12月は苦手フォロー 1月は基礎チェックを

直前期でも、まだまだ理科の成績は伸びますが、何も新しく特別なことをする必要はありません。まず大切なのは、今までのルーティンを守ること。不安な気持ちはわかりますが、欲張っていろいろな教材に手を広げたり、勉強時間を増やして夜更かしするのは逆効果です。具体的には、12月までは苦手な単元に集中して学習するといいでしょう。短期間で挽回できるところも数多くあります。1月になったら、得意な単元の復習や基礎チェックを行います。ここでは難しいものに手を出さず、気持ちよく本番に臨むための最後の調整をします。 

過去問に限らず、勉強する際には、何事も時間を計りながら行いましょう。「この分量の問題を解く場合、自分はこれくらいかかるんだ」ということが見えてくると、時間の使い方が上手になります。 

また、細切れの空き時間も大切に使い、暗記ものの学習に充てましょう。自分の弱点を集めた単語帳を持ち歩き、移動中や夕食前などに覚えるのが効果的で、親がその単語帳を作ってあげてもよいでしょう。単純作業は不安を軽減してくれますから、親は気分転換に、子どもはすき間勉強に使えて、一石二鳥です。

天体とLEDが切り口の出題が予想される

理科の問題は、今年話題となった出来事に絡めた出題が予想されます。 

たとえば、今年は天体現象のビッグイベントが続き、5月には金環日食、6月には金星の日面経過がありました。それに関連して、金星の見え方や地球との位置関係を問う問題が出やすいと考えられます。8月にはNASAの無人火星探査機「キュリオシティ」が火星に降り立ち、新たな発見が相次いでいます。それを切り口に、火星に関する問題が出ることも想定できます。 

また、昨年の東日本大震災以降、省エネなどの観点からLED(発光ダイオード)が急速に普及して身近になりました。新しい話題のため、まだ多くの教材がLEDを扱っていないこともあり、過去問などで見かけたら必ずおさえておきたいところです。 

このような時事的なものを入り口にして考えさせる問題で問われているのは、日頃の理科への興味です。親子でニュースを見て、理科と社会にかかわる時事問題を一緒にチェックする習慣をつけましょう。 

具体的な重要単元として、化学分野では定番とも言える水溶液の問題は、必ずできるまで復習しましょう。また、気体の発生でのグラフの読み取りも頻出しますから、完璧にしておきたいところ。 天体と物理分野に関しては前述のとおり、金星、火星と、LEDに関係する問題に注目しましょう。 

生物分野では、植物の名前などを暗記するだけではなく、葉の形や花の色などを図鑑でしっかり確認しておきます。写真で見ておくことで、詳細な問いにも対応できます。

感情ではなく理論で子どもに相対する

直前期の親のスタンスの大原則としては、いいものはいい、悪いものは悪いと示してあげることです。甘い顔ばかりでも、怒ってばかりでもいけません。努力と結果を正確に評し、よいところは褒め、悪いところは叱る。たとえるなら、会社で部下に接するように、マネジメントしている気持ちで、感情ではなく理論的に子どもに相対することです。 

子どもはときに感情的に、きつい言葉を言ってくるかもしれませんが、本心ではありません。それを上手に受け流し、冷静に対処できるかどうかがポイントです。 

理科の学習に関しては、直前期に親が指導できることはあまり多くないというのが正直なところ。ただ、時事問題に関しては、話題を親から投げかけることで注意を喚起できるでしょう。1月までは時事問題を話し合うような場を意識して持ちたいところです。 親はどうしても欲張ってしまい、結果的に非効率な勉強を課していることが多くあります。心配ならば迷わず塾の指導を仰ぎ、担当の先生と相談しながらアレンジすることをおすすめします。 

そして、受験直前には、これまで解いてきた問題集や過去問を机に並べ、「これだけやったんだよ」と示してあげると、子どもに自信が生まれるでしょう。

時事問題に絡んだ天体と発光ダイオードの問題は
出題の可能性が高い


(平成24年度 豊島岡女子学園中学校〈第1回〉一部改)

以下の問いに答えなさい。ただし割り切れない場合は小数第2位を四捨五入して小数第1位まで答えること。
  塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和について調べる実験をしました。

(1)①の重さを答えなさい
(2)水酸化ナトリウム水溶液50mlを完全中和(過不足なく反応)するのに必要な塩酸は何mlですか。

(1) 塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を混ぜ合わせると、中和が起こって食塩水ができる。加えた塩酸の体積が0mLのときは、もとの水酸化ナトリウム水溶液のままなので、50mL中に溶けている水酸化ナトリウムは、80× 50/500=8(g)
(2) 加えた塩酸の体積が50-20=30(mL)増えると、蒸発させて残った固体の重さが、10.5-9=1.5(g)増える。蒸発させて残った固体の重さが11.6gより増えないのは、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液が完全に中和し、余分に加えて反応しなかった塩酸に含まれる塩化水素が加熱時に空気中に逃げていったためである。よって、水酸化ナトリウム水溶液50mLを完全中和させ、11.6-8=3.6(g)の固体ができるときに加えなければならない塩酸の体積は、30× 3.6/1.5 =72(mL)


