小6の1年間に、飛躍的に偏差値を伸ばした先輩に、その勉強方法を聞いてきました。それぞれ自分なりのスタイルで、地道に努力を続けた先輩たちの話には、ヒントがたくさん詰まっています!

国 語

語彙や文章の構成を 学んだコラムの音読

嶌田 翔太くん

●桐蔭学園中等教育学校1年
小学校ではサッカーをやっていたが、中学ではラグビーに挑戦!大勢の先輩や同級生に囲まれて学校生活を楽しむ毎日。

もともと国語は「嫌いではなかった」という嶌田くん。本を読むことが好きで読書量も多かったのですが、テストになると、「どうしても点が取れない」ことで悩んでいました。

「小4の頃は、読解問題の文章を読んでいると時間切れになって、最後の問題まで行き着かないこともありました。じっくり文章を読んでしまう傾向があり、どうしても読むスピードが遅かったのだと思います」

 

趣味の読書でも、時間をかけてじっくり読むタイプの嶌田くんは、テスト でも、まず文章をしっかり読もうとして、その後の設問のことまで、なかなか意識ができなかったようです。

同時に文章中に知らない言葉があると、そこで引っかかってしまって先に進めないということも。そこで語彙を増やすために、お母さんの勧めで、小5の秋頃から、毎朝、日経新聞のコラム「春秋」の音読をするようになりました。

朝ごはん前に10分ほどコラムを音読。知らない単語が出てきたら、赤ペンで線を引き、漢字辞典や国語辞書で調べて、読み方や意味をノートに書くこと を続けました。さらに時間に余裕があるときは、調べ終わってからもう1回意味を確認しながら読んだそうです。

「音読のときは、いつも父か母がそばにいてくれて、正しく読んでいるか聞いてくれました。誤った読み方をすると指摘されるので、そのまま流さないようになりましたし、知らない単語の読みや意味をきちんと調べる習慣ができましたね。初めは難しくて読むのに必死で、知らない単語が出てくると、もう文章の意味も頭に入らないという状態。でも毎日続けていくうちに、だんだんと知らない言葉も少なくなってきて、文章の言いたいこともわかるようになってきました」

音読の効果を実感したのは、小6の夏頃から。読むスピードが格段に速くなり、知らない単語も減ってきて、つまずかないで読めるようになったそう。

また文章のスタイルも、逆説から始まったり、例をいくつか挙げて最後に言いたいことが書いてあったりと、いろいろあることがわかりました。

ほかにお母さんが作ってくれた、新聞記事のスクラップ帳も、読解力を上げるのに役に立ったそうです。

「時間のあるときにパラパラと読むのですが、僕の好きそうな記事を選んでくれたものなので、楽しく読めました。これも語彙を増やしたり、説明文の構造に慣れたりすることに効果があったと思います」

新聞コラムの音読は習慣になり、中学生になった今でも続けているといいます。最近は、逆にお母さんに言葉を教えてあげることもあるほどです。

線を引きながらキーポイントを探す

新聞コラムの文章に慣れていく一方で、読解問題の勉強をがんばり出したのは、小6の夏休み以降。それまでは、問題文もなんとなく読んでいたのですが、“読み方”を意識するようになりました。

「文章のキーポイントに線を引きながら読むと印象づけられてよく理解できるようになりました。 物語文なら登場人物の心の変化のわかるセリフや行動、説明文は接続詞や筆者の一番いいたいことが書いてある部分に線を引きながら読みました」

そうやって線を引きながら読むことは、あとの設問を意識することにもつながったと言います。そういった読み方を続けるうちに、キーワードがすぐに見つけられるようになり、答えが早く探し出せるようになったそうです。

さらに、以前なら「問題で、人物の行動からそのときの気持ちを聞かれているのに、行動の続きを書いてしまった」というような、問題の意図を理解していないミスをしがちだったのですが、線を引く読み方にしてから、落ち着いて読み進めることができ、問題の意味も正しく読み取れるようになったと言います。

ただ日々の勉強では手ごたえを感じていても、国語の成績は、長い間低迷し、偏差値は50程度を推移していました。しかし12月のテストでは一気に偏差値が60 を超えるといううれしい結果を出します。

「なかなか成績が上がらず、投げ出したくなったこともよくありました。勉強をやらされているように感じていたことも、原因のひとつかなと反省しています。特に小6の夏休み前に成績が落ちたときは“もう受験は嫌だ”と思いました。でも、お父さんに『せっかく小4からがんばってきたのに、それでいいのか』と言われ、考え直しました。それからはがんばろうって自分で思うようになったんです」

結果が目に見えなくてもコツコツと努力した日々が、12月の大躍進となって表れた嶌田くん。あきらめない粘り強さは、国語に限らずすべての教科に共通する偏差値アップの秘訣とも言えるでしょう。

嶌田さんに3つの質問

当時の勉強道具を見せて!

(1)わからない言葉の意味を書き写したノート
(2)愛用している辞書
(3)今も毎朝音読する新聞コラム
(4)お母さんが作ってくれたスクラップノート

手ごたえを感じ始めたのはいつ?

成績が伸びたのは12月からでしたが、夏休み以降、新聞のコラムの読み方が速くなり、すらすらと頭に入ってくるようになりました。

他教科との勉強の兼ね合いは?

