チームTシャツ、チームパーカー

「この大会の楽しさをとにかく知 ってもらいたかったんです。日本に出場チームがないなら自分でつくれば良いと思って始めました」
 そう語る岩﨑光里さんは、筑波大学附属高校の3年生。今年3月に開催されたアメリカの国際ロボットコンテスト「FRC」に挑戦。決勝進出は果たせませんでしたが、19か国から参加者が集まる中、初の日本人チームとして予選に出場し、注目を集めました。「試合結果は残念でしたが、会場は勝ち負けより、『年に一度のお祭りを楽しもう』という雰囲気に満ちていて本当に楽かったです。ハワイの会場で行われた3日間の予選でいろいろな国の学生たちと交流でき、またとない貴重な時間を過ごしました」
 岩﨑さんがFRCに出会ったのは14歳。カナダに住んでいた頃に誘われて、カナダ人のチームに最年少メンバーとして参加したのがきっかけでした。そのときに味わったロボットづくりの楽しさと大会の魅力を日本にも広めたいと、帰国後にチームづくりを始めたのです。
 通常のロボコンとFRCには大きな違いがあります。それは、参加費、製作費などのお金は自分たちで支援先を募って集めなければならないというルール。岩﨑さんはSNSで仲間を集める一方、資金調達のために企業に連絡してスポンサーになってくれるようお願いして回りまた。その結果、19社が支援してくれることに。「電話しても話を聞いてくれないところもありましたが、会ってくれた会社はほぼ協力していただけ ました。応援してもらう以上、いい加減なことはできないという気持ちで身が引き締まりました」
 メンバー全員が高校生のため、ロボット製作は土日のみ。支援企業のフロアを借りて、あれこれ相談しながら作業を進めました。考え方の違いから途中でチームを離脱し、別チームをつくって出場したメンバーもあったそうです。
「私自身はそれで良かったと思っています。だって、日本から2チ ームが同時に初出場できたわけですから。ロボットの祭典を楽しむ人の輪がどんどん広がってくれるのなら、言うことはありません」

岩﨑さんが実感したFRCの魅力はもう一つあります。「ほとんどのロボコンが高度な技術の競い合いに重きが置かれるのに対し、FRCには初心者でも参加できる雰囲気があること。最初はぎこちない手つきだったメンバーもメキメキ実力を伸ばしていき、そういう成長の場を共有できたのがうれしかったですね」
 チームリーダーとしての挑戦を終え、今後は大学受験に力を注ぐ岩﨑さん。高校卒業後は参加資格がなくなりますが、参加チームへのアドバイスなどを通じてFRCに関わりたいと思っています。「企業にプレゼンする体験は自分の能力を社会でどう生かすか考える良いきっかけになりました。FRCへの参加は今後の自分を考える貴重な機会になると思います」
 さらに、ともにゴールを目指すメンバーと意見を出し合い力を合わせる中で、責任感と協調性を学び、コミュニケーション能力を磨いた経験は、岩﨑さんの目標と自信を揺るぎないものにしました。
「日本からFRCへの参加チームがもっと増えるようなお手伝いが したいです。ロボットは、科学の力を世の中に役立てられる技術であり、人間にとって身近な存在。その魅力を、特に女子に伝えていけたら良いなと思っています」
ロボットの様子

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