取材・文/西田知子、東雄介、船木麻里 写真/アーク・フォト・ワークス(清水亮一)、石井和宏 イラスト/近藤達弥


点数が伸び悩み 泣き出す息子

 自身も中学受験を経験している三浦春子さんは、子どもが低学年の頃から受験を意識していました。「私の母も中学受験をしていたので、息子の受験を応援してくれました」

息子はまじめでコツコツ努力するタイプだったため、4年生の夏まで成績は上り調子でした。

「ところが、4年生の秋にクラスが落ちると『僕はもうダメだ!』と言って、1時間も号泣して。正直驚きましたが、『次は少しやり方を変えてがんばろう』と話して、何とかなだめました」

息子の負けず嫌いで繊細な性格は直前期を迎えてからも変わらず、感情の起伏が激しかったそうです。

「彼を冷静に諭すことに一番気を遣いました。過去問や模試の点数が伸びず、息子が落ち込んでいるときは『今はまだ本番じゃない。まずは不得意なところを直していこう』と、とにかく冷静に声をかけました」 
とは言うものの、テストの点数がダウンすると、三浦さん自身も「本当に大丈夫かしら?」と心が乱れました。

「しかし、その気持ちを表情や口に出すと、ますます息子が不安定になるので、グッとこらえました。自分の感情を抑えるのは、かなり大変でしたね」

さらに直前期には、志望校選びについて、家族の間でひと悶着あったそう。「学校見学で魅力を感じた学校を希望する息子、大学の附属校にこだわる母、自分の出身大学とは違う附属校を嫌がる夫と、それぞれの思惑が入り交じり、志望校の絞り込みが難航しました。私は息子の意思を尊重したいと思い、母や夫を説得。夫を学校見学に連れて行き、何とか家族の了解を得られました」

急なトラブルにも家族で一致団結!

年が明けてからは、家族で一致団結して息子をサポート。ところが、1月の下旬に山梨県に住む義母が危篤という知らせが届きます。「夫とともに病院へ行くかどうか、何度も悩みましたが、息子と一緒に受験に臨むことを決めました。その決断を夫が理解してくれたので助かりました」

そして、受験生の息子には入試が終わるまで祖母の危篤を知らせないことを夫婦で話し合いました。「息子が家の慌ただしさに気づかないよう、夜遅くまで塾の自習室を使わせてもらえたこともありがたかったです。義母も奇跡的に意識が戻り、試験の結果を報告することができました」

受験の結果には満足している三浦さんですが、「第三志望の選択に手間取ったことが反省点」と振り返ります。「息子が第一志望と第二志望への思いが強かったこともあり、それ以外の学校のリサーチが少し甘かったです。受験生の親として、第三志望に入学するケースは、あまり考えたくないことでしょう。けれど、併願校選びをおろそかにすると、受験のラストで慌ててしまう恐れがあります。どんな学校にも魅力があるので、親が幅広い視野で学校を選んでほしいと思います」


 ◆Episode1 一向に伸びない成績にハラハラ! 
 ◆Episode2 泣き出す息子を何とかなだめる
 ◆Episode3 夫が入院、一人で娘をサポート
 ◆Episode4 1月校の受験で思わぬ結果が…
 ◆Episode5 ムラッ気のある息子に振り回される
 ◆Episode6 左手を負傷!受験勉強にも支障が
 ◆Episode7 自信家の娘と不安いっぱいの私
 ◆Episode8 息子の成績が秋から下がり続け…
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