夫の予定を確認して協力を頼む

 うちの娘は、新4年生の2月から塾に通い始めました。その段階では「中学受験をさせる!」という強い決意はありませんでしたが、「もし受験をさせるなら、私一人では無理だな」と思っていました。と言うのも、私はフルタイムで働いていて、子どもをサポートできる時間が非常に限られていたんです。それに下の息子はまだ幼稚園生なので、目が離せない。だから、受験勉強を始めた当初から夫が協力してくれなければ続けられないなと考えていました。
 しかし、夫は私以上に忙しく、帰宅するのは大抵終電。ときには土日も仕事に出ています。その状況を十分に理解した上で、夫の予定表を確認し、「○月○日はテスト会場への送り迎えをお願いできない?」「○月○日は塾の保護者会に行ってほしいんだけど」などとお願いするようにしていました。あと、夫の予定が決まる前に、「○月○日は必ず空けておいて!」と頼むこともありましたね。
 そうすれば、大抵の場合、協力してくれました。仕事が忙しい中、娘が塾に持っていくお弁当をつくってくれたこともあります。こんな風に話すと、すごく協力的な夫のように聞こえるかもしれません。でも、夫に対して不満がなかったわけではありません。
 うちの夫は私の意見に反対することが少なく、いつも「そうだね、いいんじゃない?」と受け入れてくれます。でも、それがあまりにも続くと「真剣に考えているのかしら?」と感じる所もあって……。あと、自分から積極的に動くことが少なかったので、私から「塾の保護者会に行って」「先生と面談して」と声をかけるようにしていました。面談に関しては、予約を取るための電話から夫に頼んでいました。
 面談の前には、今の娘の学力や、私が先生に聞いてほしいポイントを伝えていました。そうして塾の先生と話し合うと、夫も中学受験に対する理解を深めることができたようです。でも、次回の面談を自分から予約しようとする素振りは見られなかったので(苦笑)、「そろそろ面談に行ってくれない?」と定期的に声をかけるようにしていましたね。そんな風に気を遣う面がありましたが、今振り返るとやはり夫に協力を頼んで良かったと実感しています。仕事と受験のサポートを両立することができましたし、何よりも家族の一体感がアップしました。
 中学受験を通して強まった家族の絆は、中学以降の子育てにも必ず生かせると思います。

自分の意見をやんわりと伝える

 我が家の受験では、夫がほとんどのサポートを担当していました。だから、この取材のオファーが私に来たときも、「あなたが出た方がいいんじゃない?」って言ったんです。あっさり断られましたけど(笑)。
 長女の希望から我が家の中学受験は始まりましたが、やると決まってからは夫が家族全員をリードしていました。次女の受験でも、学校の情報をネットや本で調べたり、子どもと一緒に学校見学へ行ったり、成績を管理して娘の弱点を分析するなど、いろいろなサポートをしてくれました。その中でも、私が特に感謝しているのが、娘を夜10時までに必ず寝かせていたことです。娘は「ほかの家ではもっと遅くまで起きているのに!」「夜、勉強している子に差をつけられちゃう!」と文句を口にしていましたが、夫は頑として譲らず、入試が終わるまでそのやり方を通しました。
 結果的には、このサポートが功を奏したと思います。子どもの生活リズムが崩れることがなく、限られた時間の中で集中して勉強に取り組めたのではないでしょうか。おそらく私なら、そこまでサポートを徹底できなかったと思います。
 その一方で、夫は娘に厳し過ぎるところがあり、まだ小学生なのに、自己選択を求めていました。そこが少し気になっていました。でも、私が「ここを直して」とストレートに伝えても、たぶん素直に聞き入れることはないでしょう。夫は、中学受験を決意した以上、取捨選択は仕方がないと考えていたようでしたから。
 夫婦はお互いに自立した存在なので、相手の欠点を直そうとするのは土台無理な話だと思うんです。でも、子育てや中学受験に関して同じ目的を共有することはできるのではないでしょうか。
 私は夫と意見が異なったとき、受験の意義や目的を思い出すように心がけていました。そして、「塾の先生がこう言っていて・・・」「知り合いのお母さんから聞いた話なんだけど・・・」と第三者の話と見せかけながら、自分の意見をやんわり伝える。夫の場合、決意すると頑なですが、新しい情報には敏感なタイプ。ですから、子どもの成績が落ちたり、伸び悩んだ時期にお互いの意見を聞いた後は、親子でどうしていくかを考えるようにしました。
 一見すると遠回りのように感じるかもしれません。でも、お互い忙しい中で、うまくコミュニケーションを取るには、相手の性格や考え方を尊重する姿勢がカギを握るのではないでしょうか。

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