不安を和らげる優しい言葉、はたまた、適度にプレッシャーを与える叱咤激励。子どもを思ってこその、その声かけは、子どもにどう受け止められているのでしょうか。受験を乗り越えた中学1年生たちに、ホンネを聞いてみました。

◆あなたならどう声をかける?

◆全員一致の回答は「何も言わないで」

学校行事の多い時期には、塾の勉強との両立で子どもたちは大忙し。疲れももちろんですが、精神的に余裕がなくなると、思ってもいないようなキツイ言葉を言ったり、投げやりな態度をとってしまいがちです。親の受け止め方や声のかけ方次第では、親子ゲンカのタネになる可能性も。こんなとき、どう対処すればいいのでしょうか。 
なんと、子どもたちの回答は6名全員一致。揃ってCを選択しました。
「何も言われたくない。そっとしておいてほしい。疲れているから八つ当たりしたってことも、母にはわかっていてほしいと思います。”ああ、疲れが溜まっているからイライラしてるんだな”って」(諸我さん)
「何も言わずに、自分が落ち着くのを待っていてほしい」(鈴木くん)
「何か言われると、余計にイライラすると思います」(五木田さん)
「何か言われても、時間の無駄になるだけ」(古賀くん)
「こういうときは、本当に放っておいてほしい」(渋谷さん) 
実際に、「普通に八つ当たりをしていました」という古賀くんをはじめ、親に当たり散らしてしまったという声も多く聞かれました。
「八つ当たりではないけれど、ダラダラして『疲れたー』とか、グチグチ言っていました」(渋谷さん)
「こんなことはしょっちゅうでした。塾と学校の行事がどんどん重なってくるのでイライラして、ちょっとしたことを言われても『うるさいんだよ!』と返したり……。母の怒りも、ずっと無視していました」(五木田さん) 
ただひとり「自分自身にはそういうことがなかった」という川端くんも、回答はCでした。「八つ当たりなんてすると、母に倍返しされそうだから(笑)。イライラしたときは外に出て、サッカーボールを蹴ったりしていました」(川端くん) 

やはり、こういうときは黙って見守るのが一番賢明な対処法かもしれません。大半は時間が解決してくれますし、子どもたちも自分なりのストレス解消法を見つけ出しているようです。「夏期講習まではイライラして親と言い合ったりもしたけれど、その後は本当に時間がなくなってくるので、言い合う時間ももったいないと思います。だから、イライラするなと感じたときは、学校で思いっ切り運動するようにしていました」(古賀くん)

◆遅れるのが不安だから塾は休みたくない

では、残りの2つの選択肢は、なぜ子どもたちの支持を得られなかったのでしょうか。まず、塾を休むように勧めるAに対しては、「勉強が遅れるのが不安」という意見が相次ぎました。
「1日でも休むと、先生の話がわからなくなってしまうのではないかと不安になってしまいます」(川端くん)
「勉強に遅れが出てしまうし、”本当に休んでいいのかな”って不安になっちゃうと思います」(渋谷さん)
「直前期に塾を休むなんてあり得ないと、みんな思っているはず。自分なら『休んでいいわけないじゃん!』と答えるんじゃないかな」(鈴木くん)
「『休んでいい』なんて言われると、”そんなに軽く考えているんだ”と思ってしまうかも」(古賀くん) 

体調を崩すなど、余程のことがなければ塾は休まなかったというのが実際のところ。親からもこのように言われた経験がないと皆、口を揃えます。
「母には『遅れるから、塾は休むな』って、いつも言われていました。もしもAのように言われたら、びっくりすると思います。”一体、母に何があったの?”って(笑)」(五木田さん) 

中には、渋谷さんのように自分から「塾を休みたい」と伝えるケースもありました。
「『休みたい』と伝えると、母は『行った方がいいんじゃない?』と言うこともありましたが、わかってくれました。本当に疲れているときは、自分から言うと思います」(渋谷さん)
Bの「お母さんに話してみて」は、いかにも心配した親が発しそうな言葉ですが、こちらも子どもたちには概ね不評。特に男の子には、NGワードになりかねません。
「どうしてイライラしているかなんて、伝えたくもない。こんな風に母に言われたとしたら、鬱陶しいですよ」(鈴木くん)
「人に説明できるくらいのイライラなら、自分で解消しています。自分ではどうにもできないようなイライラの原因を、話せるはずなんてないと思います」(古賀くん) 

疲れ切った様子の我が子を見ると、手を差し伸べたくなるのが親心。しかし、あれこれ気づかいするより、子どもを信じて自分を抑える姿勢こそが必要とされるのかもしれません。

→次ページから、CASE6を紹介します。
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