子どもと親の方針が具体的になったら、いよいよ具体的に学校を検討します。
親はつい自分の時代のイメージで学校を見てしまいますが、最新事情を正確に調べましょう。
下段の「出張お悩み相談室」では、志望校選びで直面するお悩みに対し、3人の先生が回答します!

入学後の親の参加度も要チェック

校風をつくる重要なファクター

共学校のメリットは、男子と女子が一緒に学校生活を送る中で、互いに協力、尊重し合いながら成長できるよさがあります。実社会に近い環境であるというのもひとつでしょう。

一方の男子校・女子校では、異性の目を気にせずに過ごす環境が、独特の校風をつくり上げていると言えます。「男子校は“同じ釜の飯を食う”ような一体感や団結感が、女子校は男子のいない中、力作業やリーダーなど、すべてを自分たちでやることで責任感や実行力が身についたと実感する卒業生が多いようです」(武田氏)

一般に、男子校・女子校には、戦前に設立された伝統校が多く、共学校には戦後にできた学校が多いと言えるでしょう。地域の要請に応えて、男子校・女子校が共学校へと転換されるケースもあります。

男子校・女子校と似ているようで異なる「男女別学」もあります。男女間で学習の理解プロセスが違うことを重視し、「クラス・授業は男女別だが、学校行事やクラブ活動は一緒に行う」とする場合が多く見られます。

進学校or附属校

進学校の特徴を持つ附属校が増加

進学校とは、併設の大学がなく、大学への進学指導に力を入れている学校です。習熟度別の授業や、放課後や土曜日の補習、独自のカリキュラムによる先取り学習など、大学受験を強く意識した体制を整えています。

附属校は併設の大学へ内部進学できることが最大の魅力ですが、「成績などで一定の条件を満たさなければ進学できない」、「人気のある学部は競争が激しい」というところがほとんど。また、大学の理念を今の段階からよく検討する必要があります。最近は、進学校的な雰囲気を持つ附属校も増えてきており、中には併設大学への内部推薦の権利を保留しながら、他大学を受験することができる学校もあります。

カリキュラム

授業時間や補習、クラス編成を確認

私学は、7時間授業や土曜授業で、公立より授業時間数が多い学校がほとんど。また、早朝や放課後の補習、長期休暇を利用した講習を行う学校もあります。進学校なら特に、習熟度別や少人数のクラス編成、高校時の選択教科が文系・理系にどう対応しているかなど、学習体制は入念に確認しておきましょう。大学受験に合わせ、6年間の学習内容を5年間で履修し、高校3年時には受験準備に専念する「先取り学習」を行う学校も増えています。授業時間数が多いからこそ、必要に応じて深い内容を追究することにも力を入れられるのが私学の利点のひとつです。

通学時間

時間だけでなく混雑具合も検討

6年間毎日通学する上で、通学時間は志望校選びの重要項目のひとつです。

学校は近いに越したことはありませんが、自宅の玄関から校門まで1時間程度で通える範囲を通学圏と考えるのが妥当です。

「湘南新宿ラインや、地下鉄と私鉄の相互乗り入れ開通などで通学圏が広がり、ひと昔前に比べてかなり遠い学校に通う生徒もいます。都内から他県への下り線なら通勤・通学ラッシュも避けられますから、越境通学はもはや当たり前ですね。ただ、毎日神奈川県と埼玉県を行き来するような長距離通学は、中学生の子どもにとっては厳しいかもしれません。時間的、体力的に無理なく通えるかどうか、よく検討してください」(武田氏)

朝のラッシュ時にひとりで通えるかどうか、その際の乗り換えや混雑具合など、通学する時間帯に、実際に交通機関を利用して確認しておきましょう。「できれば学校への交通手段を2、3通り考えておくことをすすめます。事故などで交通が滞ったとき、慌てないで対処できます」(鈴木氏)

自宅や学校が最寄り駅から遠い場合は、周辺の環境も重要です。暗い道や繁華街など、一人で歩いても心配な所はないかなど、実際行ってみて確認するのが一番です。

施設

実際訪れてその中で過ごす自分を想像

最新の設備を誇る学校もあれば、伝統と歴史を持つ校舎を大事にしている学校もあります。どちらがよい、悪いということではありません。

6年間過ごす学校として「気に入った」「居心地がいい」と子どもが感じられるかが何より大切。パンフレットを見ただけで判断するのではなく、実際に学校へ行き、目で見て、肌で感じるのが一番です。

