この夏、4 ~ 6年生にぜひクリアしてほしい重要単元を、4教科の講師陣にお聞きしました。 家庭学習で気をつけたいポイントもあわせて紹介します。

教材を絞り込み あれこれ手を出さない

 6年生の夏前に、各単元の学習が終了するため、夏休みはこれまでの総復習の時期となります。

「夏までに、新しい内容を一生懸命学習してきても、一部を忘れたり、単元同士のつながりがわからなくなったりしている場合がほとんど。親はそれを責めるのではなく、まずは知識を整理させることが大切。また、“自力で解ける力”を身につけるのもこの時期です。わからなかったら問題の解説を読んで終わり、ではなく、一問でも自力で解ける問題を増やすことを意識してください。考え方や公式が、本当に身についているか確認していきましょう」(山田先生)

夏の家庭学習を考える上で、まずは教材選びにレベルアップのポイントがあるそうです。
「時間がある分、ついつい欲が出て、あれもこれもと教材を用意してしまいがちですが、教材は絞りこむことが大切です。子どもの成績は、気持ちに大きく左右されますから、徹底的にひとつの教材をやることで“あの教材をやり切ったから大丈夫”と思える自信がつくこともメリットとなります」(山田先生)

教材は、算数の得手不得手や学習進度を考慮しつつ選ぶことが大切です。
「総合的に学習するのなら、四谷大塚でいえば、『四科のまとめ』のような基本教材をしっかりとこなし、算数がある程度得意なら、単元ごとの弱点を補強するため、『予習シリーズ』など自分が今まで使ってきた教材を使うといいと思います」(山田先生)


「平面図形」が最重要
「速さ」は難易度が高い

 家庭学習で、この夏特にしっかりフォローしておきたい算数の重要単元は5つ。「平面図形」「速さ」「数に関する問題」「規則性」「文章題」です。
平面図形は、苦手とする子どもが多い単元のひとつ。同時に、現在の中学入試で、もっとも出題頻度が高い単元でもありますから、勝負を分ける最重要単元といえます。

「三角形や四角形の面積の公式、比を使った図形、図形の移動など、いろいろな図形問題を学習してきましたが、それぞれの内容を十分に整理できていないと、苦手単元になってしまいます。理論はなんとなく記憶にあるので、解き方を指摘されれば、納得はできるのですが、解答のポイントを“自分で気づく”レベルまで達していないことが多いのです。十分な時間のある夏休みだからこそ、とにかく数多くの平面図形の問題に触れ、自力で目のつけどころに気づけるようにしましょう」(山田先生)

速さも、苦手とする子どもが多い単元の代表格。出題頻度は10%前後とそれほど高くありませんが、ときに合否を分ける要注意の単元です。
「ほかの単元と違って、答えまでの道筋が、とにかくわかりづらいのが特徴です。特に、比を使った速さの問題は、子どもたちにとって、相当難しい内容であるといえます。この単元の対策としては、まずは問題をとにかくきちんと読み、それを図に整理することが大切です」(山田先生)


単元ごとの学習目標を
的確におさえていく

 数に関する問題は、大人から見れば解法は当たり前に感じられますが、子どもにはなかなかなじまないのだそうです。

「入試だけでなく、中学、高校と、この先の学習を考える上でも、大切な単元です。単純にふたつの最小公倍数を求める問題であれば解けるのですが、それが文章題となってしまうと、途端に最小公倍数という“目のつけどころ”を見失ってしまう。自分で内容を整理しなければならない問題は、子どもには簡単に解くことができません。夏の間にできるだけ多くの問題をこなしましょう」(山田先生)

規則性の単元では、数列や周期算を扱っています。規則性を見い出して、それを式にしてから計算することが目的となります。
「この単元の考え方や公式は、ほかの単元の問題を解くときにも使います。ぜひこの時期にクリアにしておいてください」(山田先生)

文章題は、子どもたちにとっての得点源となるそうです。
「つるかめ算や消去算などは、なじみやすく勉強しやすい単元。逆にここができないと、大きく足を引っ張ってしまいます。夏の間に解けない問題がないかどうかを、確認しておきましょう」(山田先生)