(平成24年度 立教池袋中学校 一部改)

図1は地球の周りを回る月の位置を、図2は地球から見た太陽の周りを回る金星の位置を示しています。図1、図2ともに地球を北極方向から見た図です。月は太陽のように自分では光らず、太陽の光を反射して明るく見えます。そのため、太陽と地球と月の位置により、月の見え方は変化し、満ち欠けをします。金星は地球と同じように太陽の周りを回る星で、月と同じように太陽の光を反射して明るく見えます。肉眼だけで見ても分かりませんが、望遠鏡で見ると、月と同じように満ち欠けをしていることがわかります。次の問いに答えなさい。

(1) 昨年12月10日に日本で皆かい既き月食が見られました。このとき、月はどの位置にありますか。図1のア~クから選び、記号で答えなさい。
(2) 月が図1のイの位置にあるとき、日本からはどのように見えますか。影になっている部分を右の○にぬりつぶして示しなさい。
(3) 図1のカの位置にあるときに日本から見た月と、金星がほぼ同じ形に見えるのは図2のどの位置にあるときですか。図2のケ~タからすべて選び、記号で答えなさい。

(1)キ
(2)
(3)コ


(平成24年度 慶應義塾湘南藤沢中等部 一部改)

図1は発光ダイオードの写真で、記号で表すと図2のようになります。発光ダイオードには正しいつなぎ方があり、図2では、アを電源装置(※)のプラスに、イを電源装置のマイナスにつながなければなりません。このように発光ダイオードは豆電球と異なる点があります。そこで、発光ダイオードと豆電球の違いを調べるために、次の2つの実験を行いました。
※電源装置とは電池のかわりに用いられ、電圧を連続的に変化させることができる装置です。

これらの実験の結果は図3のようになりました。図4は図3のダイオードの部分を拡大したものです。


(1) 発光ダイオードは別名何とよばれていますか。アルファベット3 文字で答えなさい。
(2) 発光ダイオードのうち、青色ダイオードは日本人によって作られました。青色ダイオードの開発は光の3 原色をそろえるために必要でした。光の3 原色は赤と青ともうひとつ何色ですか。
(3) 実験1で、発光ダイオード、電源装置、電流計Ⓐ、電圧計Ⓥを正しくつないだ回路図を1つ選び、記号で答えなさい。ただし、発光ダイオードと電圧計は並へい列れつに、電流計は直列につながなければなりません。(4) 図3、図4からわかることとして正しいものをすべて選び、数字を○で囲みなさい。
1. 豆電球も発光ダイオードもすべての電圧で電流が流れている。
2. 同じ電圧では豆電球を流れる電流値よりも発光ダイオードを流れる電流値の方が大きい。
3. 赤色ダイオードと青色ダイオードとでは、光らせるのに必要な最低の電圧は異なる。
4. 豆電球も発光ダイオードも電圧に比例して電流値が大きくなる。
5. 赤色ダイオードも青色ダイオードも1.0Vの電圧では光らない。


(1)LED 
(2)緑色 
(3)2 
(4)3, 5


(平成24年度 慶應義塾普通部 一部改)

□□□の中には一文字ずつ書き、あまらせてもかまいません。
窓をおおうように植物を植えることを緑のカーテンといいます。緑のカーテンによく使われる植物には次の(ア)~(エ)の4つがあります。
(ア)ヘチマ (イ)ゴーヤ (ウ)キュウリ (エ)アサガオ
(1) 上の□の中に入る言葉を答えなさい。
(2) ①~④はどの植物について述べたものですか。(ア)~(エ)から選び、それぞれ記号で答えなさい。
(3)〈 A 〉〈 B 〉に入る言葉を答えなさい。

2. 下の(あ)~(し)は(ア)~(エ)のどの植物のものですか。葉、実、種をそれぞれ1つずつ選び、記号で答えなさい。


3. 緑のカーテンを作るとき、(エ)で作るより(イ)で作る方が植える本数が少なくてすみます。その理由を答えなさい。
4. 緑のカーテンがあると室内の温度を下げることができます。その理由は2つあり、1つは光をさえぎるからです。もう1つの理由を答えなさい。

1.(1)葉 
(2)①(エ) ②(ア) ③(イ) ④(ウ)
(3)A 早起き B たわし 
2.( 葉,実,種の順で)(ア)(え),(く),(こ) (イ)(い),(か),(け) (ウ)(あ),(き),(し) (エ)(う),(お),(さ)
3.茎が横にものびるから。 
4.蒸散で熱をうばうから。

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