家で一番時間をかけていたのは算数。算数が2時間だったら、国語が1時間、理科・社会は30分という感じで勉強していましたね。

物語の登場人物の気持ちがわからない

丸目 大貴くん

早稲田中学校1年
小学生の頃からサッカーが好きで早稲田中学でもサッカー部に所属。一週間に2回の練習が待ち遠しいとか。

「国語はどうやって家で勉強したらいいかよくわからなかったので、とにかく塾の授業中にがんばろうと思って集中しました」

受験期を振り返って、丸目くんは国語の学習をこう振り返ります。と言うのも、丸目くんが入塾したのは小5の1月。遅めのスタートだったので「国語より覚えることの多い理科と社会を何とかしなくては」と思ったからです。

「国語は得意なほうでした。ただ成績には波がありましたね」

そこで、自分のテストの結果を分析してみると、物語文の問題があまりできていないことがわかりました。

「特に物語文は、内容が自分に照らし合わせにくいものだと、登場人物の感情がわからないんです。たとえば文章中に登場する女の子の気持ちを聞かれても、想像できないというか……。だけど塾の授業で感情を表現する言葉の説明を聞き、感情語がわかれば解けるようになるんだと気づきました。“うしろめたい”という言葉の意味を授業中に初めて聞いたときに『なるほど』と思ったのを覚えています」

そこで、感情語の語彙を増やすために、それまでの読書を変えました。小6になってからは、好きな本よりも入試問題に出されることの多い本を意識して読むようになったと言います。

「一週間に一冊くらいのペースで読書しました。特に重松清の本が好きで、中でも『小学五年生』は何度も読みました。読書を続ける中で、語彙も少しずつ増えていったような気がします」

また、国語の問題では記述問題が大の苦手だったという丸目くん。最初は答えの書き方がわからなかったのですが、夏休みに塾の先生に書き方のパターンを教えてもらってから、次第に書けるようになったと言います。

「それまでは、記述の問題はとにかく解答欄を埋めるため、文章の構成なんか考えずに、自分が思いつくままに書いていました。だから、人物の感情やその理由がごちゃごちゃに混ざった文になってしまうなど、読みにくい解答になってしまうことも多かったのです。でも、先生から“物語文の記述では、理由を書いてから感情を書くとよい”と教えてもらい、書きたいことを分けて書くというやり方を覚えました。そのほうが文章もすっきりして、読みやすくなることがわかりました」

苦手なだけに、解答に時間もかかっていたのですが、書き方のパターンに慣れるにしたがって、少しずつ速く書けるようになったと言います。そうやって、自分の答えに自信が持てるようになると、問題の見直しに時間がかからなくなり、テスト問題の時間配分にも余裕が生まれました。

文章の構成を意識しながら読む

さらに、記述問題の解答の書き方がわかってくると、問題文の読み方も変わってきたと言います。

「この段落は全体のまとめだな、とか、段落と段落の関係や話の展開がわかるようになりました。するとただの長文ではなく、問題文としてとらえられるようになるんです。そうやって、問題文の構成を意識しながら読めるようになったのは、11月頃で、その頃から成績も上がってきました」

丸目くんは、漢字やことわざ、四字熟語など、もともと暗記ものは得意だったので、家でも多くの時間を割くことはなかったと言います。ですが、秋のテストでは、ことわざの問題ができなくて点数が悪く、全体の足をひっぱってしまいました。

「知っていると思っていたので、勉強をしなさすぎたことを反省しました。ことわざと四字熟語は『四科のまとめ』を使って覚えました。12月過ぎの直前期になってしまいましたが、集中できたと思います」

国語は家ではあまり勉強しなかったという丸目くんですが、その分、塾の授業に集中して、自分のできないところを見つけ出し、先生に質問して弱点を克服していきました。国語の成績は上がったり下がったりでしたが、自分でその理由がわかっていたので、対策できたことがよかったと言えます。結果として、4教科の中で偏差値の伸びが一番大きかったのが、国語でした。

全体の成績も国語の成績に左右されがちでしたが、12月のテストの成績がよかったため、それまではチャレンジ校として考えていた早稲田中学を第一志望校にしました。そのため、早稲田中学の過去問を始めたのは1月からとかなり遅くなってしまったそう。直前期の家庭学習では理科・社会と国語の言語要素の暗記ものを中心に、過去問をできるだけ解くといった毎日でした。

「第一志望校に合格したので悔いはありませんが、もし、物語文の読み方や、記述問題の解答のコツをもっと早くに理解していれば、さらに上の中学を受験できていたかもと思います。何の教科にせよ、早めに弱点克服に取り組むことをおすすめします」

丸目さんに3つの質問

当時の勉強道具を見せて!

 

(1)受験勉強をともに乗り切った四谷大塚バッグ
(2)実はもうほとんど当時の勉強道具を捨ててしまっていて、唯一残っていた国語のノート

手ごたえを感じ始めたのはいつ?

11月頃からだったと思いますが、記述の書き方に慣れてきて、問題文の構成を意識しながら読めるようになったと感じました。

他教科との勉強の兼ね合いは?

家では社会の暗記に一番時間をかけたと思います。その次が、塾の宿題も多かったので算数かな。実は国語が一番やっていないと思います(笑)。

サイトマップ
人気記事ランキング
01 特集
そのひと言が子どもを変える! 学力を伸ばすほめ方・励まし方
02 スペシャルウィーク
9歳までに身につけたい国語力
03 子育てに効く脳科学のお話
頭をよくする方法はある?

サイト内検索
 

RSS登録
これまでの特集記事



気になる記事ピックアップ
これまでに公開された記事の中から気になる記事をランダムでピックアップし、表示しています。