 算数は、苦手な子にとっては最後のチャンスと考え、弱点の克服に。算数に余裕がある子は、あまり得点や出来不出来を気にせず、チャレンジ精神を養う意味で、応用問題や入試問題を解いてみるのがいいそう。

 入試までまだ半年ある、と考え、あせらないことが大切です。

①平面図形

 問題1 

下の図の四角形ABCDは長方形です。ア、イ、ウの面積がそれぞれ12㎠、8㎠、15㎠のとき、エの面積は何㎠ですか。

解答
下の図のような2本の点線で図形を分けて考える。
長方形は1本の対角線で合同な2つの三角形に分けられる。
ア=○+☆、イ=□+☆、ウ=△+□、エ=○+△となり、ア+ウ=イ+エ(=○+△+□+☆)であることがわかる。

12+15=8+エ
12+15-8=19㎠

 問題2 

下の図のように、おうぎ形をABを折り目として折ると、OがCに重なりました。角xの大きさは何度ですか。

解答
OAとOCはどちらも半径なので等しい。CAはOAを折り返したものなので等しい。
よって、CA、OA、OCは等しく、三角形COAは正三角形となる。

60÷2=30(度)……角BAO
180-(30+112)=38(度)

②速さ

 問題 

ある列車に乗るために、家を7時30分に出て駅に向かいます。毎分72mの速さで歩くと発車時刻の2分前に着きますが、毎分60mの速さで歩くと発車時刻に1分遅れます。家から駅までの道のりは何mですか。

解答
まず、毎分72mで歩いた場合と、毎分60mで歩いた場合にかかる時間の差を考える。
2+1=3(分)

距離が等しいとき、歩く速さの比とかかる時間の比は逆比になる。
172:160 =5:6……時間の比
3÷(6-5)=3(分)……比の1あたりの時間
3×5=15(分)……毎分72mで歩いたときに家から駅までかかる時間

72×15=1080(m)

③数に関する問題

 問題 

ある寺の石段は全部で120 段あります。この石段をA 君は2 段ずつ、B 君は3 段ずつ上りました。このとき、2 人ともふまなかった石段は何段ありますか。

解答
A君がふむ石段は2の倍数の段、B君は3の倍数の段である。

2と3の最小公倍数の6段目までを調べると、下のようになる。1段目から6段目までのうち、2人ともふまなかった石段は1段目と5段目の2段ある。 7段目から12段目、13段目から18段目、……も同じように、2人ともふまなかった石段は6段の中で2段ずつある。

120÷6=20
2×20=40(段)

④規則性

 問題 

ある年の5月8日は火曜日でした。この年の8月の最初の金曜日は、8月何日ですか。

解答
まずは、5月8日から8月1日まで何日あるかを調べる。
(31-8+1)+30+31+1=86(日間)

8月1日の曜日は、86÷7=12あまり2
→ 火水木金土日月が12回と火水8月1日は水曜日となる。2日が木曜日、3日が金曜日となり、答えは8月3日

⑤文章題

 問題 

15%の食塩水が400gあります。水を100g蒸発させると、濃さは何%になりますか。

解答
15%の食塩水400gにとけている食塩の重さは、400×0.15=60(g)
水を蒸発させると、食塩水全体の重さは蒸発させた水の分だけ軽くなるが、食塩の重さは変わらない。
400-100=300(g)……蒸発させたあとの食塩水の重さ
60÷300=0.2→20%


時間のある夏こそ
音読にチャレンジ

 受験において、算数と並んで得点配分の高い国語。夏の家庭学習で、レベルを上げるには、どのように取り組めばいいでしょう。

 「国語は蓄積の教科なので、正直、近道はありません。夏には、夏期講習の教材など、とにかくひとつの教材に集中することをおすすめします。読み直し、解き直しをまずしっかりやりましょう。また、本を読んだり、新聞で知識を増やしたりすることも、継続的に行いましょう。『走れメロス』といった、いわゆる名作と呼ばれる文章や本を、毎日音読する習慣をつけると、問題に対する“勘”を養えます。高学年になると、音読をおろそかにするご家庭が多いのですが、意外とあなどれませんよ。1日1文、10分でもいいのでぜひ実践してみてください」(和泉先生)

