中学受験当時に同じ塾に通っていた、現・中学1年生6人に、「受験直前期」を振り返ってもらいました。親のこと、塾のこと、勉強のこと……。友だちの前だからこそ話せる受験当時の本音を、じっくり聞いてきました。

左から、松井啓輔くん(駒場東邦中学校)、松井友希さん(洗足学園中学校)、岡田健太郎くん(開成中学校)、大貫麻衣さん(フェリス女学院中学校)、池村美咲さん(渋谷教育学園渋谷中学校)、内田純也くん(本郷中学校)

問題数や配点が変わったことが不安

――今回は、四谷大塚の卒業生で、塾でも仲がよかったという6人に集まってもらいました。受験が迫ってきたときに、皆さんがどんな気持ちだったかを中心に、友だち同士だからこそ言える本音を、どんどん話してくださいね。まずは、受験直前期に悩んでいたことがあったら教えてください。
松井啓輔くん(以下、松井(啓)):僕は、志望校が12月まで固まっていなかったことです。最初はサレジオ学院に行きたいと思ってたけど、駒場東邦の学校別対策授業に通っていたので、結果的にはそれが決め手になったかな。
岡田健太郎くん(以下、岡田):啓輔はずっと迷ってたね。僕は学校別対策が開成コースで、あまり迷わなかった。
池村美咲さん(以下、池村):私もあまり迷わなかったな。秋から、渋谷教育学園渋谷に決めていました。でも、父が学校説明会に行って「今年から算数の問題数が変わる」と聞いてきて。悩んだというか、ドキドキしました。

――説明会はやはりとても大切ですね。実際、問題数は変わりましたか?
池村:はい。
大貫麻衣さん(以下、大貫):私が志望したフェリス女学院も、今年から配点が変わると聞いて、焦ったなあ。全教科100点満点だったのに、理科と社会の配点が60点に減ったんです。

――2人はその時、どうやって対応したんですか?
池村:変わると言われても、やっぱり過去問しか手がかりがないから、不安を消すために過去問を解きまくりましたね。過去5年分、全部やりました。
大貫:私も、過去問。理社であんまり差がつかないなら、算国をがんばらなくちゃと思って。1月は特に、算数と国語の過去問をたくさんやったけど、それでも不安で、入試直前に自信がなくなってしまって……、点数がよかったときの成績表を眺めて、気持ちを奮い立たせていました。
松井友希さん(以下、松井(友)):そうなんだ。私も、不安はあったなあ。算数の図形が特に苦手だったから、過去問を何回も解いたり、テキストに載っている問題をいっぱい解いて。成果が出て、入試ではまずまずできたからほっとしました。

――過去問を解くことで、不安に立ち向かっていたんですね。
岡田:僕も、過去問の点数が伸びなかったのが当時の悩みだったから、過去問はたくさん解きました。開成は、算数を10年分、ほかの教科は6年分やりました。
内田順也くん(以下、内田):気合い入れてラストスパートかけてたよね。僕は自分なりにはがんばっていたけれど、なかなか踏ん切りがつかなかったんだよな。
松井(啓):踏ん切りっていうか、朝が弱かったんだよね。
内田:そうそう。本当にそれが悩みでした。夜は24時くらいまで勉強していたけれど、朝はギリギリまで寝ていて。1月の入試でも、結果的には朝のテストがぼろぼろ……。これはやばいと気合いを入れ直して、2月の試験では早起きできたけれど、今考えると、やはり早い時期から朝型にしておいた方がいいですね。

塾の雰囲気は明るい!親への感謝の気持ちも

――直前期の塾って、どんな雰囲気なんですか? やはり緊張感が漂っているというか……?
松井(友):全然!
内田:普段と変わらなかったよね。
岡田:全然ピリピリしてなくて、むしろ直前期の方が、なんだかがやがやしていたような。
松井(啓):て言うか、君が一番がやがやしてたじゃん!
岡田:まあね。
一同:(笑)
池村:塾はずっと雰囲気がよかったから、授業の合間のおしゃべりとかも楽しかったです。
大貫:そうそう。話題はやっぱり勉強のことが多かったけど、友だちと話すことが息抜きになったという感じです。
松井(啓):僕の家は、というか松井友希さんは僕の双子の妹なので、家が一緒だけれど(笑)、12月まで友だちと遊ばせてくれました。週1回、塾がない日には、17時とか18時とかまで遊んでいて、それがうれしかった。
松井(友):うんうん。

