実際に中高一貫校に6年間子どもを通わせた親は、学校の教育内容や子どもの成長をどのように感じたのでしょうか?
100名の保護者から集めたアンケート結果を志望校選びの参考にしてみましょう。

Q1.中高一貫校を選んだ理由は何ですか?

「中だるみ」防止に取り組む学校もある

 中高一貫校に魅力を感じて子どもを入学させる親は多くいますが、具体的にどのような理由から志望校に選んでいるのでしょうか。

 「Q1中高一貫校を選んだ理由は何ですか?」という質問では、7割以上の保護者が「6年間」という長期スパンで教育を受けられることを理由に挙げました。また、保護者自身が中高一貫校を卒業している家庭では、自身の経験を踏まえて子どもの志望校を考えているようです。「中高一貫校に通った人は6年間同じ学校に通うことをスタンダードだと考え、四谷大塚に通う子どもの保護者にも同じような傾向が見られます」(四谷大塚)

 高校受験がないことが子どもの成長や学校生活の充実につながると考える保護者も多く、Q1でも半数近くの回答者が理由として選んでいます。ただ、高校受験がないことに対しては同時に不安を感じた保護者も多く、「大学受験に取り組むまで親として不安が消えなかった」「子どもが世間一般で評価されるレベルの学力が身についているのか不安があった」などのコメントが挙がりました。そして、高校受験がないことが「中だるみ」の一因となっていることも否定できないようです。

 ただ、「中だるみ」に関しては学校側も実力テストを行ったり、学力別のクラス編成をするなどの対策を取っています。また、高校入学時に外部から入学してくる生徒がいる学校では内部進学者が刺激を受けやすいようです。

 高校からの募集を行っていない中高一貫校でも、上部大学と連携する授業が設けられていたり、研修旅行などの機会が多いと生徒たちは学習意欲を刺激され、「中だるみ」の防止につながっています。子どもの「中だるみ」について不安を抱く親は、外部から刺激を受ける機会がどれだけあるかを説明会の時などに質問してみるのもオススメです。

Q2.子どもを中高一貫校へ入学させたことに満足していますか?

部活動の経験も子どもの成長につながる

 今回のアンケートでは、中高一貫校に対する不満の声も多少ありましたが、回答者の8割以上が子どもを入学させたことに対して「満足している」と回答しました。その理由としては6年間続く教育や学習環境への満足度が高く、「6年間の間に苦手科目を克服した」「部活動に集中できた」「ゆとりを持って進路を考えさせることができた」などの感想が目立ちました。さらに、「高校生と部活動をともにする中で、子どもが上下関係の大切さを学んだ」のように部活動を通して、子どもの成長を実感した保護者も多いようです。

 「中高一貫校に入学する上で、『中だるみ』と高校受験の機会がないという不安は避けることができないでしょう。ただ、6年間を通して勉強や部活動に打ち込むことで子どもたちは大きく成長していきます。中高一貫校を目指す場合は、親も長期的視点を持って子どもを見守ってあげてほしいと思います」(四谷大塚)

Q3.中高一貫校の教育に関して評価している点と不満を感じた点はどんなところですか?

部活動の経験も子どもの成長につながる

コツコツ繰り返し学ばせる授業が多かったため、子どもが伸び伸びと学習していた。(豊島岡女子学園)

最初の5年で高校までの学習指導要領を終えて、最後の1年で大学受験の仕上げをする学習計画がよかった。(愛光)

十分な学習時間が確保されているので、入学当初は苦手にしていた教科も、卒業するまでに克服した。(東邦大東邦)

部活動や委員会活動

部活動や委員会活動も、中高で継続されるため活発に運営されており、学校全体の雰囲気が溌剌としていた。(日本女子大附)

部活動などを通じて、息子が幅広い学年の生徒と交流を持てた。(開成)

高校受験のための勉強がなく、子どもは部活動に集中できていた。(早稲田実業)

人間関係

娘が通っていた中高一貫校は女子校だったため、先輩と後輩が姉妹のようなつながりを見せていた。(東京家政学院)

先輩と後輩の絆が強く、息子は良好な人間関係を築けたと思う。(麻布)

6年間同じ友だちと過ごすため、連帯感が生まれていた。(早稲田実業)

その他

先生たちが子どもの成長を見極めながら指導をしてくれたことに感謝している。(桐蔭学園)

高校受験がないので、子どもが6年間の学校生活の中でじっくり進路を考えられたように感じる。(青稜)

研修旅行では京都で現地集合するなど、学校行事を通して子どもの潜在能力を伸ばしてくれた。(渋谷教育渋谷)

中学と高校で別の学校に通った子どもに比べて、視野が狭くなってしまったように感じる。

息子の学校は高校からの入学者がいなかったため、危機感を感じる機会が少なかった。

学校独自の学習カリキュラムは認めていたが、世間一般で評価されるレベルの学力が子どもに身についているのか、不安があった。

娘は苦手な人と6年間一緒だったため、学校生活に苦痛を感じていた。

中3で高校受験を経験しなかったため、大学受験に取り組むまで親として不安が消えなかった。

相性のよくない先生がずっと続くことに子どもが苦労していた。

2大・不安ポイントへの感想は?

 中高一貫校に対して親が感じる不安としては、6年間の学校生活の中で子どもの集中力が途切れる「中だるみ」が挙げられます。さらに、先取り学習により普段の授業スピードが速いことにも不安を覚える親がいるようです。実際の学校生活の中で親や子どもはどのように感じたのでしょうか? 下の保護者のコメントを参考にしてみましょう。

「中だるみ」について

高校受験がないのでだらける人はだらけると思うが、娘の学校ではごく少数だった。(女子学院)

中2から中3の時期はどうしても中だるみしてしまうと思う。高校から新しい生徒が入学してくる学校ならば、刺激を受けるかもしれない。(武蔵)

学校側が中学の時期から大手予備校の模擬試験を受けさせていたことが「中だるみ」の防止になっていた。(芝)

授業スピードについて

授業スピードは速かったが、補習などを先生たちが率先して実施してくれたので、特に不満はない。(白百合学園)

授業の進行スピードが早くて、ウチでは息子を個別指導の進学塾に入れなくてはいけなかった。(早稲田実業)

当初の学校側の説明では「塾に入れなくても大丈夫」ということだったが、ウチの場合は塾通いが必要だった。(桐蔭学園)

高校受験がないことを考えると、学校の授業スピードが速い方が子どもの気持ちが引き締まると思う。(開智)

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