 国語の学習内容としては、「説明文」「物語文」「記述」の3つが中心となります。もし国語が苦手であれば、問題のランクを下げて、5年生レベルの問題から取り組んで「これならできる!」と自信をつけさせてあげるのも有効だそうです。

 「説明文は、じっくり精読しつつ、本文中に散りばめられた情報を、いかに拾い上げるかがポイントとなります。重要な部分には、読み進める中で、線などで印をつけておく習慣をつけるといいでしょう。特に、“みなさんはどう思いますか?”などといった、問いかけの部分は、そこが重要であることが多いので、印は必須です」(和泉先生)


心情把握には
親の経験談も有効

 物語文では、心情把握の問題がほとんどです。たとえば「母の気持ちを考える」など、自分が経験していない心情について問われることが多いため、苦手意識を感じる子もいるでしょう。子どもの精神年齢や性格もあるので、ある程度は仕方ないと考える親もいるかもしれませんが、そこは“慣れ”で克服できると、和泉先生はアドバイスします。

 「とにかくたくさんの問題に接して、さまざまな心情を意識的に学んでいく必要があります。親が“こんなときは、こういう気持ちになるものなんだよ”と経験談を交えて教えてあげるのもいいと思いますよ」(和泉先生)

 また、心情を自分の言葉で表現しなければならないため、語彙力アップも必要となります。

 「特に記述問題は、構成力、読解力、語彙力という3つの力が問われ、国語の集大成といえるでしょう。時間がある夏こそ、どんどん問題をこなし、記述に対する苦手意識を払拭していってください」(和泉先生)

①説明文

 問題 

次の文を読んで、後の問に答えなさい。(平成16年度 開成中学校 一部改)

……都会の蚊は陰険で、じっと淫靡に様子をうかがってヒトを刺す、ということを追究していたのである。これに対して、人里離れた草原の水たまりに生まれ、自然の厳しい環境に生き抜いてきた野生の蚊は、獲物と見るや、ぐいーんと直進してきて、ズバッ、どぴゅうとばかりに体当たりしつつ刺していくのである。しかも都会のブロイラーハマダラアカイエ蚊のなまくら針と違って、野生のそれは古武士の筋金入りの名槍(立派なヤリ)とその戦法をそのまま現代に残しているようなあんばい(具合)で、鋼刀鋭利の(固くて鋭い)かなり太めの針をもって、どぴゅうズバッと攻めこんでくるのである。驚いたのは、少々厚手の服を着ていても、その上からズバッと刺しこんでくることであった。たぶんあれは衣服の繊維の織り目の隙間を巧みにぬって、その鋼槍(強く鋭いヤリ)を刺しこんでくるのであろう。
(中略)
「こんにゃろ!」とばかり、おれは素早く肩の蚊を叩きつぶしてしまったが、後で考えてみると、あれはおそらく繊維の隙間を通して首尾よく針を突き刺したまではよかったのだが、針を体内に打ちこむ前におれが動き、それと同時に、つまりは針の刺しこまれていた繊維の隙間が動き、その運の悪い蚊の針が繊維の隙間にひっかかってしまい、抜けなくなってしまったのではないかと思うのである。……
(椎名誠『蚊學の書』より)


問題文中には、都会の蚊と比べながら「野生の蚊」の特徴について書かれているところがあります。
その箇所を見出し、野生の蚊の特徴を文中の語句を用いて六十字以内でまとめなさい。

解答
自然の厳しい環境を生き抜き、恐れを知らず、獲物と見るや直進し、体当たりしつつ、固くて鋭いかなり太めの針で刺すという特徴。

②物語文・小説

 問題 

次の文を読んで、後の問に答えなさい。(平成23年度 渋谷教育学園幕張中学校 一部改)

