スキルを磨きつつ協調性も身につける

 漫画イラスト部は美術部内の漫画研究班から発展して生まれた部活。「桃李祭」(文化祭)では部員がイラストの描き方を来場者に教えることもありますが、部活では描くだけでなく、作品の展示に特に力を入れています。

部長を務める倉美里さんは、文化祭で目にした画力の高い作品に惹かれて入部を決心。副部長の松島里奈さんは、文化祭に訪れたときに部員から手づくりのイラストカードをプレゼントされたことに感激したのがきっかけでした。「今は自分がイラストカードを描く立場となり、一枚ずつ心を込めて描いています。だから、来場者に自分のカードを選んでもらえたときはうれしさが込み上げてきます」(松島さん)

年に2回、イラストボードに描いたカラー作品を校内で展示するのも恒例行事。さらにはイラストや漫画を掲載した部誌を年6回発行し、全校生徒が図書館で自由に閲覧できます。

「『色使いがすてき!』『部誌に載った漫画作品の続きが読みたい!』と言われると、一生懸命に描いて良かったと感じます」(倉さん)

そんな周囲からの反応が部員たちの創作意欲をアップさせ、スキルの向上にもつながっています。倉さんは中2のときから鉛筆デッサンを自発的に始め、表現力がアップしました。

「漫画を描くときに細部にこだわることで、日常生活でも細かいところに気が回り、部屋の片づけなどもきちんとやるようになりました」(倉さん)

松島さんも自身の変化を実感しています。

「日常の出来事を漫画に落とし込む経験を通して発想力や構成力が鍛えられ、文章力も向上した気がします」

生徒たちの確かな成長を見守る顧問の栗本剛史先生は、この部活動における一番の目的を次のように語ります。「漫画やイラストを描くことは、本来一人でもできること。さまざまな個性を持つ生徒が敢えて集まって取り組む以上、役割を分担して協力し、部誌制作や展示会をやり遂げることが大切です。学年が上がるにつれて、協調性やコミュニケーション能力が向上するような活動を目指しています」

部員全員がオリジナル作品にこだ わって発表し続けているのが部の伝統。「ファッション誌や音楽などからヒントを得て、イメージを膨らませています」(松島さん)

漫画専用の外枠線が印刷された原稿用紙と、さまざまなペンを用いて作品を描く。漫画用の原稿用紙はメーカーによって細かな違いがあり、各自が自分の好みで選んでいる。

「学年を越えた部員同士の交流をもっと盛んにしたいと思います。また上級生として、常に下級生の憧れの存在になれるよう、腕を磨き続けます!」(倉さん)

取材・文/堀雅俊 写真/東京フォト工芸(桑原克典、清水真帆呂)

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