中学受験を経験し、現在は東京大学に通う先輩たちに、中学受験の直前期をどうやって乗り越えたかを聞いてみました。
学習のポイントや親から受けたサポートを参考にして、入試本番に臨みましょう。

小林楓子さん(以下、小林):私は、入試本番が近づいても、不安になることは、ほとんどありませんでした。塾のテストが返されるたびに、「また伸びなかったな」と落ち込むことはありましたが、最後まで「なんとかなるだろう」と、楽観的だったと思います(笑)。

丸山富士之介さん(以下、丸山):僕も、直前期はそれまでと同様、特に焦ることはなかったですね。四谷大塚の日曜テストで、友だちに順位を抜かれると、ガッカリすることはあったけれど、「人のことより、自分のこと」と、気持ちを切り替えて、引きずらないように意識していました。

――直前期の学習では、どのようなことを心がけていたのでしょうか。

小林:私は、国語の読解問題や、歴史の暗記物があまり好きではなく、算数の問題に取り組むほうが好きでした。直前期も、苦手科目を克服するというより、得意な算数のほうに力を入れていた感じがします。塾から帰っても、算数だけは、毎日何かしら問題を解いてから寝ていました。

丸山:僕も算数は好きな科目だったので、塾で解けなかった問題があれば、家に帰ってから、問題を解き直すようにしていました。

――好きな科目だと、多少疲れていても、がんばれるというわけですね。

丸山:そうですね。塾の授業を受けたあとに、家でまた学習するのは、結構大変だと思います。そんなときは、得意な科目を優先したり、好きな問題に取り組んでみるのが、オススメです。

親のサポートで
不安が安らぐ

――直前期に、親から受けたサポートで、印象に残っていることはありますか?

丸山:僕が感謝しているのは、母がいつも、塾のお弁当を作ってくれたことです。胃に負担がかからないように、サンドイッチなど、軽めのメニューにしてくれました。入試の前夜は、トンカツにしてくれたのも、うれしかったですね。母が食事に気を使ってくれる一方で、父は模試や塾のテストの結果を分析して、対策を考えてくれました。志望校を決めるときも、真剣に向き合ってくれたのを覚えています。

小林:私は、母が勉強に付き合ってくれたのが、うれしかったです。算数の問題を考えているときに、隣に座って、「ここまで、がんばろう」と、その日の目標を示してくれるんです。だから、私も「そこまでなら!」という気持ちになれました。

――「勉強を教える」というより、「そばで寄り添う」という感じでしょうか。

小林:ええ、そんなイメージです。それだけでも、ひとりで学習するより、安心できましたね。あと、初詣のことも覚えています。私が中学受験をした年は、我が家では姉の大学受験も重なっていたんです。だから、家族で初詣に行ったとき、私と姉だけ、合格祈願の祈祷をしてもらいました。

丸山:初詣といえば、僕の家は毎年、神田明神に行くのですが、受験の年だけは、湯島天神もプラス。そこで、合格祈願をしました。また、親戚中から「学業成就」のお守りをもらって、確か10個くらい集まったかな(笑)。さすがに、全部を受験会場に持っていくことはできなかったですが、とてもうれしかったですね。

毎日の生活リズムは
自分のスタイルで

――毎日の生活リズムは、どうでしたか? 直前期を迎えてから、睡眠時間や起床の時刻に、変化はありましたか?

小林:直前期だからといって、特に遅くまで学習することは、なかったと思います。塾の授業がない日は、夜の8時くらいに学習を始めて、11時くらいには寝ていました。家のルールで、「テレビは1日1時間まで」と決まっていたのですが、それが苦になることも、ほとんどなかったです。塾に行くと、「友だちは、私より勉強しているなあ」と感じましたが、それでも私はマイペースでしたね。ただ、12月31日までは塾の授業があり、お正月も勉強はしましたね。初詣や新年のあいさつで、祖母の家に出かけたりしましたが、毎日何かしら勉強はしていたと思います。

丸山:僕は、小学生の頃から夜型で、寝るのはいつも夜の1時くらいでした。入試の前日と当日も、少し早寝早起きした程度で、基本的には変えていません。塾のある日は、家に帰ってくると夜の10時近いですし、それから算数の問題を解き直したりすると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。塾の授業がない日は、夜の6時頃から学習を始め、11時くらいに入浴し、食事をしてから寝ました。

――勉強の合間に、息抜きなどはありましたか?

丸山:好きなテレビ番組は録画しておいて、食事中に見ていましたね。たぶん、それが息抜きになっていたかな?生活のリズムは人それぞれなので、自分のスタイルが固まっている人は、入試前に大きく変えなくても、実力は出せると思います。

勉強の楽しさを忘れず
受験を乗り越えよう

――中学受験は、小学生にとってハードなチャレンジです。お二人は、その経験を通して、どんな力が身についたと思いますか?

丸山:なんと言っても、集中力が身についたことです。目標に向かって、一勉強の楽しさを忘れず受験を乗り越えよう生懸命学習するという初めての経験が、僕を強くしてくれました。あと、この頃に、算数の楽しさを知ったことが、今につながっている部分もありますね。

小林:私も、「楽しく勉強する」という意識を持てたことが、財産です。私は、「疲れる前に休んじゃう」というタイプだったこともあって(笑)、受験の直前期でも、勉強が嫌いにならずにすみました。

――最後に、これから中学受験にチャレンジする親子に、応援メッセージをお願いします

丸山:入試本番が近づくと、学習量が増えて、プレッシャーも高まると思います。僕は、日頃からクラシック音楽をよく聴いていましたが、心を落ち着かせるためのツールがあると、直前期に生かせると思います。直前期を充実させて、100%の実力を発揮してください。

小林:中学受験は、人生のゴールではありません。勉強がおもしろくないと、せっかく希望の中学校に入っても、楽しめないと思います。あまり肩に力を入れすぎず、最後まで楽しむ姿勢を持ってください。

丸山 富士之介さん
東京大学教養学部理科Ⅰ類2年生。
城北中学校・高等学校卒業。
小学生のときの得意科目は算数。
小林 楓子さん
東京大学教養学部理科Ⅰ類1年生。
開智中学校・高等学校卒業。
小学生のときの得意科目は算数。
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