受験を乗り越えた先輩お母さん8人に、当時のことを語ってもらいました。
実際に体験したからこその深い言葉の数々に耳を傾けてみましょう。

《100日前のこと》
志望校が固まるも勉強面では伸び悩みが続いた

塾に通い始めた4年生当時、息子の成績は中くらいでしたが、「男の子は6年生になってから伸びる」と聞いていたので、親子ともども高い目標を掲げようと考えました。学校見学を重ねる中で、息子と夫が気に入ったのが、麻布中学校。見学帰りの道すがら、「通えたらいいね」と笑いながら話したことをよく覚えています
状況が一変したのは、5年生になってから。息子が体調を崩してしまって、小学校に通うことすらままならなくなりました。当然、通塾もできなくなり、勉強どころではなくなってしまったんです。大事な5年生の時期を、息子は病床に伏す形で棒に振ってしまいました。そのときの私は正直、「受験はもう無理だろうな」と半ばあきらめていました。
体調が回復して再び塾に通い始めたのが、6年生の5月。大きく出遅れていたこともあって、成績は振るいません。塾のクラスも落ちてしまいました。事情が事情なだけに、成績が悪くても、叱ったり詰問したりすることは控えましたが、せっかく再スタートを切ったのですから、様子を見ながら「もう少しがんばってみようか」と、やんわり促していました。
夏休みが明けても成績は低空飛行が続き、冷静に考えれば麻布の受験は夢のまた夢という感じ。志望校が固まったのは秋です。桐朋中学校の学校説明会に参加して、息子と夫が「ここだ!」とピンと来た。6年生でもう一度学校見学をし直して、ようやく巡り会えた第一志望校でした。

《37日前のこと》
初めて口にした不安。「先生の言う通りやれば大丈夫」と励ました

ただ、学力的にかなり厳しい状況でした。息子は国語がとにかく苦手で、偏差値が30台のことも珍しくなかったんです。塾に相談すると、以前に面倒を見てくれた国語の先生が「私が指導します」と仰ってくださいました。息子の事情を汲んで、過去問の添削を引き受けてくれたんです。13年分の過去問や、過去に桐朋特訓コースで使用した教材までわざわざ用意してくれて。
それでも息子の成績は上向きませんでした。原因は、桐朋への思いとは裏腹に、勉強に本腰を入れていなかったことです。本人は「何とかなる」と思っていたようで、勉強のスケジュールは立てるのですが、それを実行できないんです。不安に駆られ、「第一志望校を、見込みのある学校に変えるべきでは」と夫に相談したこともあります。ですが、夫は「目標を高く持つことで、そこに手を伸ばす努力ができるんだ」と。同時に「子どもの前で不安を口にするのはやめよう」とも言われました。今振り返ると、あのときの夫の判断は間違ってなかった。 
私はとにかく自分にできるサポートを心がけようと、さまざまなテストで息子が解けなかった問題を集めた『できなかったノート』をつくり、息子に解き直させたりしました。
息子の目の色が変わったのは、年の瀬が迫った12月末のこと。冬期講習中の塾の雰囲気に感化されたのでしょう。「どこも受からなかったら、どうしよう」と不安を口にしたんです。初めてのことでした。私は驚きましたが、手を強く握り返して、「塾の先生に言われた通りやれば大丈夫!」と励ましました。それからです。息子が本気になったのは。

《15日前のこと》
「絶対に受かる!」夫のポジティブ思考が奇跡の大逆転劇を演出

自分で計画を立て、自分で勉強をするようになった息子は、解いた過去問をすぐ添削してもらうために、塾の先生のもとへFAXで送ったりもしていましたね。FAXのやりとりは、直前も直前、1月30日まで続きました。
でも、すぐ成績に反映されたわけではありません。1月に入ってからも、私は志望校を変えるべき かどうか迷っていました。内心、私自身が「どこも受からなかったら、どうしよう」と不安に駆られていたんですね。オロオロする私を見かねて、その頃から夫が全面的に息子の受験をバックアップしてくれようになりました。併願校選びなんて、最終的には夫と塾の先生が電話で直接話し合っていました。私が間に入ると話がややこしくなるみたいで(笑)。
当時の夫の口癖は、「絶対に受かる!」。息子は、夫のその暗示に引っ張られるように、前に向かって力強く走り出しました。そして志望校を変更するかどうかも、息子に決めさせよう、と
1月下旬、併願校の受験を終えたばかりの息子が、「桐朋を受ける!」と力強く宣言しました。その表情を見て、私も吹っ切れました。もう何も言うまいと心に決めて、息子を信じることにしたんです。
合格の決め手は、私の力よりもむしろ、夫のサポートと塾の先生の手厚い指導、そして何より、息子のがんばりです。受験を断念してもおかしくない状況の中で、最後まであきらめなかったこと、「やる!」と決めてからは絶対に手を抜かなかったこと、そして、「やる!」と決めたことをすべてやり切ったこと。それが奇跡を呼び込んだと思っています。

