作戦(1) 反復練習を積み重ねて、揺るぎない計算力を確立する。
作戦(2) 夏休み期間中に、すべての公式を確認する。
作戦(3) 基本問題をたくさん解いて解き方のパターンを身につける。

公式をすべてチェックしよう

家庭学習の習慣がついていない偏差値45の子どもは、基礎力が不足しています。そのため、偏差値アップの最大の近道は、やはり基礎固めにあります。算数の基礎と言えば、まずは“計算力”です。

「偏差値45前後の子どもの中には、計算力が不足している子どもが少なくありません。小6になっても、計算の順序のつけ方があやふやな子どもも多く、たとえば、計算式の中の未知数を求める問題が出てくると、途端に太刀打ちできなくなることがあります。計算力は反復練習で高められますから、毎日必ず計算問題に取り組みましょう。訓練を続ければ、計算のコツや数字のセンスは必ずつかめます」

基礎を固める上で、計算力と同じくらい重要なのが公式の確認です。偏差値45の子どもの場合、公式の意味のみならず、公式そのものを覚えていないパターンも散見されます。

「公式をしっかり身につけてしまえば、解ける問題の数は飛躍的に増えます。夏休み期間中にすべての公式を確認し、どの問題にどの公式を使うのかパターンをつかむようにしてください。覚え方はいろいろありますが、声に出して覚えると、記憶が定着しやすいですね」

基本問題の演習をひたすら積み重ねる

偏差値45前後の子どもが特に苦手にしやすい単元として、田澤先生は「速さ」と「割合」のふたつを挙げます。

「たとえば『速さ』の場合、基本的な例題をたくさんこなして、解き方のパターンを身につけさせてください。大事なことは、必ず線分図などで条件を基本問題の演習をひたすら積み重ねる整理すること。『速さ』を苦手にしている子どもの多くは、条件整理の方法がよくわかっていません。ただ、それは単に図を描くことを面倒くさがって手を動かしていないだけのこと。基本問題は、利用する線分図やダイヤグラムのパターンがほぼ決まっています。それを覚えてしまえば解ける問題は多いので、必ず図で条件を整理させるようにしてください」

どんなに面倒くさがりやの子どもでも、図で条件を整理したほうが解きやすいことがわかれば、自ら進んで図を描くようになるそう。それが自覚できるようになるまでは、基本問題の演習をひたすら積み重ねることが不可欠だと言います。どうしても解き方がわからないときは、ためらわずに塾の先生に質問することも大切です。

「解けなかった問題を、解けないまま放置しておくことが、一番よくありません」

作戦(1) 面積や体積を求める問題は比を利用して解くようにする。
作戦(2) 基本問題を速く解く工夫をし応用問題に時間をかける。
作戦(3) 必ず解説を参照して考え方が合っていたか確認する。

比を利用するなどして速く解く工夫をする

基礎力だけでは、偏差値を60台に乗せることはできません。田澤先生は「上を目指すには、応用力を高める必要がある」と話します。

「偏差値55前後の子どもに多いのは、たとえば図形問題で『比』が応用できないこと。比を利用したほうが速く楽に解けるのに、地道な計算だけで答え比を利用するなどして速く解く工夫をするを求めてしまいがちです」

比が利用できないと、問題を解くまでに手間と時間がかかります。その結果、応用問題に時間がかけられなかったり、焦りなどから初歩的な計算ミスを犯してしまったりして、点数が伸び悩むケースが多いようです。

「偏差値60以上を目指すには、応用問題で得点する必要があります。応用問題は時間がかかるので、基本問題をできるだけ速く解く力を身につけることが偏差値アップのカギを握ります。比を積極的に利用するなどの工夫をして、問題を速く解く練習をしてください。比を使う問題に限らず、あらゆる問題を工夫して速く解けるようになれば、偏差値60超えは目の前です」

不正解の原因をきちんと確認しよう

偏差値を60台に乗せるには応用問題で得点する必要がありますが、偏差値55前後の子どもの中には、応用問題を “解き切る力”がまだ十分に身についていない子どもも少なくないようです。

「応用力を高めるためには、ひねった問題に粘り強くトライする根気が求められます。導き出した答えが不正解だと、すぐに『自分には応用問題は解けない』と諦めてしまう子どもが目立ちますが、もしかして途中までは考え方不正解の原因をきちんと確認しようが合っていたかもしれませんし、最後の部分でミスをしただけかもしれません。不正解だった原因がどこにあった のか、自力で探し出せるかどうかが応用力を高めるカギになります」

間違えた問題は、解説を見たり先生に質問をするなどして、自分の答えと正解がどう違うのか比較することが大切です。また、自分の答えと正解を比較する作業は、解けた問題でも実践したほうがいいと田澤先生は続けます。

「正解するとうれしいので、子どもはそれだけで満足してしまいがちです。でも、もしかしてほかにもっと便利な解法があるかもしれませんし、考え方は間違っていたのに、そのときはたまたま正解できただけかもしれません。本当の応用力を身につけるためにも、自分の解き方や考え方が正しいかどうか、解説などを参照して必ず確認するクセをつけてください」

