娘は将来、幼稚園の先生になることを希望しており、資格を取得できる大学の付属校を条件に志望校を決めました。目標がはっきりしているせいか、勉強は自ら計画的に行い、入試本番直前の模試でもほぼ問題のない状態。ですから、私自身が仕事で忙しいこともあり、勉強に関するアドバイスは塾にすべてお任せして、家庭では健康管理と精神的にリラックスできる環境づくりに気を配るようにしていました。
入試直前期に朝5時起きの生活に切り替えてからは、本人が眠たそうにしていることもありました。しかし、学校や塾で先生や友だちと話すのが楽しいようで、家でも熱心にそういった話をするので、私は聞き役に徹しました。夫も塾のお迎えを手伝ってくれ、やはり本人に対して否定的なことを言わないように心がけてくれているようでした。近所に住む本人の祖父母も、彼女の心の拠り所になってくれたと思います。 
入試一週間前に娘が発熱したときは一瞬焦りましたが、本人が動揺しているので、私が落ち着かせなければと思い、インフルエンザではないのを確認して気持ちを立て直しました。「まだ大丈夫!今たくさん眠っておけば、当日は絶対に体調はバッチリだよ。ママも塾に送らなくていいから休めるわ」と、話してみました。そこで娘は落ち着きを取り戻し、入試4日前には回復しました。
私にとって入試直前で最も手間がかかったのは、入学願書の記入。第一志望校の願書には、子どもの長所などについて細かく記入する欄があったため、何度も書き直して仕上げました。大変と言えば大変でしたが「一番がんばっているのは子どもなのだから」と考えれば、たいした苦労だとは思わず乗り切れました。

息子は、何よりもサッカーが一番で、できればその道に進みたいと考えているようなので、受験勉強とサッカーを両立させる方法に悩みましたね。最終的に親子で話し合い、6年生の春の大きな大会までサッカーを続け、そのあとは受験までお休みさせることにしました。
まったくの本人任せにしてしまうと、サッカーに気持ちが行って勉強に集中できなくなるところがあるため、勉強のスケジュール管理と見守りには気を抜かないよう心がけました。私が苦手な科目は主人が代わって見てくれました。子どもは三人兄弟で、すぐ上の兄が中学受験を経験しているので、「俺もこれ苦手だったよ」「こういう覚え方もあるよ」と声をかけたり、話を聞いてあげたり、本人の頼りになる形で受験をサポートしてくれたのは、とてもありがたかったですね。
一番気を揉んだのは、受験前の最後の模試でよい成績をとれなかったことです。自信をなくした本人が「第一志望校を変えたい」と口にしました。第一志望校はサッカーの名選手を輩出する大学の系列校。息子の将来に関する選択肢がなるべく多くなるようにと相談して決めたところなので、諦めないで済む方法を家族みんなで考えました。それで、併願校のハードルを下げて気持ちに余裕を持って第一志望校に挑戦できるよう受験校の見直しを行いました。
その一方で、本人のやる気が落ちてくるたびに、第一志望校の建設中の新校舎やサッカーグラウンドに何度も連れて行って、「がんばろう」という気力を取り戻させました。気分転換と体力維持の目的で続けさせた軽いランニングに、兄が毎日つきあってくれたのも、受験までのペースづくりに役立ったと思います。

夏休み明けの塾の組分けテストの結果が思わしくなく、その後の模試でも思うような結果が出ず、本人にとっては苦しい時期だったと思います。勉強に身が入らなくなり、そのことで親子げんかをしたこともありました。しかし、そのままでは本人のためによくないので、きちんと志望校について話し合って、気持ちを確認したうえで家族で受験を乗り切ろうと決めました。 
スケジュールを立てるのが得意な父親が勉強のスケジュール作成を担当。それをもとに11月から本格的に過去問などの受験対策を始めました。とはいっても、スケジュール通りにはいかないこともたびたび。計画とずれてしまったときは、その度に細かく修正を行うようにしました。 
娘と接する時間の長い私は健康面を気遣いつつ、精神面でのサポートを心がけました。当初に受験のことで口論して、かえって本人のやる気に悪影響を及ぼしてしまった反省から、直前期には小さな成果でもほめて、自信をつけさせるようにしました。意識的に「よかったね」「すごいじゃない」と言葉をかけることで、不安や焦りから解放され、落ち着いた気持ちで勉強に取り組めるようになっていったと思います。 
また、勉強がはかどったときなどは、息抜きのために思いきって家族で買い物や食事に出かけました。直前期にこんなことをしていていいのだろうかという迷いも正直ありましたが、結果的には娘の気分転換になったと考えています。第一志望校から合格の知らせを受けるまでは、結果がまったく予想できませんでした。それでも、親子で「できることはやった」という達成感を得られたので、結果に関係なく、よい経験ができたと喜んでいるところです。

最後の模試でも、第一志望校の合格率は20%。しかも、青学の受験は一度しかチャンスがありません。塾の先生からも「その日はもっと合格可能性の高い学校を受験したらどうか」とアドバイスもいただきました。しかし、私自身、高校受験で苦い経験があって、息子に後悔してほしくないという思いがありました。「絶対に行きたい学校なら、たとえ結果はダメでも、挑戦しないで諦めることはないじゃない」と話し、最後の追い込み時期に二人でがんばることを決意。 
年明けから朝は必ず漢字と計算のドリルをやらせ、夜は12時まで勉強するルールをつくりました。過去問は私も一緒に解き、特に算数は出題の傾向を把握して出題率の低そうな問題は切り捨てさせ、勉強する範囲を絞り込みました。それでも、息子は最初のうちは、私が少しでも目を離すと勉強から気持ちが離れてしまうような状態。願書を提出して受験票が届いたことで、ようやく眼の色が変わりました。最後の一週間は、親も感心するほど、これまでにないがんばりを見せたと思います。 
受験では、第一志望校の青学の前日の受験校が不合格になりました。私は、結果的にこのことがかえってよかったと感じています。というのも、息子が受験後に「慎重に解いているうちに時間が足りなくなった」と口にしたからです。その日のうちに結果がわかり、「明日は、手強そうな問題は飛ばしていいから、最後までたどりつきなさい」と伝えると、息子は失敗がよほど悔しかったらしく「今日は徹夜で勉強する」と言い出しました。本人の覚悟が通じたのか、第一志望校に合格でき、今は中学生活を心から楽しんでいる様子。諦めないで本当によかったです。

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