どうしてもやりたい部活動がある場合には、その部活に関わる施設も必見。プールの有無、グラウンドの広さや体育館、音楽室の充実度などが大きなポイントになるご家庭もあるでしょう。

また、図書館は蔵書数の多さだけでなく、利用のしやすさ、自習スペースの充実度も気になるところです。

そのほか、食堂や礼法室、チャペルなどの宗教関係の施設、寮などは各学校独特のもの。足を運んで、使用頻度や雰囲気を確かめましょう。

大学進学状況

過去3年間の実績で進学傾向をつかむ

偏差値と並び、親が気になるポイントのひとつですが、あまりとらわれ過ぎないことが大切。「東大に○人合格しているから、この学校はいい」という考え方は安易だと言えるでしょう。

注目すべきは国公立大学と私立大学、理系と文系の割合。また、東大に集中して合格している学校、特定の大学ではなく多種多様の大学へ合格している学校など、合格状況の傾向がわかれば、大学受験に対する指向を推測する目安になります。

「前年だけではなく、できれば過去3年間の実績で検討すると、その学校の真の実績が見えてくるでしょう。

気をつけたいのは、マスコミなどで発表されている数字のほとんどが、大学進学者数ではなく“合格者数”であること。一人の生徒が複数カウントされていることがあるからです。卒業生の数、現役・浪人を含めた数字なのかなど、単純に発表されている合格者数だけでは読みとれない部分もあります。不明な点は説明会などで確認してください」(武田氏)

制服

女子校であれば制服も要チェック

制服が志望校選びのファクターとなるのは、おもに女子でしょう。制服はデザインに目が行きがちですが、意外と規制も多いもの。

「女子校を検討するときは、必ず校則もチェックしてほしいですね。スカート丈やセーター着用の不可、指定の靴下やかばん、髪型など、細かく決められている学校もあります。厳格なルールを望む家庭もあれば、反発する家庭もあるでしょう。入学してから校則を知り、それを親が軽んじると子どもも絶対に従わなくなるので、入学前の確認が必要です」(鈴木氏)

校則は学校案内には記載されていないので、説明会で質問して確認するとよいでしょう。

課外学習

修学旅行や語学研修の充実度

修学旅行の形態は、学習色が強いところ、旅行色が強いところ、行き先を選んでグループで行動するところなど学校によってさまざまです。行き先が海外か国内かも学校により異なるので、一度は確認しておきたいもの。

留学や語学研修は、興味があるなら必ず確認したい項目です。行き先、期間や現地の宿泊場所(寮なのかホームステイなのか)はもちろんですが、学校が考える留学や研修のねらいを知ることも重要。短期間の語学研修の場合はどんな効果が期待できるのか、留学の場合は帰国後の単位や卒業時期についてもしっかり確認し、理解しておくことが大切です。

なお、修学旅行や留学・語学研修には、そのための費用を授業料とは別に積み立てている学校が大半です。

学校の規模

小規模の学校はアットホーム

生徒数も校風をつくるひとつの要素。一学年が400人以上の学校は規模が大きいと言えるでしょう。

「大規模校は、生徒が多いためクラスのレベル分けも細かく、選択授業も豊富にあったりと、いい意味で競争心を煽ることになる場合が多いようです。部活動の種類も多いので、選択肢の幅も広く、活躍の場が多いのも特徴です。

一方の少人数校というのは、一学年が150人程度の学校を指すようです。生徒一人ひとりに先生の目が届きやすいので、先生と生徒の関係も密になります。卒業後も先生がずっと覚えてくれているなど、アットホームな雰囲気の学校が多いようです」(武田氏)

費用

学費以外にもこんなにかかる

私立校は、公立校と比べてかなりの教育費がかかります。親としては、いったいどのくらいかかるかというのは前もって確認しておきたい項目のひとつです。

初年度の納入金は入学金をはじめ、授業料、施設費、諸会費、教材費など。首都圏では100万円前後のところが多いようです。

気をつけたいのはこれ以外の費用。たとえば学校債や寄付金。最近は寄付金制度がなかったり、任意のところも多いですが、「任意」と書いてあっても、実際は義務のようになっているところもあるようです。

制服代は数万円から30万円近くまで学校によって差があります。制服だけでなく、靴下やセーター、コート、サブバッグなども指定のものに限定しているところもあり、それを含めると大きな出費になる場合もあります。

また、修学旅行や林間学校、留学、語学研修のために、毎月一定額を積み立てている学校も多く、行き先が海外ともなると、毎月の積立額も多くなると言えます。

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