右: 『「ニセ医学」に騙されないために 危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!』NATROM【著】/ 14年6月刊/
  メタモル出版/ 1,380円+税Amazonで購入
左: 『背信の科学者たち 論文捏造はなぜ繰り返されるのか?』ウイリアム・ブロード、ニコラス・ウェイド【著】
  牧野賢治【訳】/ 14年6月刊/講談社/1,600円+税Amazonで購入

30代半ばを過ぎた頃から、健康に気を使うようになりました。体力が衰えて無理がきかなくなった上に、仕事の量も増えたからです。子どもがいたらなおさら、病気のことは心配でしょう。そういう不安につけ込む怪しげな医学情報が、世の中にはあふれています。NATROM氏の『「ニセ医学」に騙されないために』は、ぜひ読んでいただきたい本。著者は現役の内科医です。「がんは治療しない方がいい」といった反医療論、ホメオパシーや気功などの代替医療、特定の食品やグッズに頼った健康法がなぜ危険なのか、素人にもわかるような根拠を挙げながら丁寧に解説してくれます。

NATROM氏はニセ医学に騙される人を馬鹿にしません。〈悪いのは、藁にもすがる思いの患者さんに付け込むインチキ医療者である〉と断言し、その矛盾だらけの独自理論をメッタ斬りしていくところが痛快!正直、この本を読むまでは、たとえ効かなくても患者や家族の気が休まるなら代替医療もありなんじゃないかと思っていました。が、かえって症状を悪化させたり、死亡する場合もあると知れば、考え直さずにはいられません。有害なニセ医学から身を守るためには、信頼できる情報かどうか判断する基準が必要です。本書を通読すると、万能をうたう、第三者の検証ではなく個人の体験談を根拠にする、専門家なら当然身につけているはずの基礎知識が欠けているといった、ニセ医学の共通点が見えてくるでしょう。

もう一冊のおすすめは、ウイリアム・ブロード、ニコラス・ウェイド共著の『背信の科学者たち』。科学者の不正行為を取材した本です。俎上に載せられている科学者は、時代も国籍も分野もさまざま。ニュートン、ガリレオ、野口英世といった偉人伝の主人公たちも例外ではありません。

なぜ科学者たちは職を失うリスクを冒してまで論文を捏造したり、データを改ざんしたりするのか。どうして人々は騙されるのか。不正が明らかになっても擁護する人がいなくならないわけとは?〈すべての観察者は、いかによく訓練されていたとしても、期待するものを見てしまう強い傾向をもっている〉という一節が心に残りました。現在も波紋を広げているSTAP細胞事件はここに書かれていることの延長線上で起こっているのです。




『思い出のマーニー』
ジョーン・G・ロビンソン【著】
高見浩【訳】/ 14年6月刊/新潮社/ 550円+税
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友だちがいなくても気にしないアンナを心配したプレストン夫妻は、彼女をノーフォークへ送りだす。そこでアンナは不思議な少女マーニーに出会う。スタジオジブリによって映画化されたイギリス児童文学の名作。





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