他人との会話が国語力の基礎を養う
言葉を読んだり聞いたりすることで語彙を増やし、そして身につけた語彙を、人との関わりの中で活用する――。
低学年の子どもの場合、日常の中で、親が意識して国語力をアップさせる機会をつくることが重要です。
子どもの国語力を高める、最も効果的な方法として、四谷大塚の講師陣は、"会話"を筆頭に挙げます。しかも、老若男女問わず、さまざまな人と会話させることがよいそうです。
「核家族化や少子化、地域コミュニティの衰退などで、最近の子どもはいろいろな人と触れ合う機会が減っています。つまり語彙や表現力、他者の話を理解する力が、育ちにくい環境になっていると言えます。なるべく地域の行事に参加させたり、祖父母や親戚との交流を増やすなど、子どもがいろんな人と触れ合える機会をつくってあげてください」(土屋先生)
会話とともに、子どもの国語力の土台をつくる、もうひとつの大きな柱が「読書」です。「読書」と聞くと、大人はすぐに"推薦図書"をイメージしがちですが、四谷大塚の講師陣は「絵本」をおすすめします。
「絵本は文字だけの本とは違って、風景や情景、表情などが絵で表されていて、たくさんの情報が詰まっています。語彙がまだ多くない低学年の子どもは、文字情報だけでは、細かいニュアンスまで読み取ることができません。絵本は、そうした情報を絵で補ってくれるので、子どもも話の内容を理解しやすいのです」(鈴木先生)
親は絵本より文字だけの本を読めるようになって欲しいと考えがちですが、文字だけの本を読む前に、絵本で想像力や読解力を養うことは、国語力の基礎を養うのに役立ちます。
「また、親が読み聞かせをしてあげるのもよいでしょう。読み聞かせの後に、本の内容について親子で話し合うことも、理解や考えを深めることに役立ちます」(髙田先生)

手紙を書くことで他者を意識できる
「会話」と「絵本」のほかに、子どもの国語力を高める方法として、四谷大塚の講師陣は「手紙を書くこと」と「言葉遊びをすること」もすすめます。
「家族だけではなく、友だちや親戚など、いろいろな人に手紙を書く習慣をつけさせるといいでしょう。先に述べた通り、子どもは主観で物事を考えがちですが、誰かに対して手紙を書くことで、『人に読んでもらうためにどう書いたらいいか』という意識が芽生え、それが他者を理解するきっかけになることがあります」(中﨑先生)
「たとえば、身近にいない祖父母や親戚に宛てて手紙を書く場合、親や友だちに宛てた手紙と違って、"ですます調"で文章を書くはずです。また、普段会えない人に近況を伝えるときは、具体的に書かなければ伝わらないということも、手紙を書き慣れるうちにだんだんと理解するでしょう。そういった経験を積み重ねていくことで、『他者を意識すること』が自然と身についていきます」(髙田先生)
また、言葉に対する子どもの興味を喚起するには、「言葉遊び」を楽しむことが最も効果的だそうです。
「親子でしりとりを楽しむとか、外出中に街で目についた漢字を片っ端から一緒に読み上げていくなど、遊び方は何でも構いません。大事なのはゲーム性を取り入れて、子どもが楽しく言葉を学べるような仕掛けをつくってあげることです。楽しいと思わせることが、何かを習得させるための秘訣ですから」(土屋先生)
言葉遊びの際には、子どもが知らない難しい言葉でも、どんどん使って構わないと言います。
「『この言葉はまだ難しいから』と親が遠慮する必要は全くありません。子どもの知らない言葉を使うことを親がためらっていては、子どもの語彙はなかなか増えません。むしろ知らない言葉や習っていない言葉を、積極的に使うようにしてください。知らない言葉がどんどん耳から入ってくるからこそ語彙が増え、言葉に対する子どもの興味も芽生えます」(中﨑先生)
日常生活の中で"豊かな言葉の環境"に恵まれているかどうかは、子どもの国語力を大きく左右します。特に低学年のうちは、日常の中で、どれだけ多くのことを身につけられるかが、国語力アップの大きなカギを握っていると言っても過言ではありません。ぜひ一度、子どもとの日常の過ごし方を振り返り、できることから取り入れてみてはいかがでしょうか。
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