知っておきたいスケジュール作成の掟

第一志望合格のために、あれもこれもやらせたい……。そんな焦る気持ちはちょっと抑えて、まずはスケジュール作成の掟を理解しましょう。子どもの心身の健康のため必ず守りたい生活習慣、有効なスケジュールにするためのタイムマネジメントのコツ。学習スケジュールを立てる前に知っておきたいことを専門家に聞きました。

心身ともに健康で、やる気あふれる状態であればこそ、学習効率も高まるもの。子どもの生活習慣に関して、鈴木みゆき先生にお聞きしました。

 起床・就寝・食事は毎日 決まった時間 に。

  早寝早起き がやる気をアップさせる。

 食事の中でも特に 朝ごはんは大切 に。

 勉強が一番 はかどるのは朝

 子どもの様子を見ながら 調整 する。


早寝早起きで生活全体を朝型に

大切な小6の夏休みを乗り切るには、しっかりとした生活習慣に基づく健康管理が欠かせません。和洋女子大学の鈴木みゆき氏は「すでに皆さんよくご存知だと思いますが、やはり規則正しいリズムで毎日を過ごすことが一番大切です」と話します。

「どんなに進化した存在であっても、人間は昼行性の動物です。日の出とともに目覚め、日中に活動し、夜間に脳と体を休めるという体内のリズムがあり、それを整えることが健康管理の基本です。毎日の起床や就寝、そして食事は一定のリズムを崩さないようにしましょう」

夏休み期間中は、つい夜更かしをしてしまいがちですが、「遅寝」はさまざまなリスクを伴うと言います。

「遅寝で睡眠のリズムが崩れると、体温が上がるリズムもずれ、ぼーっとした時差ぼけのような状態になることも。また、睡眠不足は体だけではなく、心も不安定にさせることがあります。遅くても22時までに寝かせ、しっかりと睡眠時間を確保しましょう。特に日の出が早い夏は、夜更かしをしても朝早く起きてしまいがち。睡眠不足になりやすい季節なので要注意です。睡眠時間は個人差も大きいので一概には言えませんが、ひとつの目安として"午前中に眠くならない"ならば、睡眠が足りていると言えます。午前中にこの夏休みを利用して、生活全体を朝型に切り替えることをおすすめします」

24時間をコントロールできる子に

午前中を有効に使うためには、早寝早起きと同じくらい、朝食も大切になります。

「成長過程にある子どもにとって、食事はどれも大切ですが、特に朝ごはんは絶対に欠かさないこと。朝ごはんを食べないと、睡眠で下がった体温が上がらないままで、午前中、活発に行動できなくなります。また、食事もなるべく決まった時間に摂るようにしてください。同じ時間に食べることで、お腹がすくリズムができて、1日の生活リズムを整えやすくなります」

規則正しい生活がよいのはわかっていても、継続はなかなか難しいもの。ただ、鈴木氏はそこまで難しく考えなくてもよいと話します。

「たとえば起床や就寝が、30分ずれる日があってもさほど気にしなくてもいいでしょう。また、家族旅行などの日は生活リズムが少し崩れても構いません。息抜きの日も大切ですから」

鈴木氏は一番大切なこととして「24時間をコントロールできる力を子どもに身につけさせること」と言います。

「中学受験はもちろん、これから社会に出るに当たって、自ら生活リズムを整えられる子どもは強いと思います。今はまだお母さんがサポートしている状態だと思いますが、この夏休みをきっかけにして起床や就寝なども自分できるように促していくことも考えてみてはいかがでしょうか」

 

心身ともに健康で、やる気あふれる状態であればこそ、学習効率も高まるもの。子どもの生活習慣に関して、鈴木みゆき先生にお聞きしました。

 時間ではなく 勉強内容を軸 にプランニング。

 始まりの時間より 終わりの時間 を伝える。

 おもしろかったこととつまらなかったことを 記録。

 その日の "1番大事" をひとつだけ決める。。

 初動をスムーズにするための勉強前の 儀式。


まずは勉強の目的をはっきりさせる

長いようでいて、アッという間に過ぎいくのが夏休み。受験へのプレッシャーや焦りを感じている子どもは、ついつい「あれもこれも」と欲ばって、無謀な学習計画を立ててしまいがちです。日本タイムマネジメント普及協会の行本明説氏は、「夏休みという限られた時間の中で高い成果を上げるには、大事なことは何かをはっきりさせスケジュールを作成することが必要です」と話します。