……「ええ。息子がなくなったものですから」
①さっちゃんもできるだけさりげなく答えた。
 夏夜さんは「まあ」といって、息をのみ、それから帰るまでずっと何もいわなかった。その沈黙は、さっちゃんにはとてもありがたいものだった。帰り際、レジに立ったとき、やっと夏夜さんは口を聞いた。……
(梨木香歩『裏庭』より)


傍線部①「できるだけさりげなく答えた」とあるが、さっちゃんがそのようにした理由として
最も適当なものを次の中から選びなさい。

ア  働く大人として、涙を見せてはいけないものだから。
イ  息子を失ったという悲しい事実に触れたくなかったから。
ウ  大好きな夏夜さんに余計な心配をかけたくなかったから。
エ  自分に起こった不幸は、他人に知らせるものではないから。

解答

③記述

 問題 

次の文を読んで、後の問に答えなさい。

……人間も自然淘汰によって環境に適応し、生態系のなかに組み込まれている生物種のひとつです。他の種や周囲の非生物的環境との相互作用なしには存在し得ないものだし、だからこそ生態系を保護しなければならないのですが、そのような相互作用は空間的、時間的に非常に大きなスケールで起こります。一方、わたしたちが日常生活において問題にする利害というものは、①それに比べるとずっとスケールの小さなものです。わたしたちは、基本的にはこのような日常的なスケールでしか物事を捉えられないようにできているのかもしれません。だからこそ環境問題が起こっているのでしょう。……
(小田亮『ヒトは環境を壊す動物である』より)


傍線部①「それ」とは何を指しますか。文章中の言葉を使って四十字程度で書きなさい。

解答
空間的、時間的に非常に大きなスケールで起こる、他の種や周囲の非生物的環境との相互作用。


疲れが出る夏後半が
勉強の好タイミング

 後回しになってしまいがちな理科ですが、夏休みにはひと通り知識の補強をしておきたいところです。

 「夏前半は、国語と算数優先でいいと思います。帳尻は後半で合わせましょう。理科は本番でも最後の時間に設定されることがほとんどですから、夏の疲れが出る後半に学習を持っていくと、本番の脳の疲れに近い状態で理科を解く力がつきます。ただ、夏期講習の授業内容だけは、その日のうちに復習して覚えておきましょう」(中久木先生)

 どの学校の入試でも必ず出るのは、「天体」「水溶液」「電気」「力」。

 「天体は、自転や公転が、頭にイメージできるようになるかがポイントです。水溶液は、表やグラフの見方をしっかりおさえて、数値の変化を読み取れるように。電気は、回路図にどう電気が流れているかを、丁寧に追いかける必要があります。指で電流の流れをなぞる習慣をつけると、ミスが減ります。力は、支点を見つけること。まずはこの4つのうちから、ひとつ得意だと思えるものを作りましょう。モチベーションが高まり、本番でも強い武器となってくれます」(中久木先生)

①天体の基礎知識

 問題 

次の文章を読んで、後の問に答えなさい。(平成23年度 渋谷教育学園幕張中学校 一部改)

2009年12月から2010年6月まで国際宇宙ステーション(ISS)で過ごした(    )さんは、地球にもどった後のインタビューの中で、出窓から見た丸く見える地球に感動した、と述べています。現在は、宇宙から地球を見ることで、地球が球体であることがわかりますが、昔はどのようにして地球の形を知ったのでしょうか。地球が丸いことは、すでに紀元前からギリシャでは知られていました。それは「北極星の高度のちがい」、「月食のときの、月にうつるかげの形」などがもとになっています。

問1
この文章中の(   )にあてはまる人名を、つぎのア〜エから選びなさい。

ア  野口聡一
イ  毛利衛
ウ  山崎直子
エ  若田光一

問2
北極星の高度について、つぎのア〜エから誤っているものをすべて選びなさい。

ア  北に行くほど北極星の高度は高くなる
イ  西に行くほど北極星の高度は高くなる
ウ  南に行っても北極星の高度は変わらない
エ  東に行っても北極星の高度は変わらない

