取材・文/西田知子、東雄介、船木麻里 写真/アーク・フォト・ワークス(清水亮一)、石井和宏 イラスト/近藤達弥

受験勉強のスタートは順調だったものの……

 斉藤小百合さんの娘が塾に通い始めたのは、3年生(新4年生)の2月。「塾の先生の教え方がとてもうまかったので、娘も入塾当初から楽しそうに勉強していました」

しかし、5年生になってから少しずつ雲行きが怪しくなります。「ちょうど反抗期に差し掛かり、私の言うことを素直に聞かなくなったんです。好きな子ができたことも影響してか、集中力がダウンしていました」

さらに6年生に上がると、学校のトラブルに巻き込まれます。「実は、娘が通う小学校のクラスは学級崩壊の状態でした。学校には何度もお願いしたのですが、一向に改善されません。その上、クラス内のいじめにも巻き込まれるようになって……」

そして、6年生の秋に大きな事件が起きます。「学校で左手をケガしたんです。幸いにも骨折には至りませんでしたが、腱を痛めて塾を休むことになりました」

娘の気持ちに寄り添い負担を軽くする

治療後も左手の痛みがぶり返し、塾を休ませることが度々ありました。「直前期に塾を休ませることに躊躇した部分も多少ありますが、やはり娘の体調を最優先に考えました。家で勉強しているときも、娘が『手が痛い!』と言ったら、『じゃあ、少し休憩しようか』と声をかけていましたね」

そのほかにも、娘の負担を少しでも軽くするため、斉藤さんはいろいろなサポートを心がけます。「勉強の合間に娘と雑談をして、学校に対する愚痴や塾での出来事などを好きなように話させました。あと、私も娘も甘い物が好きなので、模試が終わった後はよく甘味処に立ち寄っていました」 

 

学習面のサポートについては、苦手教科の改善に努めました。「模試の結果を見て、私が予想していた以上に国語を苦手としていることが判明したんです。『これはまずい』と思い、塾の先生に頼んで、記述問題の復習をまとめた解き直しノートの添削を頼みました。さらに、私が週テストの結果をまとめて、娘の弱点を整理し、彼女に『どこをやる?』と声をかけるようにしていました。

一方、斉藤さんが懸念していた左手は、入試本番まで痛みが完全にひくことはなかったそうです。「それでも問題に集中しているときは痛みを感じることは少なく、何とか志望校の入試を乗り越えられました」

そして今、毎日楽しそうに中学校へ通う娘の姿を見て、「受験させて本当によかった」と語ります。「学校のトラブルに巻き込まれたり、娘がケガをするなど、うちの場合は少し特殊なケースかもしれません。けれど、多かれ少なかれ突発的なトラブルは起きるものです。そんなときに、親が地に足をつけて冷静に状況を判断することで、子どもが勉強に打ち込めるのではないでしょう。


 ◆Episode1 一向に伸びない成績にハラハラ! 
 ◆Episode2 泣き出す息子を何とかなだめる
 ◆Episode3 夫が入院、一人で娘をサポート
 ◆Episode4 1月校の受験で思わぬ結果が…
 ◆Episode5 ムラッ気のある息子に振り回される
 ◆Episode6 左手を負傷!受験勉強にも支障が
 ◆Episode7 自信家の娘と不安いっぱいの私
 ◆Episode8 息子の成績が秋から下がり続け…
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