講習で忙しい日々空き時間をどう使うか
 勉強への取り組み方など、次女にすべて任せ始めてから、初めての夏休みを迎えた来山さん。やはりハラハラしながら見守ったそうです。「夏休み中も娘に任せてしまっていたので、彼女がどんな風に勉強していたか詳しくは知らないのですが、受験勉強を始めた当初からずっと言っていた"解き直しをする"ことは守れていたようです」(来山さん)

 次女が4年生、5年生の頃から"解き直し"の大切さを説いてきた来山さん。問題を間違えたとき、解説を聞いてわかったような気になってしまうことはよくあること。実際にもう一度自分でその問題を解いてみなければ本当に理解できたのかはわからないと、次女に伝えてきました。 「6年生の夏期講習という大切なときにそれを実践できたので、勉強の仕方として身についたのだと感じ、うれしかったですね」(来山さん)

 逆に青木さんは、その"解き直し"を夏休みにもっとさせれば良かったと後悔しているそうです。「塾の通常期は、やることが山のようにあって毎日追われるようにしているのに、夏期講習になったら『案外宿題が少ないな』って感じていたんです。でもそれは、解き直しをしていなかったからなんですね。特に、間違えてしまった問題は、反復していくことで身について、テストのときに手が動くようになると知っていたので、娘にもきちんとやっておくように話はしていたのですが、恐らく娘はやっていなかったと思います……。6年生の後半でグッと伸びるかどうかは、きっとこの差なんでしょうね」(青木さん)

 では、夏休みを迎えるにあたり、どう過ごすべきか、実際にはどんな話をしていたのでしょうか。「夏休みの夏期講習は、4日講習に行って1日休みというサイクルでした。だから、"次のサイクルのときに前のサイクルのものを持ち越さないこと""その日その日にやるべきことをきちんとこなしていくこと"を短期的な目標として掲げ、実行させました」(青木さん)

 その忙しいサイクルの中で、学校の宿題も仕上げていかなければいけませんが、青木さんの次女はとても手がかかる宿題に取り組んだそう。「『友だちと3人で絵本コンクールに応募する』と言い出したんです。何もあえて6年生の夏休みにやらなくてもいいのに……と思いました。でも、『受験のために勉強以外のことを一切シャットアウトしなさい』とは言いたくなかったし、自分のしたいことなら、受験勉強も、それ以外のことでも責任を持ってやってほしいということは伝えていました」(青木さん)

 五味さんは、夏休み中も勉強をこなすスピードが課題だったと話します。「9時から17時まで講習で、家に帰ってきてから宿題をしていたのですが、その前に、娘は講習で間違えた問題を解き直すことから始めるんです。それが終わってからの宿題なので、途中で時間切れになってしまう。その途中になってしまった宿題を、4日行って1日休みの、その休みのときにやる。そういう毎日でした」(五味さん)

 学校の宿題にも、受験生だからと手を抜かず、まじめに取り組んだという五味さんの次女。読書感想文の題材選びや自由研究にも入念に取り組みますが、時間がかかることは本人も承知済みで、お盆休みはすべて学校の宿題をすることで終わってしまいました。「結局、娘が立てた6年生の夏休みのスケジュールでは、遊びの時間はほぼゼロでした。でも、本人はそれが嫌ではないんですね。勉強したくないわけではなく、むしろしたい。ただ、時間がかかるだけなんです。なので、夏休みも含めてやり通したのは、塾で勉強したことは間違えないように復習をする。そして、塾の先生に『これは絶対にやってね』と言われたことは、必ずやる。そういう生活でした」(五味さん)


夏をどう過ごすかで秋以降が決まる
 夏休みの間に弱点補強をしたかったものの、うまくいかなかったと話すのは清水さん。夏休み前までサッカーと勉強の両立をしていたこともあり、毎週土曜日に行われていた週テストを、ほとんど受けられない状況でした。それが夏休みの弱点補強の盲点に。 「子ども自身が勉強内容の自己分析ができないので、得意不得意がわからなくて困りました。週テストを受けていれば、客観的なデータとしてどの単元ができて、どの単元ができないのか、ひと目で把握できたはず。正直失敗したと思いましたね。夏休み中、空いている数日を使って苦手なところの勉強をしたかったのですが、模試の結果を頼りにやったものの、そういう事情で、十分にやれたという実感は得られなかったです」(清水さん)

 一方で、夏休みの過ごし方自体を失敗してしまったと話すのは森島さんです。夏休みが始まる前に、気になっていた海陽学園の見学に家族で行き、「絶対ここに入りたい!」と一気にテンションが上がった長男の様子を見て、夏休みは一生懸命勉強してくれるだろうとひと安心。「遠かったけれど、皆で見に行って良かった」と思っていたそうです。ところが、夏期講習は「彼の自由時間になってしまった」と話します。「夏期講習は9時から始まるので、我が家の場合、自宅を8時に出ればいい。ただ、もっと早い時間に算数の補習があるという話で、本人も行きたいということだったので行かせることにしました。7時の私の出勤時間に合わせて一緒に出かけることもしばしばでした。でも実は、長男は補習は受けず、通常の講習だけを受けていたんです。その間何をしていたかと言うと、まさかのコンビニめぐり!」(森島さん)

 衝撃の事実を森島さんが知ったのは、夏休みも終わろうとしている8月の末のことでした。「そんな状況だったので、もちろん成績も伸びず、私も『何かおかしいな……』とは思っていたんです。その頃、ちょうど塾の先生から呼び出しを受けて、補習のこともさることながら、授業態度も良くないので、退塾届けを出してくださいと言われてしまって! そのときは呆然としましたね……」(森島さん)

 退塾届は、「そのくらいの覚悟でやってほしい」と塾の先生が発破をかける意味で言ってくれたこと。ただ、森島さんは「やめさせようと思った」と話します。「私たちはもう無理だと思ったんですが、塾の先生が『息子さんは、やれば絶対にできる』と言ってくださって。一方で長男には、『でも、やらないとできないんだよ』ときちんと話をしてくれて、彼もようやく覚悟を決めたようでした。この経験からか、『夏はサボるなよ!』と後輩に伝えたいって言い出して(笑)。夏休み以降、やっぱり彼自身も後悔したんだと思います」(森島さん)


受験のプロはどう答える?  
宿題を溜めずに突入し弱点補強に時間を使う
 夏休みに入る前にやっておきたいのは、通常の勉強を溜めずに消化することと、夏にやるべき課題を見つけること。夏はまとまった時間が取れる最後の機会。この貴重な時間を弱点補強に使いたいですね。苦手を残したまま9月に突入してしまわないためにもがんばりましょう。また、夏は意外に使える時間が少ない点にも注意! 講習のない日は復習などに使い、余念なく過ごしましょう。(福島校舎長)
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