問3
月食が起こるときの太陽、地球、月の位置関係を表している図を選びなさい。

ア  ○(太陽) ◎(月) ●(地球)
イ  ○(太陽) ●(地球) ◎(月)
ウ  ●(地球) ○(太陽) ◎(月)

問4
月食によって月の面積の半分がかげになったとき、どのように見えるかを、次の中から選びなさい。ただし、図の黒い部分がかげを表します。

解答
問1 ア 問2 イ、ウ
問3 イ 問4 イ

②力学

 問題 

図1で示すように、肩から先には、二の腕、肘、前腕、手首、手の各部分があります。腕や手の中には、骨があります。二の腕の骨と前腕の骨が接する所に肘の関節があり、前腕と手の骨が接するところに手首の関節があります。

図2は、手のひらに1kgの重りを乗せ、力こぶの筋肉を使って、前腕から先が下がらないように支えている状態です。この時のテコのつり合いについて考えます。作用点は、重りを受け止めている手のひらにあります。力点は、力こぶの筋肉が前腕の骨についている所です。支点は、肘の関節です。肘から先の全体がテコの棒にあたります。図2で力こぶの筋肉が縮む力の大きさは6kgでした。支点、力点、作用点は水平に並び、支点から作用点までの距離は30cmです。
(平成23年度 渋谷教育学園幕張中学校 一部改)


支点から力点までの距離は何cmですか。整数で答えなさい。テコの棒にあたるものには、重さがないものとします。
また、力点にはたらく力は、真上を向いています。

解答
5(cm)

③水溶液

 問題 

ひろし君は、身のまわりにある水よう液を集めて、その性質を調べる実験を計画した。台所や洗面所、トイレなどをさがしたところ、5種類の物質A~Eを見つけることができた。ひろし君は、A~Eのうち液体はそのまま、固体は水にとかして、【実験1】~【実験3】を行った。実験結果をまとめた表を見て、問いに答えなさい。
(平成23年度 筑波大学附属駒場中学校 一部改)

【実験1】それぞれの水よう液を、ガラス棒を使って赤色のリトマス紙につけた
【実験2】それぞれの水よう液を、ガラス棒を使って青色のリトマス紙につけた
【実験3】それぞれの水よう液に、やすりでみがいた鉄くぎを入れた


問1
身のまわりの物質A~Eの中に、食酢と炭酸水があった。それはどれですか。

問2
(①)~(③)に予想される結果を書きなさい。

問3
食品を使って、【実験1】や【実験2】のリトマス紙と同じように水よう液の性質を調べるのに使えるものをつくりたい。どのような食品が使えるか1つ書きなさい。

解答
問1 食酢 A、炭酸水 C 問2 ①赤色、②あわがついた、③変化なし 問3 ムラサキキャベツ


社会情勢に絡めた
エネルギー問題にも注意

 暗記量が多い社会の学習では、夏の大きな目標を決めることが一番大切。

「地理が苦手なのか、歴史のどこが覚えられないのか、弱点を明らかにして、どの教材をどの時期にどれくらいやるのかという計画を立てましょう。社会は、毎日コツコツやらなくてもよいので、計画さえクリアできれば、まとめてやってもOK。きついスケジュールにせず、予定が変わっても、臨機応変に対応できるようにしましょう」(遠藤先生)

 気をつけたいのは、ただ暗記するのではなく、背景も覚えるということ。
「たとえば、長野県でレタスの生産量が全国1位の理由を、気候などと合わせて考えてみると、より複合的な問題への対策となりますし、忘れにくくなります」(遠藤先生)

 地理では、電力・エネルギー、歴史では近代史・現代史、政治国際では三権分立が、受験の肝となってきます。
「社会情勢を踏まえ、原発などのエネルギー問題はより重要になるでしょう。近・現代史は同じ10年間でも、起きる出来事の密度が高く、得点差がつきやすいところ。夏の段階では、おおまかな流れはおさえておきたいですね」(遠藤先生)