――ご家庭がそういう教育方針だったんですね。ほかの皆は、親にしてもらってうれしかったことはありますか?
内田:僕は、お母さんが勉強を教えてくれたことかな。わからないけれど、先生に聞くほどでもないような問題は、結構教えてもらっていました。
池村:私は、お母さんがこまめに部屋の掃除をしてくれたところ。いつもきれいな環境で勉強できたのが、今思えばとてもよかったです。
岡田:勉強の環境を整えてくれたところは、僕も親に感謝しています。小4の弟がいるのですが、僕が勉強している間は静かにさせてくれたり、弟を連れて出かけてくれたり。その間、集中して勉強させてもらいました。
大貫:私は、差し入れ。12月から生活を朝型に変えて、寒い朝に勉強していたら、お母さんが温かいココアを作ってきてくれて、うれしかったです。
松井(友):私は、プリントを整理してファイリングしてくれたこと。その間に勉強できたし、作ってもらったファイルもよく見て活用していました。

――やはりそれぞれ、うれしい思い出がありますね。反対に、嫌だなあと思っていたことはありますか?
岡田:うーん、あまりなかったなあ。勉強は僕に任せてくれていたし、生活管理なんかは、お母さんが縁の下の力持ちって感じでやってくれていたし。
松井(啓):僕も特にないですね。あまりきつく勉強しろとも言われなかったし、自由にさせてくれました。

――それはいい意味で、意外ですね。親とケンカなんかもしなかった?
岡田、松井(啓):はい。
大貫:ケンカというほどではありませんが、母に急かされることはありましたね。私の家は小学校まで歩いて25分くらいかかったので、帰宅後すぐに塾に行かなければいけませんでした。そのとき、自分では急いでいるつもりなのに、母に「塾に遅れちゃうわよ」と言われたのはちょっと嫌でした。でも、嫌って言うより、仕方のないことですよね。
池村:私もそれほど嫌だったことはないけれど、強いて言えば、お母さんとケンカすると、お父さんに告げ口されて、お父さんからも怒られて……。あのパターンはちょっと嫌だったかも。黙っててくれたらいいのにって。
内田:うちは、お父さんが勉強に口を出してきたことがちょっと嫌でした。発言はするけど、中学受験のこと勉強してないんですよ。10分くらいで解説できる問題を1時間かけられたり、算数の問題を数学の方法で解かれたり。もっと中学受験の勉強してから、教えてほしかったなあ(笑)。まあ、それで助かることもあったけど。
松井(友):そっか。でも勉強してるし、それはいい方だよ! 私はお母さんと仲がいいから、勉強しているときもやたら話しかけてきちゃうんです。別に勉強に関係ないことで(笑)。
内田:あっ、うちもあるある!それでこっちが話に乗ると「ごめんごめん、勉強しなきゃね」って制される。
松井(友):「なにそれ!」って思いました(笑)。
一同:(笑)

――当時はともかく、今となっては、いい思い出になっているみたいですね。

直前は苦手対策が主流 時事問題の教材も活用

――受験直前には、どんな勉強をしていましたか?今までの話から考えると、過去問には皆それぞれ力を入れていたようですが。
松井(啓):僕は、直前期は得意な教科をたくさんやって、苦手な教科はほとんど解きませんでした。社会は好きだったから結構やったけれど、国語は過去問もやらなかった(笑)。

――それは大胆! 得意を伸ばすタイプだったんですね。
松井(啓):はい。だからあまり勉強をキツいと感じるようなタイミングはありませんでした。
内田:それ、すごいな! 僕は算数が苦手だったから、直前期にも、「四科のまとめ」などをとにかく大量に解いていました。国語も苦手気味だったので、過去問を解きながら「記述はこんなことを書けばいいのかな」と考えたり。あとは、塾の行き帰りで四谷大塚の「ニュース最前線」を読んで、時事問題の対策をしました。
池村:「ニュース最前線」は、私も毎日のように見ていたなあ。社会が苦手だったから、「四科のまとめ」も読んだり、そこにたくさん時間を使ったと思います。得意な算数や理科には、あまり時間を割きませんでした。
松井(友):私は社会の年表を覚えるのが苦手で、「四科のまとめ」の最後についてる年表をコピーして、直前まで持ち歩いて暗記していました。重要なところはマーカーで線を引き、シートで隠せるようにして。ほかの教科は、割とバランスよくやっていたように思います。
大貫:私は生物が苦手だったから、「四科のまとめ」と「予習シリーズ」の問題をとにかく何度もやり直しました。得意な算数と社会は、それほどやらなかったです。
岡田:皆、直前期は結構、苦手対策に時間をあてていたんだ。僕はひとつのものに集中するというより、どの教科も勉強していました。直前期だから何かした、というわけではなくて、11月から同じペースで、目の前に問題集があれば、それを片っぱしから解き続けていたという感じ。

――たとえばどんな問題集ですか?
岡田:四谷大塚には「週テスト問題集」っていうテキストがあって、4コースでそれぞれ違う内容なんですが、それを全コース分やりました。とにかく問題をこなしたくて。
一同:すごっ!

