夏休みは勉強に集中する大事な時期ですが、その合間に小旅行やハイキング、はたまた近所の公園を散歩するなど、自然の中でホっと一息つく時間をつくってみてはいかがでしょう。今回は、そんな自然の中で、好奇心のスイッチを押してくれる本を紹介します。

 低学年向けにおすすめなのが『セコイア』です。北米に自生する非常に背の高い木で、東京都文京区にある小石川植物園にもあります。木の成り立ちや生態について詳しく説明されているので、この本を読みながらセコイアの木を見上げ、自然や環境に思いを馳せてもらえたらと思います。『いしのはなし』では、大自然が長い年月をかけてつくりだした鉱物である石について紹介。道端や河原で目にする石の生成過程と地球の歴史を重ね合わせ、想像を膨らませることができる一冊です。『空の名前』は、雲や雨、雪のほか、二十四節気についても書かれています。ルビがない箇所もありますが、空を見上げて「あの雲は何という雲かな?」と思う気持ちと、写真つきでその説明が載っているこの本は、強く惹き合うと思うのです。また、動物や魚たちの生態と、東日本大震災の復興に向けた人間の努力の結集を描いた『がんばっぺ!アクアマリンふくしま』(フレーベル館)もおすすめです。

 高学年向けには、『新編 チョウはなぜ飛ぶか フォトブック版』を。チョウの飛び方や、オスはどのようにメスを見分けるかなど、著者が小学生のときに感じた疑問を出発点として解説していきます。小学生の疑問が出発点なので、子どもの視点で楽しめます。『月の力のひみつ』では、月が植物や人間など、さまざまな生物にどう影響を与えているかを紹介しています。小学4、5年生で勉強する天体の仕組みとリンクする内容です。『日本気象協会 気象予報の最前線』では、気象予報の仕組み、測定の方法などについて紹介。予報の最前線から裏側までわかるので、毎日の気象予報が楽しく見られるようになるでしょう。夜空の星を見上げるのが好きな子には、『なぜ、めい王星は惑星じゃないの?』(くもん出版)も、おすすめしたいと思います。

 受験勉強で得た知識と実際の現象をリンクさせる形で、自然を見る力、素朴なものを感じる力を、一緒に伸ばしていってもらいたいと思っています。

『セコイア 世界で いちばん高い木のはなし』

ジェイソン チン【著】
萩原信介【訳】

11年刊/福音館書店/ 1,300円+税
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詳細なイラストと説明でセコイアの木に親しむ

世界一高くなる木・セコイアについて書かれた本を読み進むうち、少年は地下鉄の駅からセコイアの森に出てしまいます。絵と文章でセコイアについての知識が細かく描かれ、さらには少年の物語と絶妙にリンクして、この木について詳しく知ることができます。

『いしのはなし きれいでふしぎでやくにたつ、ちいさなちきゅう』

ダイアナ・アストン【著】
シルビア・ロング【絵】
千葉茂樹【訳】

13年刊/ほるぷ出版/1,500円+税
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長い時間をかけてつくられた石のかけらたち。その形や色から、地球の歴史を感じてみませんか。

『空の名前』

高橋健司【著】

99年刊/角川書店/ 2,500円+税
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空を見上げて思いを馳せるときに、役立つ一冊です。図鑑のような体裁なので、何度でも楽しめます。

『新編 チョウはなぜ飛ぶか
フォトブック版』

日髙敏隆【著】
海野和男【写真】

11年刊/朝日出版社/ 1,900円+税
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チョウ好きだった少年が生物研究者になるまで

「なぜ、チョウはいつも同じ道を飛ぶのか?」など、著者が小学生だった頃の疑問から出発していく内容なので、子どもたちも同じ視線で、本の世界に入りこめると思います。シートン動物記やファーブル昆虫記と並ぶ一冊。どこから読み始めても、楽しめます。

『日本気象協会 気象予報の最前線』

深光富士男【著】

14年刊/ 佼成出版社/1,500円+税
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民間気象会社「日本気象協 会」に属する気象予報士は220人以上。毎日の気象予報の裏側に迫ります。

『月の力のひみつ
魔女が教えるムーンパワー(もっとたのしく夜空の話)』

関口シュン【著・絵】

14年刊/子どもの未来社/2,500円+税
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小学生の男女二人が月に詳しいおばあちゃんと出かけると……。「月」を題材にした科学絵本。

『どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?
現代将棋と進化の物語』

梅田望夫【著】

10年刊/中央公論新社/ 1,300円+税
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類い希なる将棋の強さはどこから生まれるのか

羽生善治の将棋の特徴や強さの秘密に 迫ると同時に、彼が牽引する将棋界の「今」にも言及。読み進むうち、その人間像が浮き彫りに。

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