志望校に対する家族の意見を一致させる
体調管理を今まで以上に意識する
学習バランスは志望校に合わせて調整
最後まで自分の弱点と向き合う
親はタイミングよく褒める



難問ではなく基本問題に力を注ごう

睡眠不足はNG 学校も休まないで

11月後半以降の直前期、ほとんどの親子が、焦りや不安にとらわれ、精神的にもきつい時期と言えます。ここを乗り越え、ベストの状態で試験当日を迎えるためには、どのような心構えが必要なのでしょうか。 

まず重要なのが、生活面。親のサポートが鍵となる最たるところです。「四谷大塚でも、校舎ごとに毎年必ず何人か、風邪を引く子どもがいます。心と体はつながっているので、体調が悪ければ精神状態も悪化し、試験を受ける前から、だめかもしれない、と思い込んでしまうもの。健康でいることが、合格するためにもっとも大切であると、まずは肝に銘じてください」(算数・松寺先生) 

直前期は特に無理をして勉強してしまいがちですが、体調管理を考えるうえで、一番大切なことは「睡眠」です。「子どもは発想が極端になりやすいため、直前期には夜更かしをして勉強したがることもよくあります。しかし、夜更かしをしてうまくいった例を私は知りません。睡眠不足は、結局翌日の集中力の欠如につながり非効率です。子どもの勉強を中断してでも、睡眠だけはしっかりとらせてあげなければいけません」(理科・中久木先生) 

さらに、学校を休んで勉強時間を確保することも、おすすめはできません。「残り2か月を切り必死になる気持ちも理解できますが、子どもたちは、受験生である前に小学生です。両立している子が数多くいるわけで、そこから目をそむけて勉強して合格を勝ち取ったところで、両立してがんばってきた子には到底かなわないでしょう。また、学校が子どもにとって息抜きになっている場合もあります。それなのに無理に休ませ、親とべったり過ごすことは精神的なストレスになる場合もあります」(国語・弦間先生)

直前期に、父・乱入!? 第一志望は変えないこと

過去問にも取り組み、実践的な勉強にシフトしているはずなのに、結果に表れにくいのが11月後半~12月前半。子どもの気持ちも落ち込みがちです。それをサポートするために有効なのが、"第一志望への思い"。

「11月の成績が芳しくないからといって、第一志望は変えてはいけません。その軸がブレると、子どもは一気にやる気を失い、第二志望以降の学校すら残念な結果となる例もあります。もし合格が難しそうでも、目標としての第一志望は必要だと考えましょう」(社会・斉藤先生)

「本人に、何か思うところや”気づき”があると、途端に集中力が増して成績が一気に伸びることがあります。第一志望への思いや、入学後に出会える楽しさを再認識させてあげると、そのきっかけになるかもしれませんね」(理科・中久木先生) 

第一志望がブレないために必要になってくるのが、家族での意思統一です。たとえば、母と子が一致していたとしても、今まであまり口を挟まなかった父親が、直前期になって受験のことが気になり出し、第一志望に反対するといったような”家族不一致”がこの時期には起こりがちだそう。

「お父さんの中には、自分の時代の評価から"あの中学には入れさせられない"と相談に来る方もいますが、昔と今では価値観がまったく違います。現在は偏差値や設備が向上した進学校になっているところもたくさんあるのです。親心もわかりますが、今までの勉強や本人の思いを覆すような行為はNGです」(社会・斉藤先生)

「父親と母親で言っていることが違っては、子どもは混乱するばかり。たとえ意見に違いが生じても、子どもの前でそれを見せてはいけません。いないところで話し合い、子どもと接するときには、必ず意見を統一させておきましょう」(理科・中久木先生)

応用より弱点克服 基礎教材を見直そう

勉強面で大切なのは、まず「直前期こそ基礎教材に立ち返る」ということ。

「試験場で大きな武器となるのは、子どもの自信です。あれもこれもやらなきゃいけない、という気持ちはわかります。しかし、あまり難しい過去問ばかりにトライさせては、子どもは自信を失った状態で試験を受けなければならず、結果としてミスが出てしまいます。直前期だからこそ、基礎に立ち返り、じっくり自信を高めたいところです」(算数・松寺先生)

「切羽詰まった直前期だからこそ、いろいろ手を出してはいけません。今までのルーティーンを崩すことなく、基礎教材にじっくり取り組み、成功体験を重ねることで自信を持って本番に臨めます」(国語・弦間先生) 

具体的には、弱点克服のための勉強に努めるべきだと言います。「直前期でやるべきことは、応用力を磨くより弱点を克服すること。最後まで自分の弱点と向き合い、少しでも穴をなくすことが、点数の底上げにつながります」(算数・松寺先生) 

教科ごとの学習時間の振り分けに関しては、基本的には志望校の配点に合わせてウェイトを決めます。「志望校の配点に加え、自分の弱点なども考慮して、トータルでもっとも効率よく点数が底上げできるものに学習のウェイトをかけるといいでしょう」(社会・斉藤先生) 

今まで算国に注いできた時間を、理社に振り分けるのもひとつの選択肢。「理社は、知識問題などすぐに得点につながる要素があります。特に、志望校の理社の配点が算国と等しいならば、直前期は理社重視でいいと思います。たとえ理社の配点が低くても、誰もが取れる問題を落とさないような勉強は必要です」(国語・弦間先生) 

必死になって勉強している我が子への声掛けは、やはり褒めることが中心。しかし、何事も褒めてばかりでは逆効果になってしまうこともあります。「子どもは親が思う以上に、言葉のウソを見抜き、しらけてしまいます。計算をせず、がんばったことに関してだけ褒めること」(理科・中久木先生)

「やみくもではなく、子どもが自分なりに何かを達成したときに、タイミングよく褒めましょう。それが大きな支えになります」(社会・斉藤先生)

年末年始のイベント

年末年始は、いろいろとイベントが重なる時期。1日くらい勉強を休んで、家族の一員としてクリスマスやお正月のイベントに参加することも、よい息抜きとなるでしょう。特に、お正月の塾のない日は、本番に備え、英気を養う最後のタイミングとなります。遊ぶときは思い切り遊び、気持ちを切り替えて勉強に取り組ませたほうが、親も子も、お互い納得のいく受験本番を迎えられるはずです。

学校の行事

修学旅行や文化祭など、小6の行事は、小学校生活の総決算。小学生としては一番楽しい時期ですから、子どもも充実感を持って臨みます。それを受験の直前期だからとあきらめさせる必要はまったくありません。中学受験も学校生活も100%やり切ることが、子どものこれからの人生における自信にもつながります。一度しかない小学校時代、思い出を作ることも大切にしてください。



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