大人が"我"を出すことが肝心!

 2012年に発売され、ドラマ化もされた『弱くても勝てます』。この本では開成高等学校・硬式野球部のユニークな戦法が紹介されています。
 「野球部の練習というと、ノックなどの守備練習をイメージする人が多いのではないでしょうか?しかし、そうした"守りを固める野球"は、練習時間がたくさんある強豪校に適したスタイルであり、グラウンド全部を使った練習を週1日しか行えない我々が同じことをやってもまず勝てません。バッティングに関しても、流し打ちでヒットを狙ったり、意図的にゴロを打つ練習などは技術の習得に時間がかかるので不向きと言えます」
 そこで青木秀憲先生は3つのメニューを考え出し、これらに多くの練習時間を割いています。
 「まず、守備は2・3歩動けば捕れるような打球を確実にアウトにすること。打撃練習はとにかく思い切りスイングして、打球を強く遠くへ飛ばす。うまく長打が続けば、強豪校の投手でも精神的にショックを受けて1回の攻撃で10点近くとれることも。こうした打撃重視のスタイルが開成の野球です」
 最後の一つはピッチャーの練習で、ストライクを投げ続ける技量と体力を鍛えます。
 野球部の練習内容は青木先生が考えていますが、それをどう行うかは部員たちに任せています。
 「ほかの部との調整で、グラウンドを使える日も限られる中で、いかに効率よく鍛えるかを各部員に考えさせています。練習試合の後には反省点を話し合うミーティングを行うのですが、生徒に任せることもあります」
 その一方で、「生徒たちにはもっと我を出してほしい」とも語ります。
 「最近の子どもはまじめでおとなしい子が多く、試合で弱気になるケースが目立ちます。また、私が指示を与えると、それを絶対のものだと捉える傾向も見られます。周りからアドバイスや注意を受けながらも、自分の頭で考えてバランス良く行動するためにどう指導するか。それが目下の課題です」
 それを改善するために、青木先生はあることを心がけています。
 「私自身が、生徒の目の前で我を出します。大きな声を出しながら、"野球が好きだ!""何が何でも勝ちたい!"という気持ちを態度で示します。その気持ちが生徒に伝われば、自ら考え、行動する選手がもっと増えると考えています」
 小学生の子どもを持つ親に対しても、「強い我を出すことは大切」とアドバイスします。
 「親が自分の考えや気持ちをきちんと言葉にして伝えることはとても意義があります。子どもは"自分の気持ちを口に出していいんだ"と気づき、積極的に意見を言うようになるのではないでしょうか」

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