「まず『夏みの勉強の目的は何か』をはっきりさせることから始めてください。朝から晩までスケジュールを埋め、手当たり次第に勉強をすることが目的ではないですよね。目的は志望校に合格することですから、その目的を達成するために『何が必要か』『やることは何か』をはっきりさせることが大切です」

「苦手な算数を克服する」「社会の基礎固めをする」など、夏休みの勉強のメインテーマは、子どもの学力や志望校によって異なります。まずは、その目標やテーマを決めることが、効標的なスケジュール作成の第一歩です。

「メインテーマがはっきりしたら、そのできことの優先順位をつけることが第2のポイントです。優先順位を決めれば、具体的に何をすればいいかが明確になり、スケジュールが作成しやすくなります」

優先順位がないと、子どもは必要のない勉強までスケジュールに組み込んでしまう恐れがあると言います。

「優先順位がないと『9時からは、とりあえず算数を勉強しよう』というように、目的のない時間割ができあがってしまいます。それでは成果は上がりません。スケジュールを立てるときは、時間割を作ろうとするのではなく、『立体図形の問題は何時にやるのがベストかな?』というように、必ず勉強内容や優先順位を軸にプランニングするようにして下さい」

わからなかったことを書き出していく

では、どうすれば正しい優先順位をつけることができるのでしょうか。行本氏は次のように話します。

「今すぐからでも始めてほしいことが、勉強が終わった後に、必ず『おさらい』の時間を設けて学習内容を振り返ること。そのときに、『おもしろかったこと』や『わからなかったこと』などを、メモ程度でいいので記録させるようにしてください。そうすることで得意分野・不得意分野が明確になりますし、不得意分野の中でも、特にどの部分が理解できていないかはっきりし、勉強の優先順位がつけやすくなます」

夏休みが近づいてきたら、つけていた記録を読み返して、重点的に学習したい内容を予め書き出しておきましょう。そのリストにしたがってスケジュールを立てれば、「大事なことに集中できるようになり、より効率的な勉強が可能になります」と行本氏は強調します。

開始時間を指示すると子どもはやる気を失う

慣れるまでは、子どもがひとりで優先順位をつけるのは難しいため、親がサポートしてあげましょう。

「自分で優先順位を決めているつもりでも、無意識のうちに優先順位の低い作業を上位に持ってきてしまうことは、大人にもよくあること。たとえば仕事や家事でもやりやすいことから手をつけてしまうことはないでしょうか?子どもはなおさらその傾向がありますから、『この日の1番大事なことは?』などと問いかけながら、スケジュール表を作りましょう」

一方で、親が絶対にやってはいけないことは、「勉強の開始時間を指示すること」だと言います。もし「明日は7時から朝食をつくりなさい」と誰かに命令されると、反発を覚えませんか?子どもも同じです。開始時間を指示すると、勉強に対する意欲が低下します。時間を指示するなら、終了時間にしましょう。終了時間を設定してあげると、『何時までに終わらせなければいけない』という意識が働いて、勉強に集中しやすくなるという効果が期待できます」

勉強前の儀式で集中力を高める

優先順位の高い勉強は、その大半が子どもにとって苦しみを伴う作業になります。そのため、いざ机に向かっても、勉強に対するモチベーションがなかなか上がらず、集中して取り組めるまでに時間がかかることがあります。その対策として行本氏は「勉強前の儀式を決めておくこと」を挙げます。

「イチロー選手は、バッターボックスに、入ると必ず目の前にバットを掲げます。あれは、気持ちを切り替えて打席に集中するためのイチロー選手独特の儀式。『鉛筆を削る』『志望校の名前を3回唱える』でもなんでもいいので、勉強前の儀式を決めておくと、スムーズに勉強に入っていくことができます。時間をより有効に使うためのテクニックとして、ぜひ実践してみてください」

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