クイズ感覚で親も中学入試問題に挑戦!
「わかるオモシロさ」「解ける喜び」を再発見してください。 

次の文章を読んで後の問いに答えなさい。

問 ――線部「そのときはよほど出来がわるい」とありますが、なぜ ですか。(※60字程度の解答欄)

制限時間 5分 難易度★★★
明治大学付属明治中学校 "第1回"(平成26 年度 一部改)

   傍線部の中の指示語に注目するのが第一歩。「そのとき」がどこを指しているのかを考えましょう。

必要なポイントを確実に押さえ無駄のない解答を目指そう

先生

おや、カチ恵さん、何か考え込まれているようですね。

カチ恵 

答えはもう書けましたわ。ただ、子どもたちにはいつも作文を書いたら「手直ししなさい」とうるさく言っておりましたので、この文章を読んで、戸惑わないかしらと思って……。

先生

最近は、このように常識を覆すような主張をする文章の出題も増えつつあります。ここで混乱してしまう子も少なくないでしょうね。まずは先入観を取り払うことが大切です。自分の意見を問われているのではないのですから、「自分の意見と違っていても、筆者がどう考えているのかを答えよう」と伝えてあげてください。

カチ恵 

はい、そうですわね。きちんと伝えたいと思います。

先生

では、答えをどうぞ。

カチ恵 

「文章は書きながら生まれ育ってゆく生きもののようなものなので、機械のように削ったり加えたりできないものだから」としました。

先生

残念ながら、それでは減点ですね。大事なポイントが抜けています。

カチ恵 

まあ、その大事なポイントってどこなんでしょうか?

先生

まず、傍線部をよく読むことです。その中に指示語が含まれていますよね? 

カチ恵 

「そのとき」ですわね。

先生

これがどこを指しているのかを考えるのが第一歩になります。

カチ恵 

「削除や書きこみで文章をいじくりまわす」ときでしょうか。

先生

正解です。それから、次の段落を読むと、「手を加えるだけ、良くなるものだと思いこんでいた」とあります。でも、そうではなかった。なぜなのかということですよね。

カチ恵 

「息苦しい、つくりものの文章」になってしまうからでしょうか?

先生

その通りです。でも、これだけでは具体性が足りません。さらに次の段落には「気がついた」とありますが、何に気がついたのか?

カチ恵 

「無理にメモの筋へもどろうとすれば、文章が生気をなくしてしまう」ということ……、そして「文章は一つの生きものらしい」と気づくのですわ。

先生

そうですね。筆者は文章をそのように考えています。それから、後ろから5行目に、また指示語が出てきますね。

カチ恵 

この「それ」が指すのは、「文章」ですわね。文章自身で生まれ育つということです。

先生

はい。そのあたりまでで記述するための材料は全部揃いました。あとはできるだけ、簡潔にまとめましょう。

カチ恵 

私の答えですと、その先の「機械のように削ったり加えたりできない」という部分も入れたのですが、このあたりは書かなくていいんですか?

先生

この「設計図」や「機械」というのは比喩です。比喩のように不確実な内容は記述では避ける方が無難です。減点の対象になることがあります。なるべく具体的に、明確な言葉で書きましょう。

カチ恵 

考えてみると、比喩をそのまま書いたのでは説明になりませんわね。

先生

それに、カチ恵さんの答案ではなぜ「出来がわるいのか」の答えになっていません。

カチ恵 

なるほど。なぜ、削除や書き込みをすると出来が悪くなってしまうのか、を書くんですわね。

先生

はい。解答としては、「文章は生きもので、自分で生まれ育っていくものなので、無理に推敲して手を加えると、生気のないつくりものになってしまうから」となります。筆者が文章をどういうものだと考えるのか、それに手を加えるとどうなるのかというポイントだけが押さえられています。

カチ恵 

無駄な言葉が一つもありませんわね。どうすればこんな解答が書けるようになるのでしょうか?

先生

家庭学習では、自分が書いたものを丁寧に見直す時間をつくること。親がチェックして曖昧なところや、意味が伝わらないところがあれば、指摘してあげてください。

A.(例) 文章は生きもので、自分で生まれ育っていくものなので、無理に推敲して手を加えると、生気のないつくりものになってしまうから。

「文章は手を加えると良くなるものだ」と筆者は思い込んでいました。しかし、あるときから、書き直した原稿の方が出来が悪いことに気がつきました。それはなぜでしょうか。まず、筆者は文章をどういうものだと考えているのか、それに手を加えるとどうなってしまうのか、傍線部の後ろの二つの段落をよく読んで説明します。

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村田 修一先生
四谷大塚中野校舎専任講師。趣味はスポーツ観戦、今年はバスケに熱を上げている。

曖昧なところがないか、意味が伝わりづらいところがないか、答案を読み直すゆとりが必要ですわね。

真堅カチ恵さん
何ごともカッチリ、キッチリ進める教育お母さん。子どもは中2と小6兄弟。

取材・文/西田知子 写真/アーク・フォトワークス(清水亮一)、石井和広 イラスト/曽根愛

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