発想力と表現力を磨き人間関係を深める

9月に催された吉祥女子中学・高等学校の文化祭「吉祥祭」。学内のホールに大勢の観客を集めて、ボイスレスパフォーマンスクラブは『レ・ミゼラブル』を上演。大好評を博しました。ボイスレスパフォーマンスとは、その名称が示す通り、役者が台詞を話すことなく、表情と動作に加えて、照明・音響の演出だけで役柄の感情やストーリーを伝える舞台演劇の一種です。

高校部長を務める日比野優衣さんは最後の晴れ舞台を悔いなく終え、満足げな表情をのぞかせます。

「最初は、活動のめずらしさに惹かれて始めたものの、自分にもできるのか、常に不安な気持ちがありました。でも、皆と一致団結する楽しさを知るうちに、次第に前向きになれました。公演を成功させたときの充実感は何度も味わいたくなります。今回も会場の温かい拍手がとてもうれしかったです」

今回、中学生部員ながら準主役に抜擢された中学部長の堤万緒さん。彼女の笑顔にも、期待に応えて大役を全うした達成感が感じられます。

「メインキャストは高校生の先輩ばかりで、練習中は『ついていかなければ!』というプレッシャーがありました。でも、見に来てくれた同級生の中に感動して泣いてくれた子がいて、やって良かったと心から思いました」

同クラブの上演演目は、台詞がなくても観客が理解しやすいように、有名な映画や舞台作品が選ばれます。演目の選定、キャスティング、原作を自分たちが演じるのに適したものに変えるための細かい演出は、すべて共同作業。 上級生を中心に全員で意見を出し合って、ボイスレスパフォーマンスならではの舞台作品に仕上げていきます。そのため、より良いものを目指す過程で、部員同士の意見が分かれ、衝突し合う場合もあるとか。

しかし、そんなときでも顧問の細野育子先生は静かに見守ります。「発想力や表現力を養うとともに、仲間づくりもこの活動の目的。生徒の自主性に任せ、意見の対立も生徒だけで解決させるようにしています。壁を乗り越えたときにうんと成長する姿を何度も目にしてきましたから」

一番の自慢は卒業生との絆。クラブ創設から16年が経ち、社会人OGは仕事や家事に忙しい人たちばかりだが、文化祭の公演には大勢が駆けつけて声援を送ってくれる。

練習中は先輩・後輩関係なく意見を出し合い、自分の演技に対する指摘を各自がノートに書き留める。役づくりに関する独りよがりな思い込みを改めるのに役立つのだそう。

設立当初は多目的室などで細々と公演を行っていたが、今や学内のホールを満員にする人気ぶり。「さらに多くの人に見てもらえるよう魅力的な舞台をつくるのが目標」(日比野さん)

取材・文/堀雅俊 写真/東京フォト工芸(樋木雅美、松谷祐増)

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