①エネルギー問題

 問題 

次の文章を読んで、後の問に答えなさい。

日本のエネルギー自給率(2007 年)は約18%です。しかし、これは、一度使った燃料を再処理して、再び燃料として利用できる【A】発電を、自給できるエネルギーとして含んだ数値なのです。①これを除くと、自給率は4%ほどしかないそうです。日本は石油危機の経験から、石油への依存度を下げてきました。しかし、グラフⅠを見てもわかるように、まだ50%近くを石油に頼っています。


問1
【A】にあてはまることばをグラフⅠを参考にして漢字で答えなさい。




問2
下線①について、グラフⅡを見て、次の問いに答えなさい。

1. 【B】にあてはまることばを漢字2字で答えなさい。
2. グラフⅡの下線②は、新潟県や千葉県などで産出されていますが、多くは輸入に依存しています。日本の天然ガスの輸入額がもっとも多い相手先(2009年)を次から選んで、記号で答えなさい。

ア.イタリア イ.ドイツ ウ.韓国 エ.マレーシア



解答

問1 原子力 問2 1.水力 2.エ

②歴史

 問題 

次の年表を見て、後の問に答えなさい。

問1
①がきっかけとなって始まった、国会開設を求める運動の名を答えなさい。

問2
次の1.3のできごとは、どの時期に起こりましたか。それぞれ年表のあ.おから選んで、記号で答えなさい。

1. 廃藩置県が行われて、中央集権国家の土台がつくられた。
2. 内閣制度がつくられて、伊藤博文が初代の内閣総理大臣となった。
3. 八幡製鉄所が、操業を開始した。

解答
問1 自由民権運動 問2 1→あ、2→う、3→お


③政治

 問題1 

現在では、国の権力を3つに分け、お互いの権力をおさえあうしくみとなっています。
衆議院の解散の決定にあてはまるものを下の図のア.カから選んで、記号で答えなさい。

解答

 問題2 

選挙について、次の問いに答えなさい。

問1
衆議院議員総選挙について述べた文として正しくないものを次から選んで、記号で答えなさい。

ア 必ず3年ごとに選挙がある。
イ 比例代表選挙では、投票用紙に政党名のみを書く。
ウ 被選挙権は満25歳以上である。
エ この選挙と同時に国民審査が行われる。


問2
下の表は、2010年7月に行われた参議院議員選挙のときのものです。
選挙におけるこのような状況は、憲法違反であるという判決が、同年の11月に、ある裁判所で下されました。
このこと について述べた文として正しいものを 次から選んで、記号で答えなさい。


ア 憲法14条の「法の下の平等」などに反するという判決が下された。
イ 鳥取県選挙区よりも、神奈川県選挙区の方が1票の価値が重くなっている。
ウ 憲法違反かどうかの判断ができる唯一の裁判所である最高裁判所で判決が下された。
エ 憲法違反と判断されたため、公職選挙法は裁判所によって改正されなければならない

解答
問1 ア、 問2 ア 

まだまだあります! 家庭学習レベルアップ法

苦手意識マトリクスで優先順位をつける

算数に限らず使えるのが、「苦手意識マトリクス」。
「子どもがどんな単元を苦手としているのかだけでなく、偏差値との関連性も考えましょう。“苦手意識はあるけど正解率は高い”“自分では得意だと思っていてもできない”など、意識と偏差値の乖離が可視化できるはず。 それをもとに、勉強の優先順位をつけていきましょう」(山田先生)。

サイトマップ
人気記事ランキング
01 特集
そのひと言が子どもを変える! 学力を伸ばすほめ方・励まし方
02 スペシャルウィーク
9歳までに身につけたい国語力
03 子育てに効く脳科学のお話
頭をよくする方法はある?

サイト内検索
 

RSS登録
これまでの特集記事



気になる記事ピックアップ
これまでに公開された記事の中から気になる記事をランダムでピックアップし、表示しています。