『日本国憲法 大阪おばちゃん語訳』谷口真由美【著】/ 14年12月刊/文藝春秋/ 1,100円+税Amazonで購入
左:『古事記(日本文学全集01)』池澤夏樹【訳】/ 14年11月刊/河出書房新社/ 2,000円+税Amazonで購入

日本って、どういう国なんでしょう。もし子どもに聞かれたら、何と答えますか? 今月は日本の成り立ちについて楽しみながら学べる本をご紹介します。まずは池澤夏樹さんが現代語訳を手がけた『古事記』。新たに刊行が始まった『日本文学全集』の第一弾です。1300年以上前に書かれた日本最古の神話ですが、明朗な文体でさくさく読み進めることができます。

たとえば、国土をつくるイザナキとイザナミが出会う場面。男神のイザナキが〈きみの身体はどんな風に生まれたんだい〉と問うと、女神のイザナミが〈私の身体はむくむくと生まれたけれど、でも足りないところが残ってしまったの〉と答えます。原文の〈成り成り〉が〈むくむく〉になるところがおもしろい。登場する神様たちの人間臭い魅力にも引き込まれます。〈任された海原を治めようとはせず、成長して髭が拳にして八個分ほども長くなってもわーわー大泣きに泣きわめく〉スサノヲや〈なにかことがあると足をばたつかせて妬みまくる〉イハノヒメには笑ってしまいました。悲恋や戦いもありますが、展開がスピーディで記述はあっさりしているので重くなり過ぎません。巻末の解説も『古事記』に対 する理解を深めてくれるでしょう。

もう一冊おすすめしたいのが谷口真由美さんの『日本国憲法 大阪おばち ゃん語訳』です。谷口さんは法律学者で、9歳の娘と6歳の息子を持つお母さんでもあります。非常勤講師を務める大阪大学の「日本国憲法」講義は〝ベストティーチャー賞〞を4度も受賞したほど人気があるのだそうです。

日本国憲法は現在の日本の礎になっている基本法なのに、学校で習って覚えているのは前文と9条だけという人も多いのではないでしょうか。私もそうでした。大阪のおばちゃんと一つひとつ条文を読んでいくと、思いがけない発見がたくさんあります。たとえば、第19条の「思想及び良心の自由」。「思想」はともかく、どうしてわざわざ「良心」という言葉が選ばれたのか。本書の説明を読むと納得できるのです。憲法は国民にさまざまな権利を与えていることもわかります。今年は戦後70周年。憲法についても議論が持ち上がるでしょう。国民が重大な決断を迫られるかもしれません。その前に憲法の内容と、どんな経緯で生まれたのかくらいは知っておきたいものです。




『酒のさかな』
高橋みどり【著】/
14年11月刊/ 筑摩書房/ 880円+税
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