取材・文/西田知子、東雄介、船木麻里 写真/アーク・フォト・ワークス(清水亮一)、石井和宏 イラスト/近藤達弥


親子で悩んだ末に学校別クラスを変更

 西部夏子さんは、子どもが低学年の頃まで海外で暮らしていました。「子どもたちが身につけた英語力をダウンさせたくなかったので、私立中学に行かせようと考えました」

5年生から塾に通い始めた娘は、西部さん曰く「要領のいいタイプ」。「塾の授業を集中して聞いているため、家であまり復習をしていなくても、ある程度の点数を取っていました。私が勉強面に口出しすることも少なかったです」

しかし、6年生の秋に困難が待ち構えていました。「娘は、第一志望の対策クラスに入ることができました。ただ、その授業がハイペースで、娘はついていくのがやっとの状態。間違えた問題があっても、復習する余裕さえありませんでした」

そんな状態を見かねた西部さんは、別のクラスに移ることを決心します。「娘は当初、『別のクラスはやだ』と渋りました。私もできることなら同じクラスで勉強を続けさせたかった。ただ、どう見ても学習内容が身についているようには思えなかったんです。だから、11月の半ば頃にクラスを変更し、志望校も考え直しました」

直前期には、ほかにもさまざまな困難に見舞われます。「息子が学校でケガをしたり、国語の成績がいつまでも上がらなかったりと、悩みは尽きませんでした。受験校についても、併願校をなかなか決められず、塾の先生に何度も何度も相談しました」

前向きな娘が不安を和らげる

西部さんは直前期を振り返って、「自分の心の中で不安を大きくしてしまった」と話します。

「それまで娘をサポートすることが少なかったため、直前期にいろいろな悩みに直面して、『私のせいで合格できないかも!』と危機感を覚えました。塾のクラスを変更するときも、『あの子のモチベーションが下がったらどうしよう……』と不安を抱えていましたね」

 

しかし、勉強スケジュールに余裕を持たせたことで、少しずつ状況は好転していきます。

「娘は自分の学習ペースを取り戻し、間違えた問題や苦手分野を克服できるようになりました。私も過去問の採点や苦手分野のピックアップ、テスト問題の正答率のチェック、単語カードの作成など、作業系のサポートに力を入れました」 

大きな不安を抱えていた西部さんにとって、何よりもありがたかったのは、娘の自信に満ちた態度でした。

「うちの子は何事にも積極的で、いつもポジティブなんです。私がきついことを言っても、ケロッとしていて(笑)。そんな娘の姿に何度救われたことか。直前期に入っても子どもの態度に変化が見られないと、不安になる方もいるかもしれません。しかし、その動じぬ姿を親が信じることで、突破口が開ける場合もあると思います」


 ◆Episode1 一向に伸びない成績にハラハラ! 
 ◆Episode2 泣き出す息子を何とかなだめる
 ◆Episode3 夫が入院、一人で娘をサポート
 ◆Episode4 1月校の受験で思わぬ結果が…
 ◆Episode5 ムラッ気のある息子に振り回される
 ◆Episode6 左手を負傷!受験勉強にも支障が
 ◆Episode7 自信家の娘と不安いっぱいの私
 ◆Episode8 息子の成績が秋から下がり続け…
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