秋葉拓哉氏は、高校時代に出場した日本情報オリンピックでの優勝、大学対抗の国際競技大会での銅メダルなど、プログラム技術を競う大会で活躍。さらに、プログラミング競技に挑戦する人に向け、ノウハウを伝授する本まで執筆し、プログラマーの間でカリスマ的な存在として知られています。
「子どもの頃からパソコンやプログラムに興味があり、中学受験でもパソコン同好会に入りたくて麻布中学校を選びました」
 高校時代、先輩たちが出ていたプログラミングコンテストに興味を持ち、高2で初めて出場。すると、いきなり準優勝し、続けざまに日本情報オリンピックでも優勝した結果、コンテストに参加する魅力にのめり込んでいきました。
「コンテストは実力が数値化されるので、自分の実力に〝手応え〞を感じられるんです。しかも、自分のプログラムが正解判定されると、『やった!』と声を上げたくなる達成感を得られます」
 秋葉氏は日本情報オリンピックに優勝し、高3のときに世界大会 に出場。ところが、自信はあったのに、上位に入れませんでした。
「そのときはショックでした。ただ冷静に考えると、成績で自分を上回っていた人たちはたいてい数学オリンピックの経験者。そのとき、良いプログラムを書くには数学のアルゴリズム理論が重要だということに気づいたんです」
 アルゴリズムとは数学用語で問題を解くための手順のこと。たと えば、答えは同じでも、計算を5回重ねて問題を解くより、2回の計算で解くやり方の方が優れたアルゴリズムとされます。
「それでも、世界大会に出場して良いこともありました。一緒に世界大会に出た出場者は皆、とても優秀な人たちばかり。その後、一緒にチームを組んでコンテストに出るようになった人もいます。彼らと出会えたのはとても良かったし、これまで実力を競い合ったり情報を共有しながら、互いの力を高め合ってこられたと思います」

  アルゴリズムの重要性を痛感したことで、もっと学びたいと東京大学へ入学。同大学院へも進学し、コンテスト出場を続けながら情報理工学博士号を取得します。
 大学院時代に出場した大学対抗の国際競技大会では、所属する東大チームが10年ぶりにメダルを獲得するという快挙を達成します。
「帰国したときは大勢の人に喜んでもらえました。うれしさと同時に、自分たちを知識や技術の面で導いてくれた先輩への感謝がこみあげてきたのを覚えています」
 秋葉氏は現在、アルゴリズムの研究職に就いています。そしてかつてと立場を変えてコンテストの運営サイドに立ち、プログラム技術を高め合える環境づくりや、プログラミング人口のすそ野を広げる活動に力を注いでいます。
「手に入る情報が増えた分、私の頃よりすごい実力を持った中高生が出てきています。プログラム技術向上のコツをよく聞かれますが、嫌なことも避けずに取り組むこと。たとえば、学校の勉強を疎かにしない。嫌なことを避けていては成長できません。どんな分野にも興味を持って吸収しようとしていると、プログラムを書く力も自然と上がっていくものです」

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