過去問対策はもっと早めに始めたかった

――直前期に、「もっとこうすればよかった」と思うことはありますか?
岡田:僕は12月から1月にかけて本格的に過去問対策を始めたけれど、もう少し早く手をつけておけばよかったと思います。解き直しをする期間もかなり短期間になってしまったけれど、できれば1回解いた後、3週間くらい空けた方がよかった。
松井(啓):僕も、過去問対策が遅かったこと。志望校が決まったのが遅かったこともあって12月から始めたけれど、11月からやればもっと余裕を持ってできたと思います。
池村:私は、11月から過去問対策をしたけれど、志望校は固まっていたから、もっと早く始めてもよかったな。

――過去問対策は、ある程度余裕を見て取りかかった方がよさそうですね。ほかにありますか?
大貫:他塾の模試をもう少したくさん受けて、いろんな問題に対応できるようにしておけばよかったと思います。四谷大塚の合不合判定テストなどの模試は全部受けていましたが、数をこなすと、どうしてもその傾向に慣れてきちゃうので。

――模試の内容はそれほど違うもの?
大貫:そうですね、聞かれ方が違うというか……。
岡田:僕は聖光学院用の模試を受けたくて、早稲田アカデミーの模試とか受けに行ったなあ。
内田:僕は、もっと早く入塾しておけばよかったなあ。小4くらいから中学受験はするつもりだったけど、何だか「塾」ってものに抵抗があって。小5の夏期講習から入ったけれど、せめて小4とか。
松井(友):それって直前期の話じゃなくて、前提の話だね……。
一同:(笑)

インフルエンザ注意!体調は自己管理も大切

――受験直前期で、思い出に残っているエピソードなどはありますか?
内田:僕は、12月にインフルエンザにかかりました。実は毎年のようにかかるから、予防接種は受けていたけれど、まさかの新型に感染しちゃって。
松井(啓):入試直前じゃなくてよかったよね。
松井(友):風邪対策もあって、1月は学校に行かない人もいますよね。私も1週間くらい休みました。
松井(啓):僕も前日は休んだな。
岡田:僕は風邪対策というわけではないけれど、1月は学校を多めに休みました。1週間で5年分の過去問を解き、さらに解き直してと、家でかなり集中して勉強していました。

――なるほど。学校を休むかどうかの判断はご家庭にもよりますが、健康管理は親だけじゃなく、自分でも気をつける必要がありますね。

持ち物はしっかり確認 筆記用具は位置に配慮

――受験当日、思ったことや感じたことはありますか?
岡田:腕時計の置き場所に悩みました。机に置いて落ちたら困るし、腕にしてると見る度になんだか試験官に怪しまれるような気もして…(笑)。結局、腕につけて受験しました。
大貫:フェリスは、試験会場に時計がないんです。だから、時計は絶対必要。入試の持ち物にも書いてありました。
松井(友):私は、ある試験日に、目の前の席に友だちが座ってびっくり!心強く思ったことを覚えています。
内田:僕は、物を落とすのが嫌で、机の端寄りに消しゴムを置いて、その内側に鉛筆を置いていました。
岡田:あっ、僕と逆だ。僕は鉛筆を輪ゴムで束ねて一番外側に置いて、その内側に消しゴムを置いたよ。
松井(啓):そう言えば、土佐塾中学を受験したとき、試験会場が大学だったんだけれど、机が斜めの作りになっていて。物を落とす人が続出してたな。

――物を落とさない工夫は事前に考える必要がありますね。ほかには?
池村:渋渋とか渋幕、渋谷教育学園系は、試験が始まる前に「リラックス体操」っていう体操をやるんです。放送がかかったら試験官の生徒が前に出てきて体操して、受験生はその真似をするんです。最初はびっくりしたけれど、意外とよかった(笑)。
岡田:僕も渋幕を受けたとき体操したよ! 体がほぐれると、気持ちもほぐれる感じがするよね。
池村:うん、わかるわかる。そう言えば、渋渋の入試の日は、電車が止まったなあ……。
松井(友):えっ! 間に合った?
池村:うん。会場は7時半に開くことになっていたけれど、その前に着くように余裕を持って出発したから。それでも着いたのが8時くらいでギリギリでした。早く行っておいてよかった。
岡田:僕も、試験の1時間半前には、学校に行くようにしていました。もちろん交通のこともあったけれど、試験会場で座っていると、その場の空気に馴染むというか、緊張が和らぐので。

受験を乗り越えて充実した中学生活を!

――最後に、受験を乗り越えて中学に入った今、楽しいことはなんですか?
松井(友):部活! 合唱部に入ろうと決めていたので、毎日楽しいですよ。
池村:私も部活。陸上で長距離をやっています。
大貫:私はバトミントン部! あとは休み時間に、友だちと思う存分おしゃべりできることもいいですね。
松井(啓):僕も、休み時間に友だちと遊ぶことが一番かな。
内田:女子は、部活って意見が多いんですね。僕は勉強。新しい発見があってやりがいがあります。
岡田:僕は科学の授業が楽しい。先生の話がおもしろくて、授業が待ち遠しいです!

――皆、本当に楽しそう。今後の学校生活も充実したものになりそうですね。今日はありがとうございました。

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