《100日前のこと》
受験校が決まらず、周りの人の自信がうらやましかった

この頃はまだ受験校が決まっていませんでした。塾のテストでは、目標の吉祥女子の合格ラインに達してはいましたが、「本当に第一志望にしていいのだろうか」と悩んでしまって……。賭けではなく確実なところに入れたいという思いが強かったのです。ただ、「達しているのだから、もっと挑戦しても良いのだろうか」と迷うことがありました。親なら、本当は子どものことを十分考えた上で「この学校が絶対いいよ」って自信を持って言ってあげるべきなのでしょう。そうすれば、子どもも迷わず突き進めます。でも私にはそれができず、娘に「あなたが決めていいんだよ」って。それは、私が決める自信がないからで、不安ゆえに娘に委ねているんですね。娘はおとなしくてまじめ、少し心配性なところもあります。母の不安を感じるからか、娘も自分で決めることにためらいを覚えていました。
うちはここを受けるの」と堂々と話す様子を見て、「皆どうして決められるのだろう」とうらやましく感じました。自信を持って子どもを導いている姿に、私もこうなりたいのに、と思いましたね。
気になる学校はいろいろ見たんです。でも、どこも良いと思う反面、自宅からの電車の乗り換えが大変だったりして、「ここだ!」という決定打に欠けていたのです。合不合判定テストでは志望校が6校けるのでいろいろと違う学校を書いて、何度も親子で話し合いましたが、決定には至りませんでした。
 結局そんな状態で時間が過ぎ、第一志望校を吉祥女子にして、ようやく併願校まで決められたのは12月に入った頃でした。

《60日前のこと》
過去問対策で塾の先生のコメントが心の支えになった

娘のテストの成績は、9月からほんの少しずつ上がってきていました。
もともと5年生になって中学受験を意識するようになったのですが、その割には真剣さがなく、成績は今一つ。ところが、5年生最後の組分けテスト前に先生から力強い叱咤をもらって、目の色が変わりました。塾の宿題への取り組み方も俄然真剣になったのです。
12月からは過去問対策に入りました。合不合判定テストでは調子が良かったので、娘も少し自信が出てきていたと思います。ですが、いざ過去問を解いてみると、思うように点が取れず……。
苦手な国語の長文読解は、自分で採点ができないので、塾の先生に見ていただきました。この頃は過去問対策がメインでしたから、解いては先生に見てもらう、を繰り返していましたね。
ありがたかったのは、国語の先生が答案用紙に毎回「この継続が力になる!」などの、温かい一言を添えてくださったこと。これがどれほど娘の心の支えになったことか。5年生の終わり頃にもらった声かけといい、この国語の先生の一言といい、塾の先生の言葉はタイムリーに娘の心に響きました。やっぱり親がいくら「勉強しなさい」と言ってもダメですね。親が言うと説教になるけど、塾の先生が言えばアドバイスとして受け取れるんだと思いました。
1月に入ってからも過去問対策は続きましたが、慣れてきたのか、娘は学校によって出題にクセがあることに気づいたようでした。「この学校の理科は得意な物理の問題を先に解いて、生物は後回し」などと、自分で作戦を立てられるようになっていきました。

《15日前のこと》
1月校合格で気が緩んだが、塾の仲間を見て再び「受験モード」に

娘は自分で勉強の計画を立てていましたが、1月はギリギリのところまで追いつめられていたのでしょう。かなり焦っていて、「学校を休んで勉強したい」と言い出したこともあります。不安からか夜に熟睡できず、寝つきも悪くなっていました。そこで寝る前は「今日もがんばったね」などと励まし、娘が安心できるよう努めました。
それまで通っていた水泳教室を12月でやめていたので1月は発散先がなく、イライラすることが多かったんでしょうね。それが感情的な言葉になって私に振りかかってくるのですが、私も受け止めきれなくて、つい感情的な言葉で返してしまうことも多かった。あとで「大人げなかったな」と反省することが何度もありました。
1月から埼玉県の学校の入試が始まりました。2校3コース受験しましたが、すべて合格。その中には挑戦校もあり、正直そこまでうまく運ぶとは思っていなかったので、うれしい誤算というか。
ところが娘ときたら、本命は2月1日の吉祥女子であるにも関わらず、1月校の合格で満足気味。「もうこれで終わりにしても……」と言い出しました。緊張が一気に緩んで気が抜けたんでしょう。そこからまた気持ちを立て直すのには、ちょっと苦労しましたね。もう一度勉強に目を向けさせるためにはどうすれば、と。
でも、塾に行くと友だちはまだまだ当然受験モード。それを見て娘は再び引き締まったみたい。ここでも塾に助けられました。
 吉祥女子の合格をネットで知ったとき、娘は文字通り『飛び上がって』喜んでいました(笑)。中学受験を通して、母子ともに精神的に強くなれたと思います。

サイトマップ
人気記事ランキング
01 特集
そのひと言が子どもを変える! 学力を伸ばすほめ方・励まし方
02 スペシャルウィーク
9歳までに身につけたい国語力
03 子育てに効く脳科学のお話
頭をよくする方法はある?

サイト内検索
 

RSS登録
これまでの特集記事



気になる記事ピックアップ
これまでに公開された記事の中から気になる記事をランダムでピックアップし、表示しています。