クイズ感覚で親も中学入試問題に挑戦!
「わかるオモシロさ」「解ける喜び」を再発見してください。 

次のア~ケの文のうち、言葉の使い方に誤りがあるものを4つ選び、記号で答えなさい。

ア 世間を騒がせた事件の真相が明るみになる。
イ 何を言ってもまともに相手にしてもらえず、とりつく島もない。
ウ 彼は気の置けない友人なので、腹を割って話すことができる。
エ 君に教えてもらった答えだけど、実際は違かったよ。
オ かつての友人の活躍を風のうわさに聞く。
カ 彼は押しも押されもせぬ球界の四番打者だ。
キ 明治の文豪である漱石は、先見の明がある作家だった。
ク 第一志望の学校に入学するため、寸暇を惜しまず学問に励む。
ケ 有名人の突然の訪問で、会場は上を下への大騒ぎとなった。

制限時間 3分 難易度★★★★
慶應義塾中等部(平成25年度 一部改)

   普段当たり前のように使っている言葉にも誤用がたくさんあります。思い込みで判断してはいけません。

慣用句は意味と例文をセットにして漢字で書いて覚えるのが基本

カチ恵

慣用句の問題ですわね。ここは大人の常識として、きちんと正解したいところですわ。

先生

そんなに易しくはないですよ。盲点を突いた出題になっていますから、なかなか手強いはずです。

カチ恵 

確かに、パッと見て誤りだと気づいたのは一つだけです。後は、これでしょうか……。

先生

そろそろ答えは出ましたか?

カチ恵 

答えは4つですわね。そんなに見つかりません。参りましたわ。

先生

わかったところだけでも、先に伺いましょう。

カチ恵 

はい。まず、エの「違かったよ」です。

先生

正解! これは見つけやすいですよね。正しくはどうなりますか?

カチ恵 

「違っていたよ」ですね。最近、こういう言葉づかいをする若者が増えていますわよね。

先生

子どもたちも「違くない?」というような言い方をよくしますよね。「違う」は動詞なのに、形容詞の活用になってしまっているので誤りです。さて、ほかはいかがでしょう?

カチ恵 

カの「押しも押されもせぬ」は「押しも押されぬ」ではないかと思うのですが、自信がありませんわ。

先生

うーん、そうですか。引っかかってしまいましたね。

カチ恵 

あら。

先生

「押しも押されぬ」の方が間違いです。よく耳にしますよね。当たり前のように誤用されている言葉は、実は多いんですよ。

カチ恵 

お恥ずかしいですわ。私もたくさん覚え違いしてしまっているようです。ほかに見つけられませんもの。

先生

では、説明していきますね。アの「明るみになる」は、正しくは「明るみに出る」です。

カチ恵 

そう言えばそうですわ。

先生

「明らかになる」なら正しいのですが、それと混同した誤用ですね。

カチ恵 

これも、ついうっかり使ってしまいそうな言葉ですわね。

先生

そうですね。次は、オの「風のうわさに聞く」です。

カチ恵 

あら、どこが誤りですの? 

先生

慣用句では「うわさ」ではなく「風の便り」です。

カチ恵 

なるほど、そうでしたか。でも、「風のうわさ」で意味が通るので、間違っているような気がしませんわ。

先生

皆が使っていて、意味が通じたとしても、正しいとは言えません。

カチ恵 

本当に紛らわしい言葉ばかりですわね。うちの息子なんて、歯が立たないんじゃないかしら。

先生

小学生にはかなりの難問だと思いますよ。最後の一つは、クの「寸暇を惜しまず」です。

カチ恵 

これもピンときませんわ。

先生

正しくは「寸暇を惜しんで」。ちょっとした時間も無駄にしないという意味ですよね。

カチ恵 

よく考えてみれば、「惜しまず」という否定形はおかしいですものね。思った以上に難しかったですわ。こんなにややこしい慣用句を、どうすれば身につけられるんでしょう?

先生

書いて覚えるのが基本です。ま ず、知らない言葉が出てきたら、必ずその固まりで覚えること。

カチ恵 

「てにをは」が1字違っても間違いになってしまいますものね。

先生

そして、言葉だけではなく、意味と例文もセットにして覚えなければ、記憶にしっかりと残りません。

カチ恵 

やはり、そうですわね。

先生

漢字で覚えることも大切です。音だけで聞いて覚えて、漢字で書いていないと、たとえばイの「とりつく島」を「暇」としたり、キの「先見の明」を「目」と思い込んでしまったりということがあります。

カチ恵 

いかにも、うちの子はそんなミスをしてしまいそうですわ。

先生

ただ書くだけではなく、クイズ感覚で解くのも効果的です。たとえば慣用句を穴埋めクイズにしたり、日常会話の中で意識的に使ってみたり、いろいろと工夫してあげてください。

A.ア、エ、オ、ク

ア 正しくは「明るみに出る」で、知られていなかったことや隠された事実が公になるという意味です。
エ 正しくは「違っていたよ」となります。「違う」という動詞が形容詞の活用をしているので誤りです。
オ 正しくは「風の便りに聞く」で、どこからともなく伝わってくるうわさを聞くという意味です。
ク 正しくは「寸暇を惜しんで」となり、わずかの時間も惜しんで何かに没頭することの意味です。

2月、3月の学習を振り返り、春休みを有意義に過ごしましょう。そして、勉強だけでなく、外に出て春を感じてみるのもいいですね。

村田 修一先生
四谷大塚中野校舎専任講師。趣味はスポーツ観戦、今年はバスケに熱を上げている。

覚え違いしている言葉がまだまだたくさんありそうですわね。息子に間違って教えないよう気をつけないと。

真堅カチ恵さん
何ごともカッチリ、キッチリ進める教育お母さん。子どもは中2と小6兄弟。

取材・文/西田知子 写真/アーク・フォトワークス(清水亮一、渡邊裕未)、石井和広 イラスト/曽根愛

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