クイズ感覚で親も中学入試問題に挑戦!
「わかるオモシロさ」「解ける喜び」を再発見してください。 

次の文章を読んで後の問いに答えなさい。

制限時間 3分 難易度★★★★★
女子学院中学校(平成27 年度 一部改)

    もし日本が島国でなかったらどうなっていたでしょう。島国と内陸国を比較しながら考えてください。

知識として覚えるだけではなく理由や背景を考えよう

カチ恵 

選択問題なので一見簡単そうですけど、かなり悩みました……。

先生

子どもにとっても、かなり難しいと思います。答えは出せましたか?

カチ恵 

迷いましたけれど、イ、エ、カの三つにしました。いかがかしら? 

先生

二つは合っています。

カチ恵 

一番自信がないのはエなんですけれど……。

先生

逆に、すんなりと判断できた選択肢はどれですか?

カチ恵 

まず、カは正しくて、キは間違いだと思いました。東南アジアなどには島国がありますし、ヨーロッパの島国と言えば、まずイギリスが思い浮かびましたわ。

先生

はい。でも、小学生は、すんなり答えられない子もいるでしょうね。たとえば、アジアと言えば中国や韓国など東アジアだけをイメージしてしまって、中東や東南アジアのこと考えずに答えてしまう子もいます。

カチ恵 

確かに、子どもはまだ世界地図がしっかり頭に入っていないかもしれませんわね。

先生

大人にとってはイギリスが島国なのは当たり前のことですが、そういう知識がない子も少なくありません。さて、次にわかったのは?

カチ恵 

オは間違いですね。日本にもアイヌ民族がいますし。

先生

その通り。アイヌ民族については教科書でも取り上げています。

カチ恵 

クの「国がまとまりやすい」というのは、なんとなくもっともらしく聞こえるので、迷いました。

先生

インドネシアやフィリピンなどの島国は大統領制なので君主はいないのですが、そこまでちゃんと知識がある子は多くはないと思います。

カチ恵 

アは、どうでしょうか。

先生

これは、歴史の問題ですね。問題文によれば、「大陸に領土を持たない国」が「島国」です。日本がかつて、大陸に領土を持っていたことを知っているかどうか。

カチ恵 

韓国を植民地にしていたこともありますものね。

先生

はい。韓国併合は必ず覚えておきましょう。イはどうでしょうか。

サク実 

「大陸は寒暖差が大きい」というのは、確か、旅行ガイドなどに書いてあった気がしますわ。実際にヨーロッパを旅したときにも、そう感じましたわ。

先生

実体験から考えたんですね。子どもは、授業ではこうした海外の気候のことなどはほとんど習いません。でも、日本地理でも、「海に面していない盆地は夏は暑く、冬は寒い」ということを学習します。なぜそうなるかというと、水は温まりにくく冷めにくいの で、海に囲まれている島国や沿岸部もその影響を受けるのです。理屈がわかっていれば、「大陸の内陸部は寒暖差が大きい」ということも考えられるでしょう。

カチ恵 

ただ「盆地は寒暖差が大きい」と丸暗記しただけでは気づけないでしょうね。

先生

本質的な理解が問われますね。

カチ恵 

となると、エが間違い?

先生

そうですね。島国は貿易が不利、ということはありません。島国では船を使った海洋貿易が発達します。大量のものを一気に運ぶには、陸上交通より船の方がむしろ有利なんですよ。

カチ恵 

なるほど。

先生

陸上交通と海上交通、それぞれの長所・短所は理解しておきましょう。

カチ恵 

では、ウは正解なんですね。

先生

これは、元寇を思い出すといいでしょう。朝鮮半島を征服した元の軍が、日本にも侵攻しましたが、海が荒れたために失敗しましたね。

カチ恵 

地理だけではなく、歴史や政治など、いろいろな視点が必要な、深い問題ですわね。どうやって対策すればいいんでしょうか?

先生

さまざまな知識を結びつけ、応用する力が求められています。知識を暗記するだけではなく、その理由や背景まで学びましょう。難問を解きほぐす力が身についていきます。

ア: 日本はかつて、朝鮮半島を領土の一部として併 合したことがあります。
エ: 島国では、船を使った海洋貿易が発達しやすく なります。
オ: 島国が一つの民族だけで構成されるとは限り ません。
キ: ヨーロッパにある島国としては、イギリスやア イスランドなどがあります。
ク: 君主とは、国王や皇帝など世襲によって国を治める最高位の人を指します。
A.イ、ウ、カ

連休も終わって、みんな肩の力が抜けてきた頃 だと思います。これから夏に向けて、ぐんと力を伸ばしていきましょう。

遠藤 健雄先生
四谷大塚津田沼校舎主任教授。「難しいことを易 しく、易しいことを深く、深いことをおもしろく」が座右の銘。

正直、詩は入試にはあまり出ないっていうイメージがありましたけど、ちゃんとチェックしておかないとね!

真堅カチ恵さん
何ごともキッチリ、カッチリ進める教育お母さん。子どもは中2と小6の兄弟。

取材・文/西田知子 写真/石井和広、山本倫子 イラスト/曽根愛

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