世界の現状を直視し将来の夢を見つけた

――まず「海外インターンシップに挑戦しよう」と考えた理由は何ですか?

高橋さん(以下、高橋):僕はとにかく日本を元気にしたいんです。そのために世界の中で自分がどのくらいの位置にいるのか知りたかった。だから、自分が生活している環境とはかけ離れたところへ飛び込んでみようと思ったんです。それで、インドのスラム地区にあるNGOで働くことにしました。

庭野さん(以下、庭野):海外インターンシップ事業を行っている学生団体、アイセック・ジャパンの活動を通じて国際会議に出席したとき「自分の意見を主張するという点で日本人はほかの国の人たちに負けている」と痛感したんです。国際交流を通じてお互いを正しく理解し合ったり、ときにはリーダーシップをとったりといった能力を身につけるために、ドバイにある国際色豊かな企業で働きました。

鈴木さん(以下、鈴木):僕は子どもの頃に海外で生活した経験がある帰国子女です。「海外の組織で働く」という経験もしておきたいと思ったのがきっかけです。大学2年のときにインドネシア、3年になってインドでと、インターンシップを2回体験しています。

――現地の受け入れ先では、どのような活動をしたのですか?

高橋:貧困層の児童に無償で教育を行う学校を運営する組織で、生徒に英語を教えるという活動に携わりました。現地の言葉しか話せない子どもたちに英語を教えるのは想像以上に大変でしたが、パズルを使ったり、サイコロを組み合わせて算数も一緒に教えるなど、自分なりの工夫を試みました。時間割を作り、授業を効率的に組むのにも貢献できました。帰国する際に代表の方から「言葉や習慣の違いにめげずに努力したあなたを見て、私もがんばろうと思った」と言ってもらえたのはうれしかったですね。

鈴木:高橋君と同様に、インドではボランティア組織での活動でした。HIV感染によって社会的にスポイルされてしまった児童を受け入れる施設で、子どもたちの世話をしました。大人からの虐待によって心に傷をかかえた子もいて、最初は心を開いてもらえず悩みましたが、時間をかけてようやく打ち解けて話せるようになったのが一番の思い出です。寄付金やスタッフの確保に関してアイデアを採用してもらったのも、心に残る出来事でした。

庭野:僕は、民間企業が受け入れ先で、1年間にわたって地元航空会社のウェブサイトの制作を行いました。労働に対する報酬ももらえました。その分、仕事の内容や量も責任の重さも社員と同等でハードな毎日でしたが、やり遂げたことでの達成感を味わえました。また、スタッフがさまざまな国から集まっていたので、国民性による考え方や感じ方の違いなどを折に触れて知ることができてよかったと思います。

――まさに「国際感覚」を養う経験でしたね。「国際感覚」を芽生えさせ、育むコツとは何だと思いますか?

鈴木:僕は子どもの時に海外で暮らしていましたが、海外生活のおかげで身につけられた知識に関しては親に感謝しています。ただ、自分の意志ではなかったために、気づけなかったことも多かった。「自ら意識すること」また「子どもが意識するきっかけを与えること」は大事だと思います。

高橋:話がそれるかもしれませんが、僕も親が用意してくれたレールに乗っかって成長してきました。しかし、「いつまでもそのままではいけない」と考えた末にとった行動が、海外インターンシップでもあったんです。インドには、子どもに1日約30円を稼がせるために学校へ通わせない親もいます。自分で決めて行動を起こした結果、そういう現実を知ることができ、さらに日本について客観的に考えられるようにもなったと思います。

――「世界の現実を直視し、身をもって触れる経験」が国際感覚のきっかけになるのかもしれませんね。

庭野:そういう経験って、辛い場合が多いんです。外国で仕事をする中で起こした失敗や、相手を怒らせて寝る場所を失いそうになったこと、言葉のわからない土地で運転免許を取得した苦労とか。けれど、思い出すたびに、自分の成長を感じることができます。

鈴木:最初のインドネシア渡航のとき、帰国直前にスマトラ沖地震に遭遇してしまったんです。運よく無事でしたが、電気や水道は壊滅状態でなかなか復旧しないし、けがをした人の治療は進まない。災害時における途上国の脆弱さを知って、日本に戻ってからも、これから自分がすべきことを考えました。

――最後に、今後の進路や目標について考えを聞かせてください。

高橋:新興国に対して日本の活力を示せる仕事をしてみたいですね。経験を積んだ後は政治的な側面から日本を牽引する役割にも挑戦したいです。

庭野:ドバイでの体験からワークライフバランスの重要性も学んだので、理想的な働き方を追求しようと思います。

鈴木:社会人になったら、国際社会で活躍する人材を目指します。将来的には「新興衰退国」と呼ばれている日本の再生に力を尽くしていきたいです。

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