。校則で縛られなくても生徒が自分たちでメリハリをつけている。

 有利佳

文化祭に行ったら、すごく混んでて、やっぱりここは人気のある学校なんだなーと思った。

  母

夏休み前の成績だとまだちょっと厳しかったんだけどね。塾の先生からも「6年生の夏はみんながんばる時期だから、現状維持はできても成績を大きく伸ばすのは大変かもしれない」と言われたんだけど、それを伝えたら、有利佳は「私ががんばるのに成績が伸びないわけがない」って。

  父

その自信がどこから来るのかと、びっくりさせられたね(笑)。

  母

でも、本当に夏休みはがんばったよね。夏期講習が終わって、先生に「よくがんばりましたね」と驚かれたくらい。もともと、塾の先生から「おっとりとしたお嬢さんですね。もっとガッツを見せてほしい」とも言われていたけど、内側にはものすごいガッツを秘めているのよね。

 有利佳

夏期講習が楽しかったんだよ。算数の授業が始まる前に毎回、スピード勝負の問題があって、ずっと一番だったの。それがすごくうれしかった。

  母

もっと早く通いたかったと言うくらい、塾が大好きだったものね。

 有利佳

クラスに頭のいい子がいて、その子によく教えてもらえたし。

  父

良い先生と良い友だちに恵まれたね。入塾した頃は、お父さんが家で教えてやろうとしたんだけど、親が言うと反発するから、ぶつかり合ってかえってうまくいかなかった。でも、それをやめて塾にお任せしてからぐんぐん成績が伸びていった。

  母

手を離した途端に、勉強が楽しくなったんだよね。やっぱり、親がサポートできることは限られているから、子どもの力を信じてあげるしかないんじゃないかな。親が教えると、子どもも甘えが出ちゃうからね。

クラス落ちから挽回直前期の快進撃

 有利佳

でも、直前期はかなりイライラしてたよね。お父さんとお母さんにそれをぶつけちゃうこともあったし。

  母

不安が募ってきて、ストレスもたまってたんだよね。鉛筆の芯を折ったりとか(笑)。

  有利佳

教科書に刺しちゃったり、鉛筆自体を折ったりもした(笑)。

  母

いろいろなことを我慢していたもの。受験を決めた5年生の夏くらいから、自分でテレビは禁止って決めて。

  有利佳

だんだん集中できるようになって、お姉ちゃんがそばでテレビを見ていても目に入らなくなった。

  母

神力が続くなと思うくらいだった。イライラして周囲に八つ当たりをしているとき、「受験をやめてもいいよ」と話したこともあったよね。

  父

お父さんとお母さんの間で、何度も話し合っていたんだよ。自分の選んだ学校に行かせてあげたいけれど、無理をさせるのはどうだろうって。

  母

それでも、「受験したい」と言うで「勉強だけじゃなく、家のお手伝いもして、友だちとも仲良くして、それで合格できるところに進めばいいよ」と伝えたら、不安が少し収まった んだよね。

  有利佳

そうだね。犬の散歩をするとか、直前期でも普段通りにお手伝いをしたりするのが、気分転換にもなってちょうど良かった。

  母

イライラのピークは、11月かな。一度成績が落ちて、クラスが下がっちゃったから。

  父

夏期講習で算数を解けるようになっておもしろくなったから、算数ばかりに時間をかけるようになってね。量をこなせないので、睡眠時間を減らして、それで余計にイライラして……というのに陥ってしまっていたよね。

 有利佳

でも、一つの問題にこだわって時間をかけていたとき、算数が得意な友だちから「しばらく考えてわからないときは次の問題に進んで、後回しにした方がいいよ」ってヒントをもらったの。それでスピードも速くなったし、量もこなせるようになった。飛ばして、後からもう一度考えてみるとわかることもあったし。

  父

そうだったんだ!すごいな、本当に友だちに感謝だね。

 有利佳

でも、クラスが落ちたときも、お父さんもお母さんも全然不安げな素振りがなかったでしょ。いつも「大丈夫」って言ってくれた。だから、次はがんばろうって気持ちになれたよ。

  母

よくがんばっているのを知っていたから、結果が必ずついてくるだろうって信じてたよ。

 有利佳

有利佳 これから受験する人も、もし も直前に成績が落ちたとしても今までがんばってきた分だけ絶対に力はついているはず。その力を本番で出せるようにがんばってほしいな。

  母

有利佳ががんばってくれたから、我が家は受験を楽しいものとして終えることができたよね。

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