教育コーチングオフィス「サイタ・コーディネーション」代表。ふたりの娘が東大に現役合格。『「心が折れない子ども」の育て方』(祥伝社)など、著書多数。

ふたりの娘は性格が正反対

我が家にはふたりの娘がいるのですが、幼い頃から性格は正反対。「同じ女の子で、こんなに違うの?」と驚くことが、しばしばありました。 

長女はしっかり者で負けん気が強く、妹の面倒を見るのが好きな世話焼きタイプ。ただ、我が道を行く子でもあったので、周囲の言うことをあまり気にしない一面もありました。一方妹は、自分を守ってくれる姉に身をゆだねるのが上手。姉の友だちにも可愛がられ、誰とでもうまく付き合えるタイプでした。 

長女が小6になるまでアメリカで生活をしていたため、ふたりとも「おませなアメリカの女の子」の影響を受けたように思います。娘たちが誕生日やハロウィンパーティで、メイクやネイルなどのおしゃれを楽しんでいるのを見ると、私も楽しい気分になりました。 

ただ長女は、日本に帰って来て女子校に入学した途端、メイクやおしゃれに興味を示さなくなりました。友だちが制服のスカートを短くして、流行の靴下を履いても、長女は校則通りの長いスカートのまま。靴下も、しっかり三つ折りでした。私が「友だちみたいに、スカートを短くしないの?」と声をかけても、「私は、この着方が一番かわいいと思う」ときっぱり。どうやら、みんなと同じような可愛らしさを目指す日本のスタイルに、自分の価値観が合わなかったようです。 

私は、長女の外見が周囲から浮いていたのが気になりましたが、「娘の個性と意思を尊重しよう」と割り切りましたね。そんな姉を見て、妹も中学生になってから似たような行動を取るようになりました。友だちが「ダサいから」と言って校門を出てすぐに外してしまう制服のベルトを、帰宅するまで外しませんでした。でも、次女は協調性のある子でもあったので、少しずつ友だちに合わせるようになりました。そんなところにも娘たちの個性が出て、おもしろかったです。

努力の目的を話し合い成果を全力で認める

うちの娘たちは性格が正反対でしたが、私がふたりへの接し方を変えることは、ほとんどありませんでした。 

ふたりとも、勉強の楽しさがわかるとやる気がアップしたので、「あめとムチ」をうまく使い分けてサポートしましたね(笑)。たとえば、娘たちが「勉強なんかしたくない!」と言ったときは、「これだけがんばったら、みんなで映画に行こう」などと声をかけて、娘たちの気持ちを盛り上げました。 

また、「女の子だから、ここまでできればいい」とストップをかけないように心がけました。娘たちがくじけそうになったときも、「自分は将来何をしたいのか」「そのために今、何をしたらいいのか」を親子で話し合い、子どもが自分で前に進むきっかけを作るようにサポート。そして、努力が実ったときに「あなただから、できたんだよ!」と、日頃のがんばりを認める言葉をかけることを大切にしました。

絵本の販売促進などを事業とする株式会社絵本ナビの代表取締役社長。絵本の読み聞かせや本に関する講演なども全国で展開。小6の娘の父。

興味を持ったことは何でも取り組ませる

うちの娘は好奇心が強く、チャレンジ精神が旺盛です。算数と読書が大好き、理科や歴史も好きです。 

ひとつの分野に夢中になるのではなく、さまざまなジャンルに興味を持っています。

日食や月食があれば必ず天体観測して、大河ドラマも親子で楽しんでいます。読書のジャンルもとても幅広く、重松清さんや岡田淳さん、はやみねかおるさん、楠木誠一郎さんの本、さらにはハリー・ポッターから日本国憲法に関する本まで読んでいます。 

「算数や理科・社会が好き」と言うと、女の子っぽくないイメージを持たれる方がいるかもしれません。でも、うちの娘は歌や踊りも好きで、ピアノとバレエを習うという女の子らしい一面もあります。

ただ、我が家としては、「女の子らしく」ということを強く意識して教育はしていません。それよりも、人として守るべきルールや礼儀作法などについて、丁寧に落ち着いた口調で伝えるように心掛けています。

新聞の内容について親子で話し合う

娘が好奇心の強い子に育ったのは、幼い頃から両親がそれぞれの想いで絵本を選び、親子で絵本を楽しみながら一緒に考える習慣をつけていたことが大きいと思います。娘が興味を持った内容についてはさらに深く調べたり、外へ出かけて実物を見せるといったことも習慣にしました。娘が大河ドラマの『龍馬伝』に夢中になっていたときに、家族旅行の行き先を高知や長崎にしたこともあります。 

また、うちの妻は子どもの心を刺激するイベントを発見するのが上手なので、よく助けられました。官公庁の「子ども霞ヶ関見学デー」や東京証券取引市場の株式教室など、ユニークなイベントを見つけてくれます。そのときも、「女の子だから、こういうのは興味を持ちにくいかも」とは考えず、いろいろなことを体験させました。

最近では子どもが親に教える機会を設けることも意識しています。我が家では朝日小学生新聞を取っているのですが、娘が気になる記事を選び、自分の言葉で説明します。その後に親子で話し合って、内容を掘り下げます。先日は、アメリカの大統領選挙をテーマにしました。そのとき、アメリカの西海岸と東海岸の時差にまで話が広がったので、「じゃあ、実際はどうなっているのかな」と言って、世界地図を広げて娘と一緒に調べてみました。一方、私自身も「娘が食いつくような話をしてやろう!」という気持ちがあります。私と娘は毎朝、駅まで一緒に歩くのですが、そのときに話すネタを一生懸命探しています。娘から「今日の話はつまらなかった」と言われるとショックですが(笑)、それでも私にとっては楽しい時間です。

このように日頃から親子の会話を大切にすることが、子どもとの信頼関係を築く一番の近道ではないでしょうか。

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