姿勢や礼節の習得など武道と共通する部分も

かるたは、読み手の声に耳を傾けていち早く札を見つけ、勢いよく札を手で跳ね上げて自分のものにする我が国古来の遊び。今や、全国各地で大会が開かれる競技にもなっています。

かるた競技大会への出場を目的に部活動として行っているのが、巣鴨中学校・高等学校の「歌留多班」です。活動時間になると畳敷きの部室に集まって、読み手を交代しながら実戦さながらのかるた取り練習に励んでいます。

指導を担当するのは、顧問の須藤恭平先生。同校のOBであり、自ら歌留多班を創部しました。競技大会では東日本代表となり、タイトル戦に挑戦するほどの実力者でもあります。

須藤先生の的確な指導のもと、部員たちは着実に力をつけており、歌留多班は大会で必ず入賞者を出すほどの関東の強豪チームに成長しています。

「競技者としての実力が高く、競技経験も豊富な須藤先生が教えてくれることで、自分がどんどん上達している実感があります」と語るのは班長を務める内藤聖貴くん。また、前班長の花輪和くんも、かるたを部活動として行う魅力を楽しそうに話します。

「校内で毎年行われる百人一首大会でかるたのおもしろさに惹かれたのがきっかけです。相手より早く札を取れるとうれしい。その気持ちを何度も味わいたくて、歌留多班に入りました」

かるたにのめり込んで練習に励んだ花輪くんは、高校3年生にして五段の腕前に。このレベルの競技者は全国でも10名に満たないそうです。

「歌留多班はほぼ全員が毎年10ほどの大会に出場します。1試合につき一時間以上かかりますし、場合によっては一日で7試合を戦うときもあります。ですから、瞬発力だけでなく、集中力と体力も自然と向上していきます」

日本古来のものだけに、競技は礼に始まり礼に終わるのが決まり。練習中も正しい姿勢で行うことを心がけるなど、剣道や弓道といった伝統的な武道と共通する部分が少なくありません。

「ルールや作法に従うことで、自身を一人称でなく二人称で捉えられるようになる。かるた競技は精神的成長をもたらします」(須藤先生)

競技人口が幅広く、校外練習や大会でさまざまな年齢層の人と触れ合えるのが特徴。「初出場の大会で小学生の女の子に負け、かるた競技の奥深さを知りました」(花輪くん)

揃いのユニフォームには、校長先生による「生々活機」の書が印刷されている。「チャンスを活かす」という意味があり、試合前にお互いの背中を見合うと気合いが入るのだとか。

大会で賞を目指すのはもちろん、「正々堂々と試合をすること」が各自の目標。「戦う相手に敬意を払い、潔く勝負に挑む心構えも養ってほしいと願っています」(須藤先生)

取材・文/堀雅俊 写真/東京フォト工芸(桑原克典)

夢を追って
「最先端のミツバチの研究で日本の農業問題に貢献した...
私は、外で遊ぶのが大好きな子どもでした。小学校では、休み時間を過ぎても運動場で遊んでいたり、先生の言...>>続きを読む
気になる部活調査隊
郁文館中学校・高等学校
剣道の稽古は、礼に始まり、礼に終わります。板の間の道場に正座して礼を済ませると、素早く防具を身につけ...>>続きを読む
サイトマップ
人気記事ランキング
01 特集
そのひと言が子どもを変える! 学力を伸ばすほめ方・励まし方
02 スペシャルウィーク
9歳までに身につけたい国語力
03 子育てに効く脳科学のお話
頭をよくする方法はある?

サイト内検索
 

RSS登録
これまでの特集記事



気になる記事ピックアップ
これまでに公開された記事の中から気になる記事をランダムでピックアップし、表示しています。