地球温暖化が及ぼす深刻な影響

 地球温暖化の被害を食い止めるために、今、世界ではどのような取り組みがされているのでしょうか。気候変動に関する国際交渉の現場で活躍する小西雅子氏に話を聞きました。
 「地球温暖化の原因が二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスであることは、皆さんも知っているでしょう。私たちが排出するCO2の多くは、火力発電など、石油や石炭といった化石燃料を使うことによるものです。そのため、地球温暖化を防止するには、CO2を出さない風力や太陽光による発電量を増やすこと、電力使用量を減らすことなどが有効です」
 地球温暖化対策は、一部の国や地域だけでは解決できません。各国の協力が必要になります。
 「世界には約190の国がありますが、世界全体のCO2排出量の70%を日本を含む13か国が出し、残りの30%をそのほかの国が出すという極端な構図になっています。前者の13か国は電力需要の多い発展した国がほとんどです。これが何を意味するかというと、地球温暖化は、先進国が電気や石油をたくさん使い、豊かな暮らしをしてきた結果ということになります」
 現在、温暖化を防ぐために、さまざまな取り組みが行われていますが、地球温暖化は依然として進行しているばかりか、かなり危機的な状況になっていると言います。
 「IPCC(気候変動に関する政府間パネル:国を超えて専門家が集まり、気候変動に関する最新の知見を評価する組織)によると、20世紀の100年間で、地球の平均海面水位は約19㎝上昇しました。また、2011年のタイ の大洪水に象徴されるように、各地で洪水が増えています。オーストラリアやアメリカでは、近年、歴史的な干ばが起こり、穀物生産が大打撃を受けました。こうした現象にも、温暖化の影響が指摘されています。このまま気温上昇が続けば、世界各地で農作物などの食糧生産が難しくなったり、ハリケーンや台風などの暴風雨や洪水が増えるなど、地球は、人間が生きていくのには苛酷な環境になるでしょう」
 

温暖化を防ぐためには世界で団結するべき

 国連の温暖化に関する交渉では、産業革命前に比べて気温上昇を2℃未満に抑えることを目指しています。
 「気温上昇を2℃未満に抑えるためには、それまでに排出される全世界のCO2の排出量を約3兆t以内にしなくてはなりませんが、既に私たちは約2兆tのCO2を排出しています。世界では毎年、約360億tのCO2を出しているので、今のペースですと、単純計算では、あと28年程度で2℃以上気温が上昇することになるのです」
 そこで、CO2の排出量削減に向け、世界各国の代表が話し合うのが、気候変動枠組条約締約国会議(COP)などの国際会議です。
「いろいろな国の立場と思惑があるので、なかなか思うように会議は進みません。たとえば、途上国は温暖化の責任は先進国にあるとして、先進国に厳しくCO2排出の削減を求めます。一方、先進国も経済発展を継続させたいた電力などのエネルギーがたくさん必要で、CO2排出量を簡単には減らせません。しかし、こうしている今も温暖化は進行していますから、国と国との利害を越えて、早く世界が一つにまとまる必要があるのです」

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