言葉にはそれ自体が、さまざまな想像を喚起させたり、物事を違った観点から眺めて発見を促してくれる力があります。つまり、言葉とは角度によって見えるものが異なる万華鏡のようなものと言えるのではないでしょうか。今回は、そんな言葉の魅力が味わえる本を紹介します。

       

まず、低学年向けには『漢字だいぼうけん』を。学校でたくさんの漢字を習った男の子・すうくん。「見る」の中に「目」があったり、「上川」の読み方を「かみかわ」か「うえかわ」で迷ったり。漢字に秘められたおもしろさを感じ取ってもらえるはずです。さまざまな角度から言葉を感じ取ってみようから大人へと旅立つ瞬間を暗示的に示しています。大人と子どもの境界線を言葉が突き破り、それぞれの世界に共通のものを流し込もうとしている世界観を感じてみてください。こうした本を通じ、さまざまな角度から言葉に出会うことで、これまでにない新しい発見を得ることができるのではないかと思います。言葉が織りなす万華鏡の世界を感じ取り、自分自身の内なる世界を広げてみてください。『うそ』は、狼少年などうそに関連する悪い例を挙げつつ、それでもみんな、うそをついている……など、うそにまつわる真実を言葉によって探求していくお話です。『ぼくからみると』は、昼過ぎのひょうたん池にいる人間や魚、雨がえるなど、さまざまな生物たちの 視点から世界を眺めた絵が描かれています。大自然に包まれるように生き物が存在していることを、絵と言葉で伝えてくれます。

       

高学年向けのおすすめは『言葉屋言箱と言珠のひみつ』です。小学校5年生の詠子はおばあちゃんが「言葉を口にする勇気」と「言葉を口にしない勇気」を提供する言葉屋であることを知り……。言葉が人間に及ぼす作用を目に見える形で伝えてくれる物語です。

       

世の中にはさまざまな「無」と「有」があります。この春から、いろいろな道に進み始めた子どもたちにとって、これらの本がその背中をそっと押すようなエールになってくれたらと思います。

『ぼくはフクロウを飼っている』は、フクロウを飼いたいと思った少年・コウタがフクロウについていろいろと調べるうちに、あることに気づいていくお話。言葉の世界における価値観の転換を感じてもらえるのではないかと思います。『辻征夫詩集 みずはつめたい』は、詩集ですが、中でも印象的だったのが「突然の別れの日に」。母に叱ら れている自分を外から眺めているという内容で、ある日突然、無垢な子ども言葉にはそれ自体が、さまざまな想像を喚起させたり、物事を違った観点から眺めて発見を促してくれる力があります。つまり、言葉とは角度によって見えるものが異なる万華鏡のようなものと言えるのではないでしょうか。今回は、そんな言葉の魅力が味わえる本を紹介します。まず、低学年向けには『漢字だいぼうけん』を。学校でたくさんの漢字を習った男の子・すうくん。「見る」の中に「目」があったり、「上川」の読み方を「かみかわ」か「うえかわ」で迷ったり。漢字に秘められたおもしろさを感じ取ってもらえるはずです。さまざまな角度から言葉を感じ取ってみようから大人へと旅立つ瞬間を暗示的に示しています。大人と子どもの境界線を言葉が突き破り、それぞれの世界に共通のものを流し込もうとしている世界観を感じてみてください。

こうした本を通じ、さまざまな角度から言葉に出会うことで、これまでにない新しい発見を得ることができるのではないかと思います。言葉が織りな す万華鏡の世界を感じ取り、自分自身 の内なる世界を広げてみてください。

『漢字だいぼうけん』

宮下すずか【著】、にしむらあつこ【絵】
14年刊/偕成社/ 1,000円+税
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漢字っておもしろい!
新たな発見に出会おう

漢字の中に別の漢字が含まれていたり、さまざま な読み方がある漢字に戸惑ったり……。はたまた 書き方がちょっと違うと意味が変わる漢字がある など、主人公・すうくんが、日常の中でさまざまな 漢字の特徴を発見します。すうくんのユニークな 視点が漢字のおもしろさを伝えてくれます。

『うそ』

中川ひろたか【著】、ミロ コマチコ【絵】
14年刊/金の星社/ 1,300円+税
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うそは悪いこと。でも映画 俳優はうその世界で演じて いる。うそって、一体どうい うことなんだろう

『ぼくからみると』

高木仁三郎【著】、片山健 【絵】

14年刊/のら書店/ 1,400円+税
Amazonで購入

ひょうたん池の昼下がり。 人、魚、雨がえる、トンビ などさまざまな生き物が、 それぞれの視点で存在しています。

『言葉屋 言箱と言珠のひみつ』

久米絵美里【著】、もとやままさこ【絵】

14年刊/朝日学生新聞社/ 1,000円+税
Amazonで購入

言葉を口にする勇気と
口にしない勇気の物語

雑貨屋だと思っていたおばあちゃんの本業は、実は 言箱と言珠を提供する言葉屋でした。ある夏、小 学5年生の詠子は言葉屋の成り立ちと使命を知り、 言珠職人の見習いとして、おばあちゃんからさまざ まな教えを受けていきます。言葉の大切さに気づかせてくれる物語。

『ぼくはフクロウを 飼っている』

下田智美【著・絵
15年刊/偕成社/ 1,400円+税
Amazonで購入

家でフクロウを飼いたくて、フクロウについて調べ始めたコウタ。最終的に、彼がくだした決断とは……。

『辻征夫詩集  みずはつめたい』

辻征夫【著】、水内喜久雄 【選・著】、大滝まみ【絵】
04年刊/理論社/ 1,400円+税
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大人と子どもの境界線を言 葉で突き破り、双方の世界 を混ぜ合わせ、新しい価値 観を与えてくれる詩集です。

『1964 年の東京オリンピック開 催を情熱で実現した人 フレッド 和田勇』


松岡節【著】、さかいしん【絵】
14年刊/出版文化社/ 1,200円+税
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数々の苦難を乗り越え
オリンピック開催に尽力

数奇な運命をたどりながらも海外で暮 らし、東京オリンピック招致のために 奔走した日系アメリカ人・フレッド和 田勇の生涯を描いた一冊。

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