作戦(1) 授業で学んだことは記憶が新鮮なうちに復習する。
作戦(2) 正答率50%以上の問題は取りこぼさないようにする。
作戦(3) 傍線部のそばに答えがある!読解問題のルールを学ぼう。

正答率の高い問題で確実に得点していく

偏差値45の子どもの特徴として、阿部先生は「復習をおろそかにしている」ことを挙げます。

「偏差値45前後の学力があれば、授業の内容は理解できています。でも、後で同じ問題を解いてみるとできない。学んだことをしっかり定着させるには復習が欠かせません。できれば、その日のうちに家で同じ問題を解き直してみて、解けなかったらノートを振り返るなどの習慣をつけることが大切です」

特に、合不合判定テストをはじめ、塾のテストなどで正解できなかった問題への対策が不十分なことも、偏差値が上がらない原因のひとつ。

「カギを握るのは、正答率50%以上の問題にどれだけ正解できるかです。できれば親がテストの正答率を毎回チェックして、復習すべき箇所を指摘してあげるといいでしょう。『こことここが正解だったら、偏差値は50を超えていたよ』と具体的に目標を示しながら指摘してあげると、子どもはやる気がアップしますし、弱点も把握できるので、対策が立てやすくなります」

読み方と答え方のルールを学ぼう

国語の場合、基本的な読解力を上げなければ偏差値アップは望めません。

「まずは文章に慣れることが、読解力アップの第一歩でしょう。毎日必ず何かの文章に触れることを心がけてください。大事なのは、各文のつながりを考えながらゆっくり何度も読み返すことです」 

文章を読み慣れていない子どもは、文章をよく読まずに、設問を解き始め読み方と答え方のルールを学ぼうてしまいがちです。

「普段からゆっくり何度も読むようにしていれば、テストでもじっくり文章を読むクセがつきます」

また、読解問題では「読み方」と「答え方」のルールを学ぶことが大切だと言います。

「たとえば説明文の場合は、傍線部のそばに答えのある問いから正解を得られるようにすること。複数の形式段落で構成されている文章でも、傍線が引かれている形式段落の中に答えの根拠となる語句があるので、まずそこから答えを探すこと。読解問題には、『読み方』と『答え方』のルールがありますから、それを理解することが読解力を高めるポイントになります」

このルールを理解できれば、確実に国語の偏差値は上がります。

「まずは説明文で読解力をつけて、自信がついたら、物語文・選択式問題の読解に取り組むといいでしょう」

作戦(1) 焦らず慌てずじっくり問題に取り組む。
作戦(2) ケアレスミスを絶対に軽視しない。
作戦(3) 現状に満足せず、常に上を目指して努力し続ける。

すべての問題が大事という意識で

授業をきちんと理解でき、家庭でも復習を行なっているため、「偏差値55の子どもは、基礎力はそれなりにあります」と阿部先生。課題は“問題を解き急がないこと”にあると言います。

「基礎力があり、問題文を読むうちに解答の方針がぼんやり見えてくるのが、偏差値55の子どもの特徴です。そすべての問題が大事という意識でのためか『早く次の問題を』と解き急いでしまい、初歩的ミスが目立ちます」

対策はすべての問題にじっくりと丁寧に取り組む姿勢を身につけること。

「解き急ぐのをやめて、初歩的なミスを減らせば、偏差値60台に乗せるのは難しくないと思います。そのためには、テストのときだけでなく、予習や復習のときにも、丁寧に問題を解くことを心がけるべきです」

中には、ケアレスミス自体を軽視している子どもも少なくありません。

「どんな子どもでも、算数の計算問題でミスをするとショックを受けます。 ところが、漢字のはね・はらいを間違えて失点しても気にしない子どもが多いのです。『後で直せばいい』『たまたま間違えただけ』などと、軽視しています。ミスに対するこの甘い意識が、偏差値が55前後で伸び悩んでいる原因のひとつになっています」

偏差値をアップさせるカギは、『すべての問題が自分にとって大事』という意識を持つことにあります。

「中には、『この問題は解けるから練習しなくていいや』と問題の価値を勝手に決めつけてしまう子どももいるので、それだけはやめさせてください」

強く働きかけて子どもに努力を促す

これまで平均以上の成績を残して強く働きかけて子どもに努力を促すているためか『どうしても上を目指したい』という貪欲な姿勢が欠けがちなことも、偏差値55前後の子どもの特徴のひとつのようです。

「偏差値を60台に乗せたいと思っている子どもは多いのですが、実際にそれをやろうとすると大変な苦労が伴うという思い込みがあります。ですから気持ちに負け『このくらいの成績を取っておけば十分だろう』と、子どもは現状に甘んじてしまうのです」 

子どもだけでなく、親の中にも“まあこれぐらいで仕方ないのかな”と思っている人が多いようです。

「偏差値60以上を目指したいなら、子どもにもっと問題を解く瞬間を慎重にさせるべき。それを、親が子どもに強く働きかけることが必要です」

子どもが現状に甘えないようにするためには、親自身が子どもを信じ、あきらめない姿勢であることが大切と言えるでしょう。

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