家事塾代表、文筆家。『「捨てる!」技術』(宝島社新書)は100 万部を超すベストセラーに。『子どもを伸ばす毎日のルール』(岩崎書店)など、著書多数。

私が本を読む姿を見て息子も本好きに

うちの息子は現在、中学2年生です。性格は素直で真面目、おっとりしているけれど、ときに負けず嫌いというところでしょうか。私には小2の娘もいるのですが、やはり男女の差を感じることは多いです。男の子には、持って生まれたおおらかさや温かさがあるように感じます。 

私は自分が本の虫なので、「息子にも本を読んでほしい」と思っていました。でも、息子は幼稚園の頃から物語にまったく興味を持ちませんでした。残念でしたが、私も無理強いはせず、そのままにしておきました。 

その後、小4くらいのときに「お母さんは本ばかり読んで楽しいの?」と聞いてきたことがあります。たぶん、私がいつも読書をする姿を見て、少しずつ興味が芽生えたのでしょう。 

その後、小6くらいから息子も本に興味を持つようになり、自分でおもしろい本を探し始めました。今では親子で同じ小説を読んで感想を言い合うこともあり、それが貴重なコミュニケーションとなっています。

家事に取り組ませて子どもを伸ばす

私は、「家でやることが生きることの基本」だと考えています。 

家の生活には家事や掃除、自分の身の回りの整理、家族とのコミュニケーションなど、人として大切な要素がたくさん詰まっています。それらを子どもが身につけることで、人として自信を持って生きられるようになるのだと思います。だから、息子にも家事をよく手伝ってもらいます。私が仕事で忙しいときには、自分で麻婆豆腐などを作って、妹と食べているときもあるんですよ。 

また、家庭のルールや振る舞い方に関しても、しっかり教えています。身だしなみ、言葉づかい、ものの扱い方など、何か注意すべきことがあったら、その場で声をかけるようにしています。その点について、息子と娘で接し方を変えることはありません。ただ、どちらかと言えば、息子を口うるさく注意することのほうが多いかも(笑)。 

ただ男の子は、思春期までに品格を養っておかないと、その後も修正がききにくいような気がします。以前、『ローマ人の物語』などで知られる作家の塩野七生さんが同じようなことを話されているのを聞いて、「やはり男の子は、大人になるまでに身体にしこむことが大事なんだ」と納得したのを覚えています。 

そのほかに私が意識しているのが、子どもに自分の考えをはっきり言葉にさせること。そのために、まずは私自身が、子どもが何も言わないのに察したり慮ったりしすぎないように心掛けています。 

子どもが言っていることがわからなければ、もう一度息子や娘の考えを聞き返すようにしています。自分の気持ちを言葉でしっかり伝えるのはコミュニケーションの基本なので、これからも大切にしていきたいですね。

元プロ野球選手で、現在は横浜DeNA ベイスターズのコーチを務める。3 人の息子の父。兄弟は皆、サッカーの道に進み、Jリーグや海外のクラブで活躍している。

自分で考えようとする姿勢をサポート

息子たちは幼稚園の頃からサッカーを始めて、3人とも小4ぐらいからプロ選手を目標とするようになりました。 

私が息子たちと接する際に心がけていたのは、具体的な正解を教えず、子どもが自分なりの答えを考えるように導くことです。 

たとえば、親が「プロサッカー選手になるためには、どうしたらいいと思う?」と声をかけると、多くの子どもは「練習する」と答えると思います。ただ、そこで「がんばって!」と会話を終えてしまうのではなく、「練習をがんばっている子は大勢いるよ」と質問を重ねてみる。そうすると、子どもはしばらく考えて「じゃあ、みんなとの練習が終わった後に、ぼくは夜に練習する」などと提案してくることでしょう。

私は、「子どもは考える天才」だと思っています。そのきっかけを与えることが、親の大きな役割ではないでしょうか。 

さらに息子たちとは、「いつまでにこれをやる」と言うように、時間と目標を設定して親子で確認し合うことも習慣に。こうすれば、その目標を達成するために時間を逆算して具体的な行動へ移すようになります。 

そういえば次男があるとき、15歳でプロデビューしたアメリカのサッカー選手の話を耳にしたんです。それに触発されて、「自分は14 歳でプロになる!」と言い出したのには驚きましたね(笑)。

親を超えてもらうため自主性を伸ばす

子どもへの声がけに関しては、「どのタイミングで、どんな風に子どもに伝えるか」を、日常生活の中で常に意識していました。息子が車から降りる際の何気ないひと言に足を止めて時間を取ったことがあれば、机で面と向かって長時間に渡り話し合ったこともあります。ただ、親子の会話が重いテーマばかりだといけないので、気軽に話せる内容を振ることもありました。そのときも「この子は、この話題に反応するのか」など、表情の変化に気を配っていましたね。

私が精神面のサポートを大切にするようになったのは、あるサッカーチームに参加して、実際にチャレンジしてみたことが大きいと思います。そこで、「子どもはこんなに難しいことをやっているのか!」と気づきました。そして、「親にできるのは技術面のサポートでなく、精神面のケアだな」と実感したのです。

勉強をサポートする親の中には、子どもの学習態度などが気になり、つい口を出してしまう方もいることでしょう。けれど、それをいつまでも続けると、子どもの伸びしろに限界を作ってしまうのではないでしょうか。

子どもには親を超えた存在になって、社会で活躍してほしいですよね。そのためには小学生の頃から、自分で考えて行動する習慣を身につけさせることが欠かせないと思います。

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