クイズ感覚で親も中学入試問題に挑戦!
「わかるオモシロさ」「解ける喜び」を再発見してください。 

次の文章を読んで後の問いに答えなさい。

問 ――線部「切に思うようになり」とありますが、なぜ井伏鱒二はこのように思うようになったのですか。文中の言葉を使って答えなさい。(※40字程度の解答欄)

制限時間 3分 難易度★★
高輪中学校(平成26年度 一部改)

   文章をそのまま写そうとすると、字数オーバーします。短い言葉で言い換えましょう。

キーワードは残しつつ余分な言葉を削る練習を

カチ恵 

最初は簡単そうに感じましたけれど、うまくいきませんわ。この解答欄ですと、そんなに長い答えにはならないはずですわよね。

先生

そうですね。このくらいでまとめるには、問題文の言葉を丸写しはできません。抽象化して、短い言葉に言い換えることが必要になります。

カチ恵 

言い換えも多少はしてみましたが……。どうしても長くなってしまいますわ。いったい、どこを削ればよろしいのかしら?

先生

では、答えを拝見しましょう。

カチ恵 

よろしくお願いいたします。「アスナロの木を使っている建築物は、長い年月を経てなお木肌がきれいであったり、わずかの風化を見せているにすぎないことを知り、憧れを持つようになったから」としました。

先生

たとえば、「憧れを持つようになった」は「憧れた」と縮めることもできます。それと、「木肌が〜」のあたりももっと短くできそうですね。

カチ恵 

なるほど。模範解答を教えていただけますか?

先生

「建築物が数百年経ってもほとんど風化をしないアスナロの木に憧れを持ったから」となります。

カチ恵 

確かに、短い文の中に要点はしっかりと押さえられていますわね。納得しました。でも、どうすれば、そんな風にまとめられるのでしょう。

先生

もう一度、問題文をよく読んでみてください。傍線部の直前の段落に目が行きますよね。

カチ恵 

はい、答えがこのあたりにあるというのは、すぐに気がつくと思いますわ。

先生

「福山城」と「中尊寺」という二つの具体例が書かれています。このまま写すと長くなってしまいますから、これを一つにしなければなりません。内容的には、ほぼ同じですよね。

カチ恵 

 そうですわね。少し表現が違うだけですから。

先生

「三百何十年」「八百五十年」という数字は、「長い年月」や「数百年」としてまとめます。これはカチ恵さんもできていますよね。あとは、「木肌がきれい」とか「白木の匂いがした」ということは、「風化しない」と言い換えます。「アスナロの木に憧れる」という部分は、どちらの例にも共通していますね。

カチ恵 

そうやって一つひとつ確実に押さえていけば、それほど難しい作業ではありませんわね。

先生

具体例が二つ並んでいるときは、まず共通点を探すことです。ここでは、「風化しない」「憧れ」などが見つけられるので、それらが抜け落ちないように気をつけながら、ほかの不要な言葉を削っていきます。

カチ恵 

二つの例を、一つにまとめるんですわね。では、具体例が一つの場合は、どうなりますの?

先生

基本は同じです。大事な言葉を残して、意味の変わらない範囲で余分なところを削っていきます。たとえば、「しなければならない」を「すべき」にしたり、字数制限内に収まる短い言葉を選ぶといいでしょう。

カチ恵 

そのあたりの微妙な調節の仕方に、子どもが慣れるにはかなり練習が必要になる気がしますわ。

先生

私の授業では、まず、わざと字数オーバーした答えを黒板に書いて、字数制限に合わせて削らせる練習をしているんですよ。記述問題の答えは、何も考えずに書くとつい長くなり過ぎてしまいますが、入試本番は、短い時間で字数に合わせた答案を作成しなければいけませんから、その練習です。

カチ恵 

実践的で、とても役に立ちそうですわね。

先生

この問題は、解答欄に収まりさえすればいいのでそこまで厳密ではありませんが、「○字以内」と指定されている場合、字数が1字でもオーバーすると、0点になってしまうことも多いです。

カチ恵 

まあ、もったいない! うちの子にも、短く、簡潔に文章をまとめる練習をさせますわ。

福山城の例と、中尊寺の例がありますが、二つの具体例をそのまま書くことは、字数(解答欄)を考えるとできません。したがって、二つの例から共通点を見つけ、うまくまとめる力が問われます。

A. (例)建築物が数百年経ってもほとんど風化をしないアスナロの木に憧れを持ったから。

疲れが溜まってきていませんか?受験に向けて体調をしっかり整え、最後まで気を抜かずにがんばりましょう。

村田 修一先生
四谷大塚中野校舎専任講師。趣味はスポーツ観戦、今年はバスケに熱を上げている。

文中の言葉を使えるなら、そう難しくはないと思ったんですが……。そのまま書くと、すごく長くなってしまいますわ。

真堅カチ恵さん
何ごともカッチリ、キッチリ進める教育お母さん。子どもは中2と小6兄弟。

取材・文/西田知子 写真/アーク・フォトワークス(清水亮一)、石井和広 イラスト/曽根愛

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